○太田淳夫君 私が申し上げたいことは、従来から、先ほど
外務大臣がおっしゃっておりましたが、
日本の
外務省は情報収集能力が弱いと、こういうことがいろんな専門家からも
指摘をされてきたのは事実だろうと思います。これは諸外国はそれぞれ
国境を接しておりますので、一刻一刻いろんな
状況の
変化をとらえて対応してまいりませんと国家の存亡にかかわるということで、情報というのは物すごくこれは生命より大事なぐらいに必死になって収集されてきたわけですね。国家の存亡のかぎだということでございましょうが、いろんな
努力をされてきた。
日本は残念ながら隣の
韓国よりもそういう面では人も少ないということですね。
情報を知るということは、昔は
外交というと、いろんな意味もございますけれ
ども、人と人が接触をしてそこから得る人間
関係からやはり出てくる、そういういろんな面もあろうと思うんですね。
総理も
外務大臣も大蔵大臣も就任されてから海外へどんどん行かれますけれ
ども、先ほど私が
指摘しましたように、ヨーロッパの諸外国の人たちが会う場合には、本当にそれこそ家族ぐるみみたいのようですね。もう何というんですかジョンとかなんとかそういう言葉で呼び合うような仲ですし、会えば抱擁し合うような仲です。ただ、
日本の場合はそれがなかなかない。
今は皆さん方も
サミットへ行かれましても、
経済大国ですから立派な対応もされると思います。一番最初に福田
総理が
サミットへ行かれたときはどうだったかといいますと、何か一人ぽつんといつも離れて、
会議の場でもそうですが、それぞれの首脳が集まっているときでも何か一人離れているような感じがしておりました。
日本の新聞ではそうではありませんけれ
ども、海外の新聞など見ますと、いつもそう。皆さんがこうやって肩を組んで前を歩いているようなところでも、福田さんが後ろからぽつんと歩いてござるというような写真が
向こうの新聞に出てきているんですね。
経済大国ということでその当時にはへイトされていたかもしれません。しかし、今は
状況が変わってきているわけです。
日本が、
外務省が一生懸命、今ルーマニアの例もお話しになりましたけれ
ども、少ない館員の皆さん方が一生懸命頑張ってみえる。
じゃ、
日本がなぜ情報収集が弱いと言われてきたかといいますと、やはり諸外国と違いましてそれだけの資金とかあるいは人員というものを投入していなかった。
国境を接し一瞬一瞬のすきが戦乱に巻き込まれるかもしれないという緊迫感がそれほどなかった。平和を守ってきたから、平和国家であったからそうとも言えますけれ
ども、その面が今諸外国に比べますと大きなおくれになっているんじゃないかと思うんです。そうなりますと、やはり
総理、情報収集というのは国家の事業であるので、そういう立場からもう一度いろんな面の点検をしていただきたいと思うわけです。
大蔵大臣もそこにお見えになりますけれ
ども、
外務省が今までも言われておりましたような情報収集が弱いぞというところは、定員は総務庁でしょうが
予算は大蔵省、大臣でいらっしゃいますし、皆さん方にもやはり責任があったんじゃないか。
海部総理だけの責任とは言っておりません。
日本の歴代内閣の
政府の
姿勢が問題ではなかったかと私は
指摘をしたいと思うんですが、いかがでしょう、
海部さん。
総理、どうぞ。