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砂田国務大臣 例えば国立の組踊劇場、そういうものを設置してほしいという県からの御
要望も承っておるところでございますけれども、何さま国の文化
予算が貧弱きわまりない、やっと先般の補正
予算で一つの
基金が設けられたわけでございます。今、美術館もないというようなお話がございましたけれども、国全体の公募展をやる国立の美術館すら
我が国は持っていない、東京都の美術館を借りて日展をやっておるようなまだ情けない状態でございます。しかも、第二国立劇場という
予算的に大変な重荷をしょった文化庁でございます。
沖縄の伝統芸能をどう伝承していくか、後継者をどう育成していくか、その劇場をどう
確保していくか等について、文化庁と
沖縄開発庁と
沖縄県が参加いたしまして連絡
協議会を設けて検討してまいっておるところでございますが、今大臣在任中にというお話でございましたけれども、最近は大臣の寿命が短うございますから、そこまでの自信はございません。第二国立劇場というもの一つであれだけの重荷になっておる文化庁でございます。今、連絡
協議会等で御相談しておりますのは、あの組踊を立派に伝承して後継者を育てていくということに文化庁にも
全力を尽くしてもらう、
予算措置等も特段の配慮を文化庁にもしてもらう、当面の組踊をかけます会場としては県もお考えになっております東町会館を改装して使ってはどうか、浦添のコンベンションセンターがまさに多
目的な劇場でございますからこれを利用することはどうか、こういうようなことが連絡
協議会で
協議が続けられておるところでございます。今の文化庁
予算というものを私も承知いたしておりますだけに、率直に申し上げて直ちに国立劇場といったことに踏み切る自信はございません。しかし、組踊を立派に伝承して後継者を育てていくということだけはぜひきちっとやっていきたい、かように考えておるところでございます。
今先生からお話がございましたターミナルの問題も、運輸省ともよく
協議をいたしまして、どなたでも感じる不便なことになっておるわけでございますから、あのターミナルの統合
整備を一日も早く実現させたいと考えております。
それからもう一つ、リゾート
開発の問題でいろいろな多くの角度からの先生の御意見でございます。
国土庁のリゾート法による指定を受けるべく、県も御準備になっているわけでございますけれども、リゾート法の指定を受けて具体的にこの
事業を進めてまいるとするならば、自然を専ら保護する
地域、
開発をする
地域、
調和をとっていく
地域、その区別もきちんといたさなければならないでありましょうし、水の問題も
解決をしていかなければならない問題でありますが、もう一つは国際的な資格を持ったリゾート地。もうハワイやオーストラリアだけが競争相手ではありません。東南アジア各国も大変観光に力を入れていることでございますから、タイ国もマレーシアもインドネシアもフィリピンも、恐らくそれぞれの海岸地にそれなりの
施設をつくっていっているわけでございますから、国際競争力を持った
沖縄の
リゾート地域にならなければなりません。
それに、一つ忘れてはなりませんのは、観光地としての魅力というものは
施設よりもむしろホスピタリティーではないか。そのホスピタリティーについての人づくりが、まだ
沖縄県としてはこれも後発をしたわけであります。今おっしゃった雇用の様子を見ても、課長クラスは
本土から来るではないか、こういうお話もございましたけれども、県としてもやはり観光
事業に従事をする人づくりを心がけていかなければならない。民間のこういう
教育機関だけに任せていっていいかどうかということもひとつ県で御検討いただきたい、かように考えているところでございます。
お手伝い、助言をいたしますことは、やはりポスト二次振計の重要な
産業になっていくことだけは間違いないことだと考えますだけに、できるだけいろいろな角度からの検討を私どもも勉強しながら、県のお考えに
協力をしていきたい、かように考えているところでございます。