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政府委員(
緒方謙二郎君) 先生からいろいろ地元青森の
情勢を踏まえて御
指摘をいただきまして、一々思い当たるといいましょうか、先生のおっしゃっているバックグラウンドを私なりによく理解しているつもりでおります。選挙の経緯その他についても私はもちろん存じ上げておりますし、私自身も実は局長に就任以来まだ一年にならないのでございますが、青森には既に五回お邪魔をしております。現地にも随分何度も行って見聞きをし、直接お話を承るように
努力をしているつもりでございますけれども、まだまだ
努力不足の点があるのはおしかりをいただいているとおりでございます。
選挙の結果について県民の方の不安のあらわれで、不信任のあらわれであるというお話もございましたが、もちろん先生の、選挙でございますから、先生の御当選されましたことについては、政策の問題だけではなくていろんな要素が加味されているんだろうと思いますけれども、それにつけても先生が五二%の支持を得られたということについては、やはりチェルノブイリ以降県民の方の間に不安、疑問ということがいろいろあって、それに対して
事業者あるいは我々が必ずしも的確に
対応してなかった点がある、こういうことで私ども率直に反省をさせていただいております。したがって、私どもとしては御批判は十分いただき、また批判をされている方の中で誤解あるいは思い込みに基づいておっしゃっている点があるとすれば、そこは我々の言い分も聞いて正すべきは正していただきたい、こういうことで御
説明をし、討論をする
機会を極力つくりたいということで
努力をしているつもりでございます。
ただいま、それでもまだ
努力不足である、先般の公開ヒアリングについてという御批判、御
指摘がございましたが、公開ヒアリングは、安全
委員会が主催をしたものでありますのでちょっと私からお答えするのは適当ではないんですが、原子力安全
委員会が主催をして何といいましょうか、非常に整々と行う制度でございまして、立場を問わずどんな人でも平等に入れるように
機会を設けた非常に大規模な国の安全
委員会の行っている
事業でございまして、御主張はともかくとして、反対の方の一部がボイコットされたということは、そのことについては大変私は残念に思っております。
そこで、私ども公開ヒアリング、先般行いましたのは低
レベル放射性廃棄物の埋設処理についての公開ヒアリングということでございましたが、それ以外のものも含めていろいろ実情について
技術的な点も含めて御
説明をする
機会、それから住民の方の御心配、疑念に対して直接お答えする
機会をつくるということで、実は昨年度フォーラム・イン・青森というタイトルで青森県内十六カ所で、通産省、
科学技術庁の課長クラスの者と、それから原子力
関係の専門家の学者といいましょうか、専門家の方にも入っていただいてチームをつくりまして、地域住民の方と文字どおりひざ突き合わせて話し合う、こういう
機会を進めてまいりました。
これにつきましてはそれなりに御評価をいただいているのではないかと自負しておりますが、今年度もまだ
予算をお認めいただいておりませんので今年度の
予算がまだ執行できないのでありますが、
予算が成立次第ことしのシリーズを開始をしたい、こういうふうに考えて準備をしているところであります。
公開討論会につきましては、
事業者がこれをやるということを前から言っておりまして、私どもはそれをぜひやるべきであるというふうに推奨しておったわけでありますが、御案内のとおり昨年の十一月二十六日に
事業者が公開討論会をやるということで一たん決めたわけでございます。いわゆる反対の立場を代表されるような方々の御参加もめどがつきつつあった段階で、最後の段階になりまして農業団体との調整がつかなくなりまして、要すれば農業団体の方々がその公開ヒアリングには参加できないということを言われたものですから、ほかの方も農業団体の人が入らないのであれば自分たちも入らないというようなことから、この
計画が実現に至らなかったわけであります。
これも私どもは大変残念なことだと思っておりまして、せっかく
事業者がそれなりに
努力をしてやったわけですから、運営の方法について御不満、御
意見があるならば、そこは話し合いで何かやりようがあったのではないかという気もしているわけでありまして、
事業者にはこれで事足りるということではなくて、引き続き次のやり方でぜひ実現をするようにということを呼びかけております。
事業者の方も御案内のとおり開催の
努力を続けておりまして、本年の五月二十四日に現地の原燃合同本社の平沢代表が記者会見で述べておりますが、いわゆる反対団体と共催をするということも検討したい、それからいずれにしても九月の初旬までに開催をしたいということを申しておりますので、これはぜひ実現させる方向で私どもも督励をしていきたいと思っております。
また、先般、これは地元の青森放送がテレビ番組の中で二時間以上の時間をとって企画をされ、双方の立場を代表する方が参加をされて大変実りのある討論をされたのではないか、私もビデオは後で拝見をいたしましたけれども、いろいろ傾聴に値すべき
意見が出ておったのではないかというふうに考えております。
以上、申し上げましたように、先生の御
努力なさっておられます公開討論会につきましては、私どもとしてもいろいろな形で今後とも実現に
努力をしていきたい、こういうふうに考えておりますので、ぜひ先生の方にも地元でよろしくお力添えをいただきたいと存じます。