○草野
委員 この若年
ドライバーと
高齢者の
事故でございますけれ
ども、この十年間の増加分の八五%を占めている、それから夜間
事故については現在の
事故の中で七六%を占めている、こういう非常に難しい問題が今起きているわけでございます。先ほど
国家公安委員長の方からも
お話がございまして、これからの新しい五カ年計画に取り組むに当たって
実効性の上がるもの、それからまた
事故の
内容を徹底的に分析をしていかなければならない、こういう
お話もございました。また、今
局長の方からも、こういう三つの特徴につきまして非常に深刻な問題である、こういう
観点でとらえていらっしゃいます。
そこで、ちょっと申し上げたいと思うのですが、
実効性の上がる
対策というものが非常に重要なことであることは申し上げるまでもないと思います。かつての例でございますけれ
ども、歩行者
事故が非常に多い時代がございました。一番多いときは
昭和四十五年、五千九百三十九人でございました。一番少ないときは
昭和五十九年、二千五百七十六人、五七%も減っております。歩行者
事故が何でこんなに減ったんだろうか。いろんなことがございますけれ
ども、最大の
対策としては歩車道を分離をした、これがやはり一番適切な
実効性の上がる
対策でなかったんじゃないかと思うのです。
また、自転車の問題にしましても、
昭和三十五年が二千八十四人、一番多かった。それが
昭和五十七年には八百九十八人、これも五七%減っております。その最大の
理由は何だ。これは、自転車が歩道を走ってもいい、こういう
対策を決めたことによって自転車の
事故がぐっと減ってきた。
また、二輪車につきましても、
昭和三十九年、三千七百六十二人の
事故がありました。それが
昭和五十二年には千四百六十七人、六一%も減っております。これは、教習所においてきちっとした教習を行ってきた、そういう教育
効果というものがあらわれているのじゃないか、このように思うわけでございます。
もちろん車の場合には、
交通環境の整備によって、
昭和四十七年と
昭和五十四年を比べると、かなり、半分近くは減っているわけでございます。いずれにいたしましても、適切な
対策を講じればこのように
交通事故が減ってくるという
一つの例として申し上げたわけでございます。
そういう中で、現在、夜間
事故の増加ということが憂慮されておるということでございまして、十年前と比べまして二千五百二十二人ふえておるその中で、夜間が二千人、昼間が五百二十二人、こういうような
状況で、夜間における
事故というものが極めて特筆されるような
状態に今なっておるわけであります。
警察庁として、また各省庁で、夜間
事故の問題については照明の問題だとか
スピード取り締まりの強化、その他いろいろなことを講じられていると思いますけれ
ども、特に夜間
事故に対する
対策として具体的には今どのようなことを
考えておられますか。