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国務大臣(
山本富雄君) せっかくの
先生の御
指摘でございまして、少しお言葉を返すようで恐縮でございますけれども、私は十分私どもの
意見は理があるところであると。従来から繰り返されたからといって、新しいものが出ないからヤイターさんは七〇〇%と出したから、その方がはるかに新味があって説得力があるのではないか、
先生そうおっしゃっているんではないと思いますが、などということであるとすれば、それは全然違うんだと。
私は幸いなことにと先ほど申し上げましたのは、
国内農業政策というものを最初三十分やりましたときに、ほとんど意を尽くして
日本の
農業政策の中で食糧安保とかあるいは環境保全、国土維持というふうなものを柱に並べながらずっと
説明をしていったわけでございます。それが終わったところでヤイターさんが立ちまして、
日本の私の
主張に対する批判を兼ねてやったのが七〇〇%。これも先ほど申し上げましたが、その前に、これはさすがに私は言わざるを得なかったのじゃないかと思いますが、
日本の多年にわたる
自由化の努力を多といたします、こういうことを、ただ単なる外交辞令ではない、
日本の実績なのですから、牛肉・かんきつに至るまでの努力を多といたしますということでございまして、繰り返して申し上げるようですけれども、
世界一の
農産物の純
輸入国だという実績とか、そして実際に食糧安保と自給の問題とは違うのだとヤイターさんはおっしゃっていますけれども、それは明らかに連動しておりまして、
日本はつくれるものをつくらずに主食を生産調整して、そして自給率が言うなれば先進国では
世界最低というところまで来たというふうなこと、もちろん時間の
関係等もございましたし、あるいはヤイターさんは自己の
主張を出せばそれでいいのかなと思ったかもしれませんが、私が二十分の
リードオフのほかにヤイターさんの御
主張の倍も時間をかけて
一つ一つやりましたが、それに対する再反論は一切ありません。
私は、新聞記者の皆さんに後で申し上げましたけれども、皆さん方はヤイターさんの
主張ばかり書いて
山本の反論は書かない、まことに遺憾であるという話をいたしましたけれども、それは何となく向こう様の
意見に飛びつきたがっているなという印象を持ちました。しかし、私どもは七〇〇%などという数字に入る前に、米は別ですと、本来、
関税化で全体いこうということ自体に無理があるんですと、現実的じゃありません、特に米についてはそんなこと全然
考えておりませんという
主張もはっきり申し上げたわけでありまして、私はこの
主張は正しいと同時に、通らないはずはないというふうに
考えております。
また、生産者や国民の皆さん方にもっとPRせよという御激励なら、これはもうそのとおりだと思いますので、しっかりこれからもやっていきたいと思いますが、何かこれからしばしばヤイターさんを含めまして
お互いがこの問題で堂々の闘い
をしなくちゃなりますまいが、いいお知恵がございましたら
先生からもお聞かせをいただければ大変ありがたい、こう思っております。