○山田
委員 そういうものか何かかなんて、随分簡単な感じになっちゃいますが、まあわかりました。
外務大臣臨時代理としての
答弁として伺いました。
それでは、四時から定例記者会見が
官房長官はございますので、何点か先に、それに間に合うように伺いますが、この東アジア戦略構想をずっと見ていきますと、トータルで見ますとイメージがはっきりしているのですね。実は地域任務あるいは駐留経費、
日本防衛のための駐留経費と同時にあわせて言っていることは、世界的規模の米軍の運用に係る経費、これらについても
日本に負担をしてもらいたい、そういう
方向で
日本を促すという、そこまでセットになっているわけですね。
それで、その戦略があって、この構想の中には、米国と西側同盟国に
日本を今よりさらに密接に組み込む、こう戦略構想ではうたわれ、そして具体的には日米欧三極協議、日米欧トライアローグという構想がブッシュ大統領から示され、日米欧で協力してやっていこうということについて海部総理も合意をした、了解した、こういう流れが今あるわけです。
私は、
官房長官にお伺いしたいのですけれ
ども、このいわば日米欧トライアローグと言った場合に、欧州復興開発銀行に対する出資とか、それからサミット七カ国の外相級の定期協議の場を設定する、日米欧で。それからCSCE、全欧安全保障協力
会議、これに
日本政府はオブザーバーとして参加したい、こうなっているわけです。こういうものについては、ある意味では政治とかあるいは軍縮、あるいはまた
経済、あるいはまた環境、こういう非軍事分野における日米欧のトライアローグ、三極協議体制、こうとらえることができると思うのです。私が心配しておりますのは、今の東アジア戦略構想のその中身との関連において、事務局主催とはいいますが、NATOのセミナーに
日本政府が初めて参加をする、こういうことになっているわけです。これは
経済分野、非軍事分野におけるトライアローグというのとまた違いまして、軍事分野における日米欧の三極協議、トライアローグ、こういう側面があると私は思うわけです。
そこで、情報交換だけで済むのですか。先日、社会党の山口書記長の質問に対するお答えでは、話を聞くだけなんだ、こういうふうな
答弁なんですけれ
ども、話を聞く、あるいは情報交換だけで済むんですかという心配があるのです。それから、今まさに私がこの戦略構想について申し上げ、質問をいたしましたのと重なりますけれ
ども、NATOのセミナーに参加するということが突破口になってどんどんどんどん先に行って、そしてグローバルな、もっと世界的規模の軍事分野におけるバードンシェアリングを要するに要請されるんじゃないですか、背負い込むことになりはしませんかという心配があるわけです。それはこの戦略構想と読み合わせ重ね合わせて考えますと見過ごしにはできません。それから、セミナーから定期協議へまたこれが段階的に参加をしていくという形で拡大していくんじゃないですか、こういう心配もあります。それからさらに、今回のNATOセミナーへのオブザーバー参加というのは、外務省首脳と民間の防衛専門家となっていますが、防衛庁の幹部が呼ばれることも将来あり得るんじゃないですか。それから、対米武器技術供与の枠組みは既に取り決めがなされましたけれ
ども、対欧、対ヨーロッパ、対NATO、まあNATOと言うと語弊があります、対欧武器技術供与の問題あるいは武器技術交流の問題などというものも、その将来は何か透けて見えるんじゃないかなというまた心配があるわけです。それからもう
一つ、間違いなくNATOというのは、東西対決の時代におけるシンボリスティックな機構です。軍事機構です、これは間違いなく。対するワルシャワ条約機構があるわけですから。そこにオブザーバーとはいえ、セミナーとはいえ、日米欧軍事分野におけるトライアローグ、そこにまたしっかりと組み込まれていくことになりはしませんか。
ですから、
先ほど申し上げておりますように、在日米軍駐留経費などという次元ではなくて、世界的規模における西側防衛の要するにかなめとしてのいわゆる任務遂行のためにこれだけ経費がかかるんです、かかっているんです、ですからその規模で
日本も負担の分かち合いをすべきですというところにどうしても引きずり込まれていく、
方向づけられてしまいかねない、こう思うものですから私は申し上げているわけでございます。
時間が
官房長官ありませんので、この今申し上げました中の、NATOのセミナーから定期協議、そういうところにどうぞ
日本も参加してください、こう言われた場合に応じちゃっていいんですか、応じるんですか、それが
一つです。
それから、防衛庁の幹部がNATOに、このいわゆる軍事
会議、こういう安全保障
会議、ここに例えばアメリカやNATOから招待されたら、今回外務省の幹部が行くように、それも行くんですか。
この二点についてお答えをいただきたいと思います。