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政府委員(
吉田文毅君) 大変失礼いたしました。第二点目を落としてしまいました。
お尋ねのセキュリティー
対策でございます。電源の問題を例示されましたので、まず電源からお答え申し上げたいと思いますが、電源につきましては、もちろん通常は普通の電源を使っているわけでございますが、その普通の電源に異常が生じました場合には無停電電源装置というものを使います。これはバッテリーにより操作をされるものでございます。直ちに稼働いたします。それからさらに、この無停電電源装置に異常が生じますといいますか、回復に時間がかかり過ぎるというような場合におきましては自家発、これがさらにバックアップをするというような仕組みで
考えております。
それからさらに、ハッカー、ウイルス
対策でございます。このような問題点につきましては、
システム設計上、いろいろな
対策を講じさせていただいております。極めて詳細に申し上げるということをいたしますと、万一のセキュリティーの低下にもつながりかねないということから、
部分的な御紹介で御容赦をいただきたいと思いますが、六点ほど御
説明を申し上げたいと思います。
まず第一点でございますが、これは通常IDコードあるいはパスワードの盗難ということによって生ずる障害でございます。
このような障害への
対策といたしましては、外部から
特許庁の
システムへアクセスをする際に、回線を接続する時点で四種の番号が同一であるということが
特許庁で確認をされない限り回線が接続をしない仕組みになっております。四種の番号と申しますと、まず電話局の回線管理番号でござ
います。これは普通端末から打ち込もうにも打ち込めない代物でございまして、回線をつないだときに自動的に回線から発せられる管理番号でございます。それから
二つ目に、申請人の端末番号でございまして、これも特定の端末を届け出られた際に与えられる番号でございます。それから三つ目に、申請人の識別番号と呼ばれているいわゆるIDコードでございます。
〔
委員長退席、理事
中曽根弘文君着席〕
それから四番目に、パスワード、暗証番号でございます。通常盗まれると言われておりますのはこの識別番号なりパスワードでございますが、この
システムの場合にはこのようなものをたとえ盗んだといたしましても、それだけでは
特許庁へのアクセスはできないという仕組みになっております。
それから、タッピングの問題でございます。タッピングと申しますのは盗聴でございます。回線より分岐装置を使いまして、その回線に送られている信号を解読しようと、それによりましてデータを不正に入手しようというような場合でございますが、
特許庁と電話局、あるいは電話局相互間におきまして非常に複雑な回線網、さらにそれを包むパイプ、それにはガスが入っているとか、いろいろなことがございまして、これを実行するということは事実上不可能でございますし、またタッピングにつきましては刑事罰もございます。
三番目に、不正プログラムの進入
対策でございます。
これはいわゆるウイルス
対策と呼ばれているものでございます。
特許庁の
システムでは、外部から入ってきます
情報はすべてこれをデータとして扱う。データとプログラムと
二つに分けて
考えますと、これはデータとして扱うということでございまして、プログラムとして扱いませんので、いろいろないたずら的な命令を受け入れて
情報を出すというようなことのないような仕組みにさせていただいております。また、随所にバッチ
システムを織り込んでおります。重要な
システムファイルへ直接外部からアクセスができないようにバッチ
システムを織り込むことによりまして、重要なファイルの記録の守秘性を高めるということをやらさせていただいております。
四番目に、不正のプログラムの開発についての開発業者の対応でございます。
この
システムの開発に当たりましては、まず第一に開発の環境管理を厳重に行っております。ホスト別にソフトウエアの管理が厳重に行われておりまして、また開発担当者自身を管理するソフト機能によりまして、不適格者によるプログラムファイルあるいは
システムファイルへの侵入でございますとか、改ざんの防止を図っております。
また、製品管理でございますが、ウイルスが万一プログラム中に混入をしたといたしましても、プログラム規模のチェックやあるいは単体試験、結合試験、総合試験等の試験によりまして品質管理のチェックを行っておりまして、その発見は随時可能でございます。また、開発担当者につきましても、開発段階のプログラムにつきまして開発者の管理を厳重に行っております。
また、第五に機器についてでございますが、受け付けホストはホットスタンバイ方式をとっておりますし、ファイルは二重に御用意を申し上げております。電源の問題は先ほど触れさしていただきましたが、この電源問題も含めまして万一のトラブルに対しまして万全の
対策を講じてあると申し上げてよろしいかと思っております。
最後に、同一の端末を複数の者が利用し得るという場合でございます。
このような場合に端末を使用し得る者は、あらかじめ管理者によりまして限定をされております。それで、その旨
特許庁への届け出を行った者に限りまして、端末の管理者の管理のもとにこの当該端末を使うというような仕組みを
考えております。
〔理事
中曽根弘文君退席、
委員長着席〕
以上、セキュリティー問題につきまして、私
ども最大限の工夫をさせていただいているというふうに
認識をしております。以上でございます。