○吉井(英)
委員 真壁町議会の総務
委員会の審議、総務
委員長報告、そして議会で承認されたものなどを私はいただいておりまして、よく
検討させていただきました。議会で明らかになったことは、日本共産党の議員個人の問題ということじゃないですね。全議員を対象にしているわけです。なお、弁明の機会というものは真壁
警察の署長に対しても与えられているわけですね。それは放棄をしておられるわけであります。真壁町の問題について、
警察の方が言いたいことがあれば、せっかくの機会があったわけですから、議会へ行ってお話をされたらいいのに、先ほどの
警察庁の方のお話というのは又聞きの話にすぎないわけで、そういう問題じゃなくて、ちゃんと議会の正規の
会議録に基づいて私は物を言っているわけです。よもや公安
委員長は私の給与明細まで探って何かをされるということはなかろうとは思うのですが、まさにそういうことなんですよね。国家公安
委員長が吉井英勝という一国
会議員の給与明細を事細かに調べる、共産党の議員が加わっている議会であれば、
地方議会であれ、国会であれ、共産党の議員の
調査だと称して全議員のプライバシーを
調査する、そんなとんでもないことが許されてはだめなんだということを私は言っているわけなんです。
私は、この点はやはり国家公安
委員長として十分な
情報がお耳に届いていないように思いますし、途中で随分ねじ曲げられていると思うのですよ。直接議会の
会議録その他をつぶさに
調査いただいて、そしてしかるべき御判断をいただきたいというふうに思うわけです。
なお、三月二十日の総務常任
委員会の報告書では、さらに議員の報酬だけでなく、
警察は請願や陳情に対してもスパイ行為を働いていたということで、議会で大問題になっているのですよ。市村議会事務局長が新型間接税の導入に反対する請願を「警備
警察・鈴木敏弘の要求で陳情・請願綴りごと」見せたと書いてありますし、さらに、「事務局長が陳情、請願をB5判にコピーして
警察官に渡した記憶ははっきりしている。」あるいは「非核宣言ではないかと思う。」「
警察が議会事務局に来る一連のパターンは、「請願・陳情が出てますか」と、議会提出以前の請願・陳情書を見たり聞いたりする。そして議会終了後「どのように審議されたか」と議会の
内容を聞く。」これは事務局員が証言していることが議会の
会議録に載っているのです。大臣、真壁町ではこういうことがやられているのですよ。
ところが、真壁町の
住民から出された請願や陳情を
警察が
調査するという事例のほかに、実は兵庫県では、三月十七日の読売新聞の切り抜きを私特ってきておりますが、読売によると「事情聴取は不当介入 兵庫・山南町農業委柏原署に抗議」という見出しで、兵庫県の山南町農業
委員会がことし二月二十三日に米市場開放阻止に関する要望書を全会一致で決議したことについて、兵庫県警柏原署の警備課員が、決議のいきさつ、農業
委員会の構成などを聞きに来たことを報じております。
そのことについて実は山南町農業
委員会は抗議文を決議しております。私はここに抗議文も持ってきているのですが、ちょっと紹介すると、「去る二月二十八日午後一時十五分ごろから、貴署の村上豊巡査部長と宮崎武彦巡査が当
委員会の事務局長に対し、二月定例
委員会で決議した要請書の
内容や送付先などについて事情聴取されたことは非常に遺憾であります。」農業
委員会は「農政全般にわたり、国や県、町など行政に対して、意見書や要望書にまとめ建議する業務があり、今回の「コメ市場開放阻止に関する要請」は、農家代表の意見をまとめたもので、農業
委員会等に関する法律に基づく職務行為であります。要請の
内容やいきさつ、送付先を
警察官により事情聴取された事実は、当
委員会への不当な介入であり、強く抗議するものであります。」なお、農業
委員会は「公職
選挙法等により選出された
委員で構成する行政
委員会」なんだ、こういう非常に厳しい抗議文というものが農業
委員会で決議されております。
私は、この抗議文にあるように、農民の代表として
選挙で選ばれた農業
委員会が、農民の関心を持っているそのときどきの問題について、意見を要望として決議するのは当然のことだと思うのですが、そういう意見公表あるいは他の行政庁に建議、または諮問に応じて答申ができるという法律で明記されていることをやっているのに、
警察が決議の経過や
委員の構成などについてとやかく聞いて回るということ、これは明らかに農業
委員会の活動に対する侵害になるというふうに思うわけですが、この点についての大臣のお考えを伺いたいのと、時間が迫ってまいりましたので最後にあわせてもう一点伺っておきたいと思います。
選挙で選ばれた農業
委員会の活動に対する介入、だからこそこういう抗議が出ているわけでありますが、私は、真壁町の新間接税の請願あるいは山南町の米開放阻止の決議、いずれも政治の最大の焦点に関係する
内容のものなんですが、そういう問題について
警察が聞いて回ること自体が、不偏不党かつ公平中立を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉を行ってはならないとした
警察法に違反する行為でありますし、請願書や陳情書を、議会が採否を決定する前に見たりその写しをもらうということは、
国民の請願権を侵害するものであり、
警察法で厳禁されている個人の権利の侵害そのものになるというふうに思うわけです。
こういう点で自治大臣は、
地方議会や議員、農業
委員会や
住民の議会請願に対するこうした
警察からの介入などについてどのようにお考えになられるか。また、先ほど申しました犯歴データの漏えいその他人権やプライバシーというものについて余りにも考え方に問題があると思うのですが、最後に、公正中立の
警察の本来の目的に沿った
警察運営が行われるように、国家公安
委員長としてもその職責を果たしていただきたいということで、公安
委員長のお考えだけ伺って、質問を終わりたいと思います。