○石田
説明員 御
説明いたします。新石垣空港建設
計画の経緯でございます。
その以前に、現在の石垣空港でございますけれ
ども、五十二年当時から、第三種空港、県管理でございますが、第三種空港で旅客、貨物とも扱い量がトップになった、こういう経緯がございまして、県の方で本格的なジェット化空港の建設の検討を進めるれております。昭和五十四年に、現在737というジェット機が就航しておりますけれ
ども、これはあくまでも暫定措置ということで、滑走路の溝切り、グルービングと言っておりますが、を行ったりあるいは機材の能力をアップして暫定的に使っている。その過程で、地元の方々も騒音でいろいろ問題があるわけでございますけれ
ども、いずれ新石垣空港が建設されるということで理解をいただいている、こういう経緯がございました。
それで、新しい石垣空港につきましては、本来空港の設置
管理者というのは沖縄県でございますので、県が第一義的に判断することになっております。今まで県の
考え方をお伺いしておりますと、次のようになっておるということでございます。
どこに場所を決めるかという過程で、現在の空港を拡張する案であるとか、あるいは陸上部で適地がないか、海上部で適地があるか、そういう検討を進めておられまして、まず現在の空港を拡張する案につきましては、私
ども県の方からお伺いしておりますのは、
一つは先ほど申し上げました騒音問題、市街地に接近しているためその当時でも騒音が大きな問題であった。それから、空港を拡張しなければいけないわけですけれ
ども、周辺の土地利用も、市街化が進んでいるあるいは農用地の
整備が進んでいる、あるいはさらに、現空港の延長を行います場合には、国指定の歴史的な文化遺跡、フルスト原遺跡と言っております、オヤケ・アカハチという昔の豪族のやかた跡だというふうに推定されているような遺跡がある。その遺跡が破壊されるということがある。さらには、現空港の位置をもう少し北へ振るというか、滑走路の方向を変えるような案も検討されております。これにつきましては、やはり民家の騒音問題が非常に大きな問題になるということ、それから現空港の滑走路延長案に比べまして、さらに多くの農地に
影響が及ぶ。そういうことから、現在の空港を拡張するということは非常に難しいのではないかということで、それでは新しく空港の適地はないかということで検討をされております。
具体的には四つの候補地を選定いたしました。これは、富崎野と言っておりますところと宮良川の近辺、それから白保の陸上部分、それと白保の海上部分でございます。陸上部分につきましては、やはり現空港の拡張と同様に、大部分が農用地、土地改良
事業が終了したりあるいは進められていた農地であるということ、それからそういう農地をつぶすに当たりましては代替農地を確保しなければいけないけれ
ども、石垣島の狭い
地域でそういう農地の確保が非常に難しいということ、それから離農対策というのも必要になってまいるわけですが、それも非常に難しい。そういうことから、またそのほかにも墓地の移転であるとかいろいろ問題があるということでございまして、陸上案というのは最終的に断念をしたというふうに伺っております。結論的には、残された海上案ということで、昭和五十七年に白保の海上地区に空港設置が運輸省から設置許可がおりたという経緯になったわけでございます。
その当時は二千五百メーターの滑走路延長ということで
計画をされていたわけでございますけれ
ども、その後白保の地先海域でアオサンゴ群生の大群落があるというような
調査結果があり、そういうアオサンゴの保全をしなければいかぬということから、県の方で昭和六十二年八月に滑走路を二千メーター延長にする、南側五百メーターをカットする、こういう手続を進めてきておったわけでございます。しかしながらこの過程で、白保のサンゴの保全に関しましてIUCN等
環境保護の
団体の方々からいろいろ
関心が高まってまいりまして、さらに
環境庁さんの方でも奄美空港とか石垣島周辺のサンゴ礁の実態
調査が進められた。その過程で、地元の白保地区におきましても非常に空港をめぐる賛否対立の状態が深刻になった。そういうことから、昨年の四月でございますが、県といたしましては、
環境問題の理解を得るというのも非常に時間がかかる、一方八重山
地域の人々というのは早く新空港をつくってほしいと切望されている、そういうことを踏まえまして、サンゴへの
影響を最小限にできるだろうということで、カラ岳東海岸を新たな建設予定地として選定してきたということが経緯でございます。その後県の方でいろいろ地元の
調査をほぼ終えておりまして、その過程で、工事の施行に当たりましても周辺の
環境への
影響を極力少なくするような工法の検討も進めております。
概略、経緯は以上でございます。