○永井
委員 こればかり言っておれませんから次へ進みますけれ
ども、これは公安
委員長の立場でも自治大臣の立場でも、あるいは
警察庁も通産省も含めて、
関係のそれぞれの省庁が力を合わせて、通勤ぐらいは公共交通機関を最大限利用できるように。それぞれが最大限の
努力をして実効を上げるということを、私はこれ以上言いませんけれ
ども、要望しておきたいと思います。
そこで、八日の関山
委員の
質問もそうでしたし、今の
山下委員の
質問もそうでしたけれ
ども、この
法案を
提出するに当たって、当初の案から
後退したということが盛んに
指摘をされているわけですね。これはみんな共通の認識として持っていると思うのです。私
自身も四月十日の新聞で大々的に発表されたときは、
警察庁もやったなという
気持ちだったのですよ。これはみんな共通なんです。ところがふたをあけてみるとそうじゃない。これは、警察
行政ということを含めて、政治に対する、立法府に対すると言ってもいいでしょうか、ある意味ではがっかりさせた、不信感を持たせたということになりはしないか、そのことを私はまず心配しています。ところで、なぜ各
委員が当初の案から
後退したのかということを執拗に聞くかということは、
一つの圧力団体といいますか、そういうものを含めて今までの政治の恥部と言われておったことがここに噴き出したのではないかという心配を皆持っているからだと私は思うのですね。新聞の記事もでかでかと、次から次へと書いてあります。これは私が言うのじゃないですよ。私は新聞の記事をちょっと拝借するのですが、当初出されたものに対して
関係団体の動きが活発だったということを新聞が書いています。
これは五月二十八日の読売新聞ですが、さわりだけちょっと読みます。「動きが一番活発だったのは、「
車庫証明が
義務づけられると、商品力が弱まり、売れ行きに大きく影響する」とあわてた
軽自動車業界。ディーラーで作る全国
軽自動車協会連合会」具体的にそういうところが出ているのですね。それから、ここが問題です。そういう業界が「五十人を超える
国会議員に頭を下げて回った。」こう新聞では書いてある。私はそのしっぽをつかんだわけじゃないですよ。そして、日本
自動車販売協会連合会や日本
自動車会議所も反対運動を展開して「
自動車議員連盟所属の議員の一部も
法案阻止に精力的に動いた。」と新聞では書いているわけです。
私は調べたわけじゃないからこの文章に対して責任を持ちません。けれ
どもこういうことが書かれるということは、かなり広範囲にわたって
国民はこれを見ているわけですから、今度の
道交法の
改正、
車庫法の
改正について、そういう政治の裏は一体どうなっているんだ、どろどろしたものじゃないか、そういう疑惑の念を確かに持っていると思うのです。時間の
関係がありますから、大臣、
警察庁長官も聞いておいてほしいのですけれ
ども、六月八日の毎日新聞、ついこの間ですね、ここにこういうことが言われています。長い文章で読むと時間がかかりますから、これもさわりだけを私が御紹介
申し上げます。
「内容が原案より大幅に
後退しているのは、
関係業界が族議員などに陳情した成果?だろう。これを見逃してよいだろうか。本件は、事柄の本質において、リクルート事件と変わらないのみならず、
国民生活への影響は、本件の方が格段に大きい。」「
警察庁原案の
後退は、許しがたい不祥事で、けしからぬ政界工作と映る。」「今回の
車庫法などの
改正の一件と、リ事件と、一体どこが違うのか、分からなくなってしまう。」中略「それにつけても、
警察庁よ、もっとしっかりせよ。
国民の警察への信頼が、いまゆらいでいるような気がする。」これは「疑惑の
車庫法」ということで新聞に出た記事です。
私が今紹介申し上げたことを素直に聞いてもらって、今各同僚
委員がずっと
質問してきましたけれ
ども、一体どうなっているんだ、このことについてひとつ所見を伺いたいと思います。