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佐藤三吾君 わかりました。
今度は軽の方が一番いじめられる改正というふうになっておりますが、軽を調べてみると、今義務でないにもかかわらず、四〇%近い人々がちゃんと車庫をつくっておるわけですね、義務づけなくても。だから、そういう
意味では私はモラルなのか、車がかわいいからつくるのかわかりませんが、ちゃんと常識的なものを持っていらっしゃるんじゃないか、そう思うんですね。むしろ、今度の税制改正によって大型の二三%と軽が一緒の六%まできて、それらを一緒にするんだという、これの方が少しむちゃだなという
感じもするんですね、私は。やっぱり大型には大型らしくきちんとした方がいいと思うし、そのことは今の車事情の中でとりわけそう思うんです。そこら辺は今後私は検討していかなければならぬのじゃないかと思うんです。
大臣、西ドイツに行ってみたことがございますか。西ドイツは各都市の郊外の駅やバスの出発点に公共駐車場を自治体が建設して、そこに整備して、ここまで来る車はここでストップしてそこからバスで市内に行く、こういうシステム、これはパーク・アンド・ライド・システムというんですか、というものに非常に力を入れておるのですね。言うならば大都市の中に駐車場をつくらせない、車をその中に入れないという施策が非常に徹底している。それも
一つ考えていかなきゃならぬのじゃないか。こんな東京の中に今はもう駐車場できもせんですわね、土地が高くて。けれ
ども、この中に駐車場をつくることによってどんどん車を集中化させてきている。こういう発想を変えなきゃならぬのじゃないかという
意味で、非常に私は参考になるのじゃないかというような
感じがしておるわけです。
スイスでは集落ごとに停留所をつくって、そしてバス路線を定着させている。公共交通というのですか、の強化に力を入れている。そのために、マイカー総量規制に
全力を挙げている。こういった、いわゆる
警察とは違ったところの対策が非常に進められてきております。
きょう
新聞を読むと、建設省が慌てて今度住宅に駐車場をつくるなんて言っていますけれ
ども、ああいう発想はだめなんでございます、今言ったように。今言うようにもっと、
日本だって
地方都市に行けばそこまでないのですから、問題は大都市、こういったところについて今言ったような方向も、私は
一つの今後の
考え方としてとっていかなきゃならないのじゃないか。総理をキャップとする中央交通審議会か何ですか、これが眠ってないで動かなきゃいかぬのじゃないかと思うのです。交通安全対策会議ですかね。
交通安全対策
基本法が七〇年にできましたから、もう二十年たちました。この二十年の間に車は三倍にふえまして、免許の取得者は二倍になる。そして、それを追っかけるように第三次、第四次という五カ年計画をやってきたのですけれ
ども、しかし死亡事故の達成目標はできなかったという繰り返しですね。来年から第五次に入るわけですが、第五次に入るに当たって私はそういった点を抜本的に検討する時期に来ている、そう思うんです。そういう面で見ると、規制、罰則、取り締まりというこういう対症療法に限界が来た、それでは
解決できない。そういうことをお互いに認識し合って、切りかえる時期に来ておるのじゃないかという
感じがしてなりません。
公共交通になると、これは
国家公安委員長というより自治
大臣としての出番なんですね、言いかえれば。そこら辺が私は真剣に検討されていかなきゃならぬのじゃないかというふうに思うんですが、
長官の御認識を聞いた上で
大臣にいただきましょうか。