○
国務大臣(
奥田敬和君) 率直に申しましてここまでの、
先生は洪水という形容をなさいましたけれ
ども、そのまま使わさせていただきますけれ
ども、これだけ大都市部における
車洪水という状態になったという現実、それで行政の対応、例えば
駐車場一つ、公的であれ
民間であれ、あるいはオフィスを持つ人であれ、まあ
附置義務者も含めて対応がおくれおくれになってきて今日の状態を生んできたという事実、こういった点を踏まえてそれではこれの対応を、手おくれの状態になってからの問題点でございますけれ
ども、これに対してこのまま放置していいのかとなれば、みんなが求めた車によって恩恵を受けてきた利便
社会が逆に害を受けるような状態に立ち至ってきたときに、今これに手をつけなければ大変なことになる。
しかし現状は、今言われたようにもう車庫飛ばしの知恵を出す人、そしてまたそれに乗っかってそれが当たり前だと思って現在保有されている人、こういった実態が他方にあるということも事実です。この実態の
人たちに急激にこの法を厳しく運用していく形で問題が解決するかということになるとなかなかそうはいかない。大事ななけなしの資金をためて車を買ってもなかなか車庫が思うように手に入らなくて、心に苛責を感じながらもやっぱり青空
駐車以外にないという形でおられる方も大勢おられることは知っています。現実にもう千五百万台という数字が軽
自動車だけでもなっておる。しかもこれが全然今まで
保管場所義務も、精神
規定はあったとしても
罰則規定はなくて野放しにされておったという実態。
私は青空
駐車がいいと言うんじゃないですよ。これは今
建設省にも、道路管理者にも協力していただいておりますし、また
総務庁を陣頭にして
附置義務の見直しも含めて、もう公的民的の
駐車施設もやろうという形で協力をいただきつつ、
法案化に努力して各
省庁ともやっていただいておるわけです。
新車を購入したときに、
保管場所が必要ですよ、届け出義務できちっとチェックされますよ、一台の車を持てば必ず車庫の
保管場所の義務が課せられますよという形を新しい車の購入からこれを義務づけしていこう。私はドライバー
経験はありませんけれ
ども、車を持った人の気持ちになってみると、青空
駐車していた
人たちにすぐ車を廃棄しなさい、あなたは持つ資格ありませんという形じゃなく、現状を踏まえたら、車を持つ人にはそれだけのコストと、それだけの
社会的
責任と、
車社会に生きていくための最低の負担とモラルが必要なんだということで、
保管場所を持っておるというシール張りをするのも新しい車購入からにしたというのは、これはまあ私自身がその気持ちに立ってやったんです。私がこう言うと、じゃ今持っているのは青空でいいんだということになりますからそこまで言えませんけれ
ども。
しかし、
駐車違反というのは放置しておいていいということは言えないですよ、違法相手に。危険、迷惑、そういった形の違法放置行為に対しては厳しく、そのかわり今
建設省にもお願いしているんですけれ
ども、路上においての一部交通状態をよく勘案していただいて
駐車施設をふやしてもらう、一時
駐車の
場所も、無料有料であれふやしてもらう、あるいは国道に限らず県道、市町村道にも将来はいくと思いますけれ
ども、とりあえず
東京を
考えた場合には国道なり主要地方道に関してのそういった形の知恵も出していただこう、激変を緩和しようと。
東京、大阪にしたのも、名古屋なんか
調べますと違法
駐車はしているけれ
ども、車庫を持っている人はもう八〇%、九〇%近い数字、要するにまだ余裕があるということです。金沢なんかはもう一〇〇%に近いくらい
保管場所はみんな当然持っておる、これは中都市でありますから。土地の異常騰貴した地域というのは、三割しか車庫を持っていないというような実態というのは
東京、大阪です。ですから、大体のめどを五年くらいに置いて、この
法律の実効がしっかりした形になってくる。もう車を買われる人はまず
保管場所を確保してから車を買うくらいのモラルを持っていてくれるくらいになっていただきたいなと私は思っておるわけでございます。
それと固定資産税の問題、これはまた
政府委員から補足させますけれ
ども、私は今日のような状態になって
駐車場施設に自分の持てる土地を提供しようとか、あるいは立体
駐車場であれ何であれやられるという形においては、事業所税は、もう現に減免措置と申しますか、青天のところはこれはもうないわけですけれ
ども、
駐車場に、立体
駐車の簡易な形に関してもいろいろな便宜的な形を地方
団体と御相談申し上げにゃいかぬと思っておりますし、また現実にはほとんどの大都市部の自治体は軽減措置を今講じているわけですけれ
ども、
先生のその御趣旨を生かして、
駐車場を進んでやっていただける、まあ公共性のある形で土地を生かそう。そういった方
たちに対してはこれから自治体とよく相談をして、そういった形の軽減を図っていくという
方向で努力してみたいなと思います。
現状については……