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参考人(
小倉武一君) ただいまのお尋ねでございますけれ
ども、今回の
税制改革は随分長い間かかった仕事でございますので、その途中いろいろインタビューなりあるいは御質問なりに応じてお答えしたことがございますが、今になってみますと、私が
最初にそういうことを申し上げたのはもう一年半ばかり前のことです。半年前じゃなくて、一年半ぐらい前あるいは一年近く前のことでありまして、その後そういうことは余り耳にしていないんですが、
言葉はやっぱり残るものでありまして、ジャーナリズではそういう
言葉が時々出ているので、いかにもその出たときに私が
発言したように受け取られて、ちょっとどうかと思う気がいたしますけれ
ども。
ただ、もう
消費税が実施されまして、お話しのように四月から今日まで半年余りたっているわけでありますから、その
状況というものはいろんな方々からお話をお聞きしまするし、
税制調査会としても特別に小
委員会を設けまして、フォローアップという名前をつけておりますが、
消費税とつけずにフォローアップとしましたのは
税制改革全般にも及び得るというような姿勢を示すためだったと思うのでありますが、しかし、実はほとんど
消費税だけでございます、今日までのところは。
いろいろ話を承ってみますというと、当初立案の途中で心配したほどのことはなくて、なかなかよく
皆さん了解されておる。特に納税義務者の事業者の方は随分よく
努力されまして、大変な短い間の
努力でありますけれ
ども、準備のための期間が短過ぎたようなことはあったようでありますが、とにかく納税義務者としての遺憾なき措置を大方とられておるというふうにだんだん聞いております。
しかし一方、
消費者あるいは主婦のお
立場からすると、これは各種の御
議論がございます。また、これは事業者の
立場からの御
意見とは違って本当の日々の生活の上での御
意見でございますから、早い話が一円玉の話から始まるわけですから、これ一円玉といってもなかなかばかにできないようなことだろうということをそのときつくづく感じ、また今日も感じておるわけでありますが、一円玉から帳簿方式まで十本の指では数え切れないくらいの討議すべき問題があるかと思います。
きょうも午後から小
委員会がございまして、きょうはたしか全国の商工、農業
関係の団体の方からお話をお聞きすることになっておりますのですが、もうお聞きする段階は十月いっぱいくらいでやめまして、十一月になりますと、これまで出ました諸問題について今度は
税制調査会の内部で御
議論をいたしまして、先ほど
総理からお話がございましたような趣旨の諮問も
税制調査会は受けておるわけでありますから、思い切った
見直しといいますか、思い切って
見直しをするという
立場に立って、これから個々の問題を掘り下げていかにすべきかを討議するということになっておりまして、まだどこの点をどうするという結論は出ておりませんので、また、大変同じ問題についても
意見が違うということを非常に感じました。
特に
消費者サイドの方からは、同じ問題について是非の
議論をしたわけではありませんから対立したとは申し上げませんけれ
ども、違った御
意見が出てきましてこれをどう処理していくかということは一つ一つなかなかこれは容易じゃないと思いますけれ
ども、十月過ぎて十一月になりますればそういう問題を取り上げて、ひとつできるだけ
見直しの効果があるようなお答えができればと、こう考えております。