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高木健太郎君 こういう告発事件というのは何も日本だけであるんじゃなくて、
アメリカでも
臓器移植をやった当初にはたくさんあったわけでございますし、
スウェーデンでもありました。各国とも同じような経過をなめたわけでございますので、日本だけでこれが
論議されない、いわゆる起訴するかどうかも決めないということはちょっとおかしなような気もするんです。その点もひとつぜひお
考えいただきたいと思うんですね。これから先もまたこういう問題も起こるんじゃないかなと思います。
また、生体肝
移植がございましたけれ
ども、生体に傷をつけるということは
医療の目的であれば許されるけれ
ども、そうでない限りはどうもその本人にとっては
医療ではないということでは、私は少し
考えるべきこともあると。これもだれか告
発をすれば問題になることじゃないかと思いますので、何か決まるまではやらないというんじゃなくて、やはり法務省の力を集めてこの件について勉強していただくということが大事だと思います。
次に
調査会のことでございますが、
竹内委員会がありましたときに私は実は傍聴を申し入れたわけでございますが、拒否をされました。どうしても聞いてはいけないと、中に入れない。実は私の仲間がやっているのだからぜひどんな
意見か聞きたいと言ってもそれは許可されなかったということでございまして、初めから
公開にしておけばよかったじゃないかなとそのときにつくづく思ったわけなんです。
先ほど吉川
委員からもお話しありましたように、
アメリカでも
公開にしておりますので、
先ほど竹内先生がお話しになりましたように、自分たちはここの
委員会では
公開原則ということを非常に主張しているということを今度の
調査委員の
先生方にぜひ強くお話しをいただきたい。
それからもう
一つは、選任の仕方がやっぱり問題になっておりまして、これは非常に難しい問題であろうと思うわけなんです。教授を一
人選んだり、あるいは大臣を一
人選ぶのもなかなか大変なことでございますから、十五人人を選ぶなんていうようなことはそれは
人間わざじゃないと私は思うわけですが、いろいろの御
意見がございましたから、そういうことをひとつしっかり頭にとめて、厳正中立、円満な常識、また決断力のある人ということのようにお聞きしましたが、そのようにお進め願いたい。
私が
一つ注文したいのは、名前ばかり偉くて暇もないような人、あるいは勉強もしないような人、そういう人は余り入れてほしくない。できれば若くて自分自身で
関心があって勉強するという人、それから余り人の顔を見て発言するんじゃなくて自分の言いたいことを本当に話をする人、いわゆる自己確立ができている人、そういう人を
委員に入れていただいてその
調査会の
議論が活発になるように、そういうふうに私はしていただきたいと思います。
また、
先ほどお話しありましたように、ぜひ濃密にやっていただきたい。
アメリカでは四年でしたけれ
ども、一回のときに二日間やっているわけですね。大抵臨時
調査会というと二時間ぐらいしかしないそうですけれ
ども、そんなことをやって二十四回やりましても四十八時間しかやらない。その間何も、あとは全然勉強しないということになると全く実のないものになりそうですから、大いに勉強する人で
関心のある人で若くて馬力のある人で発言をする人、そういう人をひとつお選びいただければありがたいと思います。
次に
運営方法でございますが、私ばかりしゃべって質問ということになりませんが、しかし時間がないものですから次にお伺いしますが、
調査会の会長がいろいろの
運営をおやりになると思うんですけれ
ども、
先ほどからおわかりのように大変たくさんの問題があるわけですね。
公聴会を開く、中間
報告をやらなきゃいかぬ、あるいはまた証人を呼ぶとか
参考人を呼ぶとか、やれば幾らでもあるし、それからやる
事柄がまた非常に多いわけです。そういうことで、ただ会長御一任、
委員の
意見を聞いて進めるというのではなくて、できれば事務局にある程度の
事項をおろして、大事なことは、それをどういう順序でやるかということが私は非常に重要だと思うんです。何から先にやっていくかということがこの際非常に重要だと思いますので、そういうことも会長あるいは
委員の
方々と御相談の上、十分初めに頭を使ってやっていただきたいとお願いをいたします。
今までお話しにならなかったことで私ちょっと気になることがございますが、
脳死というのは
先ほどからお話しのようにすぐれて
医学的なものでございます。しかし、脳を実際に見たこともないような人が
委員におなりになる、あるいは
脳死の
患者もごらんになったことがない、そういう方が
委員の中に大多数を占められるんじゃないかと思うわけですが、そういう
意味ではできれば私は
脳死の現場をひとつ見学されたらどうか。あるいは
移植の現場もごらんになったらどうか。あるいは
脳死というものの病
理解剖をごらんになって脳がどんなになっているのかということもぜひごらんになって、いわゆる臨床症状と病
理解剖との間にどういう
関係があるか、こういうことも、口でしゃべってもそれはとてもだめなわけですから、そういう機会をおつくりになっていただければ一番いい。あるいは、それが不可能であるならビデオでも撮りましてそれによって皆さん学習をしていただく、こういうこともひとつお
考えになってはいかがか。あるいは、
外国に行ったら割合にこれは見やすいわけでございますから、海外に視察においでになるというようなことも
一つの
方法でないかと思います。
あるいは
脳死の
判定基準ですね、そういうことではこれは全
委員が集まってやるというよりも、できれば私はこれは専門
委員会でもおつくりになる方がいいのではないかと
考えておりますが、いかがでございましょうか。
それからまた事務局でございますが、
アメリカでは約二十名ですね、それから非常勤十名、学生のアルバイトが十四名、これだけ大勢ですね。それからそのお金の額も、
先ほどお話しになりましたように二千万の予算をとったんですが、実際に使われたのは五百万と聞いております。そういうことで、事務局は何人でおつくりになるか知りませんが、そこの辺もひとつお
考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
ここまででお答えになれるところがございましたら、ひとつお答えいただきたいと思います。