○
国務大臣(
石井一君) 先ほど御
答弁もいたしましたのですが、現実の問題としてそこに勤務されておられる方々の気持ちの上での整理というふうなことにはかなりの時間もかかるようでございますし、方針を決定しても、それぞれ問題があったようでございます。ただいまおっしゃいました四つの
地方へ出ました中でも、北海道東北開発公庫、これを函館へ持っていった、こういう話なんでございますが、現実に事務の内容を聞いてみますと、北海道と東北の各県の
事業をやられる中小企業者でありますとか、そのほかいろいろの方々が融資を受けるという場合に、北海道へ、函館へ行くというのに
東京から何便あるか。あるいは岩手県なり北海道の端からそこへ到達するのに
東京へ行くよりもはるかにはるかに時間がかかり金がかかる。こういう
状況が起こるわけでございまして、だから自然にそこだというふうには言えない。北海道東北開発公庫の
立場からすれば、
東京に所在しておる方がはるかに利用者に便を与えるのだ、こういう説明にもなるわけでございます。そういうような
状況をも克服してその場所に決定するというところに大変現実の作業として難しいところがあるということを御理解いただきたいと思うのでございます。
それから、あとの三機関にもそれぞれ理由がございますが、時間がありませんので省略をさせていただきますが、あと七十五機関の
東京周辺に移転しましたものに関しましては、大宮、横浜、千葉、それから
東京都内の八王子であるとか立川というふうなものがほとんどでございます。その中で、例えば大宮の場合は、国鉄の大宮操車場の跡地がございまして、ここに業務核
都市を集積させようという計画がございます。主に関東支局であったかと思いますけれども、そこに集結することにより、その周りには住環境のそろった
住宅地も整備されつつありますから、職住接近の
住宅を、
東京のど真ん中まで出てくるよりも、もっとはるかに近い距離で通う方も行かれるのではないか。同じような考え方が港北ニュータウンという、神奈川県でございますが、高速道路をおりて十分かそこらの、今大きな団地が形成されておりまして、その
中心に業務ビルを建設する。そこにある
程度の
政府機関を集める。こういうような形の中から、先ほども申しましたように、
都心の中にいなくても業務ができる、また通勤の方々に対しても利便を与え得る、真ん中にあるよりも一歩二歩前進だ、こういうような評価をこれらの問題に対してはいたしておるような次第でございます。
関西学園
都市の関連に関しましては、実はいろいろ努力はいたしたようでございますが、
基本的に筑波学園
都市が
政府機関の多い学園
都市になっており、関西学園
都市はどちらかというと民活のエネルギーを
中心にこれを集結しておるというふうな事情もございまして、また
東京から向こうへ持っていくということで抵抗もあった機関が二、三ありまして、実は目的どおりそれを果たしておりません。しかしながら、今後、国会図書館の分室等をも含めまして、
政府機関等を移転することによって最初に打ち出しております方針を全うしたいな、そう思っておる次第でございます。