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山口哲夫君 答弁の方が
質問より先の方へ行っているようです。きのう詳しく、
数字の
質問なんでお渡ししておきましたのでお読みいただけたと思うんです。これからいきますと、結論から先に申しますと、
先ほど長官がおっしゃったように、
一定の
ルールというのは大体もう確立されてきているんですね。今までの
議事録をずっと読んでみますと、そういうものはないような
お答えがずっと続いているんですけれ
ども、詳しく
計算してみると大体、今
局長もおっしゃったように毎年そう大きな
変動がないような形になってきている。
例えば、
昭和で言いますと六十二年、
恩給引き上げ率というのが二・〇%。これは
給与改定率に対して八六%。この八六%という
数字が非常に重要な
意味を持つんですけれ
ども、八六%を掛けるとちょうどこの
恩給引き上げ率の二・〇%になるんですね。それで、
総務庁はそういう
一定の
方式でやったんでないとおっしゃいますけれ
ども、ずっと見ておりますと、
給与改定に対しての
考え方は八〇%、
物価上昇見込み額に対する率は二〇%、八対二の割合でずっとやってきているわけですね。結果そういうふうになったとおっしゃるんですけれ
ども、確かに
昭和六十二年は
給与改定率が二・三三%掛ける八〇%、それに
物価上昇見込み率〇・七%掛ける二〇%でやりますと二・〇〇四になって約二・〇、こういう
数字になるわけです。これはちょうど
給与改定二・三三%の八六%に当たる。
ところが、その翌年はそれじゃ
給与改定率に八六%を掛けると、
給与改定の八〇%、
物価スライドの二〇%から出した率と一緒になるかというと、たまたまここはならないんですね。これは
給与改定率が非常に低かったためです。一・四六%。それに八〇%掛けて、
物価上昇見込み率〇・二%に二〇%掛けますと一・二〇八ということで、四捨五入して一・二一%になる。そうすると、
恩給引き上げ率が一・二五%ですから〇・〇四%低いんです。そうするとこれは
給与改定率の八三%にしか当たらない。そうすると、昨年は八六%ですから、その八六%を下げるということに対する私は抵抗があったんじゃないかと思う。それであえてここで八六%という
数字をその
給与改定率にいきなり掛けますと
恩給引き上げ率の一・二五%という
数字がここに出てくるわけです。ですから、ここでは八六%というその
数字を重きを持って見て、きちっとその
数字をあえてそこへ持ってきて掛けて
恩給の
引き上げ率を出している。これは結構だと思うんです。それだから少しは高くなっている。
ところが、
平成元
年度を見ますと、さっき言ったように
給与改定八〇%、
物価スライド二〇%でやりますと、きちっとこれまた
恩給引き上げ率の二・〇二%と同じ
数字なんです。これはちょうど八六%を
給与改定率に掛けた
数字とぴたっと一致するわけですね。
そして今
年度、
平成二
年度はどうかといえば、これは
給与改定率は今までより高いですね、三・一五%の八〇%。それから
物価も高いですね、二・三%に二〇%掛けると二・九八%という
数字が出てくる。ところが、この年は三・一五%の
給与改定率に八六%、今までずっと八六%という
数字を使ってきたんでそれを掛けますと、今度は
恩給引き上げ率がぐっと低くなる。それで
幾らになるかというと、逆算をしてみますと
給与改定率の九五%になる。今まで八六%できたのがことしだけは九五%、
給与改定率がぽっと入るわけですね。そういうふうに
数字を
計算できるわけです。
ですから、これから見ますと、さっき
長官言ったように、大体そう変えるもんじゃない、
一定の
ルールというのがだんだんできてきているんじゃないかというのは、これは意識してやったのか結果的になったのか、私は意識してやったというふうに思うんですけれ
ども、
給与改定の八〇%、
物価上昇見込み率の二〇%というものをまず第一に
一つの
ルールとするというものを私はそちらの方でお
考えになったと思うんです。
ただし、
給与改定率に八六%を掛けたときよりも低いことが出てくる、
給与の
改定率がうんと低いときには低くなる。それではまずいんで八六%という
数字だけは大事にしていこう、そしてことしのように八六%以上の
数字になったときにはそれはそのままでいいと。だからもう完全に
一定の
ルールができているんですよ。ですから、さっき言ったように、年末に
政治折衝で
恩給の来年の
引き上げ率は
幾らになるのかな、おれの
恩給額は
幾らになるのかなという不安を
先輩に与えないように、せっかく
ルールができているんですから、こういう
ルールを公表してやってみたらどうですか。そして、だんだん
給与改定率に近づいてきているんですから、こういう過去の例からいっても、
先ほど来言ったようにこの際
給与改定率にもう一度
スライドさせるというふうに改めていった方がいいんではないか、私はこういうふうに思うんです。いかがですか。