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1990-06-21 第118回国会 衆議院 物価問題等に関する特別委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二年六月二十一日(木曜日) 午前十時二分
開議
出席委員
委員長
野坂
浩賢君
理事
逢沢 一郎君
理事
青木 正久君
理事
田原 隆君
理事
渡海紀三朗
君
理事
穂積 良行君
理事
小川 信君
理事
日笠 勝之君 赤城 徳彦君 石原 伸晃君 木村 義雄君 佐藤 信二君 野田 実君 福田 康夫君 福永 信彦君 松田 岩夫君 森 英介君 小野 信一君 小森
龍邦
君 土肥 隆一君 菅野 悦子君 柳田 稔君
出席国務大臣
国 務 大 臣 (
経済企画庁長
官) 相沢 英之君
出席政府委員
公正取引委員会
事務局官房審議
官
矢部丈太郎
君
経済企画庁国民
生活局長
末木凰太郎
君
経済企画庁物価
局長
田中 努君
委員外
の
出席者
特別委員会
第二
調査室長
岩田 脩君 ───────────── 本日の
会議
に付した
案件
閉会
中
審査
に関する件
物価問題等
に関する件(
内外価格差
の
是正
と
国民生活
の
充実
について) ────◇─────
野坂浩賢
1
○
野坂委員長
これより
会議
を開きます。
物価問題等
に関する件について
調査
を進めます。 この際、
理事会
におきまして、
内外価格差
の
是正
と
国民生活
の
充実
について次のとおり取りまとめましたので、御
報告
をいたします。
内外価格差
の
是正
と
国民生活
の
充実
について
我が国
は戦後の廃墟から立ち上がり、
欧米先進国
に「追いつき追い越せ」を目標に走り続け、高い
経済成長
を得て、今日、
経済大国
といわれるまでになった。しかしながら、
国民
の
日常生活
の面では、依然として高い
物価水準
、貧弱な
住宅
と高い
住宅価格
、長い労働時間等、
経済大国
にふさわしい「豊かな
国民生活
」を実感できない
現状
にある。 当
委員会
では、以上の観点をふまえ、豊かさを実感できない一つの
要因
である「
内外価格差
」の実状及び
是正策
について、集中的に
審査
を行うとともに、
委員
間で
意見交換
を行った結果、各
委員
から種々の
問題提起
がなされた。その大要は次のとおりである。 これらの問題は、その
内容
について
委員会
としての賛否を明らかにしたものではないが、これらの
是正
なくしては
内外価格差
の
是正
及び
国民生活
の
充実
が図られないものと考える。
政府
におかれては、これらの問題について速やかに必要な措置を講じることとなるよう、今後とも一層の御尽力をお願いしたい。 記 一
内外価格差
の
是正
政府
においては、現在、五十二
項目
にわたる
内外価格差対策
を推進中であるが、それらの
対策
について早急に実施するとともに、特に次の
項目
について、強力な
対策
を講じること。 1
内外価格差
については、
店頭価格
の
単純比較
によらず、品質、機能、
サービス内容等
を反映した
調査
に努めること。また、
調査
は継続して実施し、その
原因分析
に努め、
消費者
に情報の提供を行うこと。 2
公共料金
については、一層の経営の
合理化
及び
生産性
の向上に努めるとともに、
コスト要因
を厳正に査定し、
料金
の
適正化
に努めること。特に、
内外価格差
が見られる
国際航空運賃等
については、一層の
料金
の引き下げに努めること。 3
公正取引委員会
の
調査
によると、
輸入
総
代理店
による
小売価格
についての
価格注文
が見られるなどの
現状
にかんがみ、
輸入
総
代理店契約
の
認定基準
を早急に見直すこと。 一方、並行
輸入
の一層の促進を図るため
相談窓口
を拡大し、また、
輸入
総
代理店
による
不当阻害行為等
が行われることのないよう配慮すること。 4 農産物の
内外価格差
の
是正
については、農業の存立と調和を図りつつ、
国民
が許容できる妥当な
価格水準
の
達成
を図ること。 二
同調的値上げ理由
の
報告
いわゆる
同調的値上げ
については、
公正取引委員会
は業界に対し
報告
を求め、その概要を
年次報告
によって
国会
に
報告
することとされている。しかし、
同調的値上げ
の
抑制効果
はほとんど見られない
現状
にある。このため
公正取引委員会
は、
国会
への
報告
に当っては時宜を失することのないよう
調査
結果がまとまり次第
報告
すること。 三
物価安定対策
の
強化
最近の
物価動向
は、
円安
、
人手不足
、
サービス料金
の
値上げ
、地価の
高騰等
の
要因
から強含みに推移しており、
平成
二年度
消費者物価見通し
一・六%の
達成
の
可能性
が危ぶまれる状況にある。従って、強力な
物価安定対策
を確立し、機動的な
政策運営
を行うとともに、
物価
安定政策
会議
等現存する
物価行政組織
の活用を図ること。 また、たとえば各分野の
代表者
を包含する新しい
対策機構
の
設置等
について
検討
すること。 四
PL法
(
製造物責任法
)の
検討
欧米
においては、今日、
PL法
が
制定
あるいは立法中であるが、
我が国
においても企業の
無過失責任主義
を導入し、
消費者
の
被害救済
に展望を開くべく、
政府
において
PL法制定
の
検討
を行うこと。 五
輸入食品
の
安全性
の確保 最近、
輸入食品
の増大に伴い、その
安全性
について
国民
の不安が高まっている。
輸入食品
の
安全性
を確保するため、
輸入食品
の
検査体制
の
強化
を図ること。 六
消費者教育
の拡充
我が国
の
価格形成
及び
物価
の
抑制効果
として、
消費者
の
意識行動
が重要であることにかんがみ、
学校教育
及び
社会教育
を通じて賢い
消費者
の
育成強化
に努めること。 以上でございます。 ────◇─────
野坂浩賢
2
○
野坂委員長
この際、御
報告
申し上げます。 今
国会
、本
委員会
に付託されました
請願
は、
物価
の
上昇抑制
に関する
請願
一件であります。本
請願
の取り扱いにつきましては、先刻の
理事会
で慎重に協議いたしましたが、採否の決定は保留する ことになりましたので、さよう御了承願います。 ────◇─────
野坂浩賢
3
○
野坂委員長
次に、
閉会
中
審査
に関する件についてお諮りいたします。
物価問題等
に関する件について、
議長
に対し、
閉会
中
審査
の申し出をいたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
野坂浩賢
4
○
野坂委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、
閉会
中
審査案件
が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。 まず、
閉会
中
審査
のため、
委員派遣
の必要が生じましたときは、
派遣委員
の選定、
派遣地
、
派遣期間等
につきまして、
委員長
に御一任願い、
議長
の承認を求めることにいたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
野坂浩賢
5
○
野坂委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、
閉会
中
審査
のため、
参考人
から
意見
を聴取する必要が生じましたときは、その人選並びに所要の手続につきまして、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
野坂浩賢
6
○
野坂委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時十一分散会