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足立良平君 その上に立ちまして、ちょっと二、三
要望をこれは申し上げておきたいというふうに思います。
これは、ずっと先ほど来それぞれ先輩の
委員の皆さん方から提起をされております
内容にダブる場合もあるわけでございますが、まず第一点目は、GMDSSの船舶に来年ですか搭載されることは一応
予定をされておるようでございますけれども、今後の問題といたしまして、
電波法で決められる技術
基準などにつきましては事前に
関係者の意見を十分にひとつ取り入れるべきだというふうに実は思っておりますし、先ほど来
お話としてもその方向性を確認をされているようでございますので、私の方からも再度そのことをひとつ
お願いをしておきたい、このように思います。
それから二つ目に、先ほど
山中委員との
お話の中で実は私少々疑問を持ったわけでございますけれども、例えば主任ということで、仮に船長あるいは航海長とか、船の例えば船長に一応限定いたしますと、船の最高責任者でございますね、その方が主任ということで資格を持っていると仮にいたしましたときに、これはちょっと
及川委員との
お話の中にもあったんではないかと思いますが、人命の安全上遭難とかあるいは緊急の事態とか、そういうときには無資格者が
対応せずにその主任等有資格者が
対応しなければならないというのを省令として考えていきますということが先ほど答弁としてございました。
山中委員との
お話の中では、形として仮に主任というのは今まで一級通信士ですか、通信長の資格を持っている人が船長さんとしておればこれは主任として認定できることもあり得る、こういうことの話であります。
例えば緊急事態のようなとき、船の遭難のようなときに船長は船全体の指揮をとっていかなきゃならないわけですね。そのときに一方で、先ほどの
及川委員との
お話の中にありましたように、無資格者がこういう緊急事態のときに
対応できませんよ、それは当然でしょうと、こうおっしゃっている。実際的にはこういう緊急事態のときには全然
対応できない、不能になってしまうということが想定をされるわけであります。
したがって、そういう面からすると、これは今後の省令の決められる
範囲とか、いろんな点でその種の問題が、
及川委員が
指摘されておりましたように、こういうふうにまさに安全上の問題でございますから、遭難とか緊急の安全の通信の維持はまさに有資格者でないといけない。そうすると、それは当然若干その辺のところですね、主任の選定に当たっては何らかの担保がきちんと実際の運用の中でされなければならないのではないか、こんなことを私は先ほど来の
お話を聞いておりまして実は感じましたので、これはひとつ
要望として、時間の
関係もございますので出しておきたい、このように存じます。
それから三つ目の
要望でございますけれども、今日、ハイテク技術を
中心にいたしまして大変な技術の進歩がございます。この技術の進歩を、働いている人たちの側からこれを全く阻止するということは、私は今後の
我が国の技術立国という
立場からするならこれは現実的ではない、妥当ではない、このように実は考えておりますけれども、しかし問題は大変長年にわたって、しかも大変苦労して、その技術を習得してきたその資格者が、技術革新なり何なりによって今までの技能、能力というものがある日突然ぱっと否定をされてしまう。こういう状態が繰り返されてまいりますと、今度は逆に働いている人たちの側からそういう技術革新なりそういうものに対してセーブをしていかなければならないではないか。極端に言いましたら、これは単に技術の問題だけではなしに、その働いている人たちの人間の生きがいの問題という問題にかかわってくるわけでございます。
したがって、そういう点からいたしますと、そういう技術革新というものや技術進歩を否定しない
立場でさらにそれを進めていこうとするならば、今日までそういう技能を蓄積してきた人たちに対して大変温かい施策というものが
郵政省側におきましても、あるいはまた個別の労使の中におきましても行われないと、私は実際的にその技術の進歩というものをゆがめてしまうことになりかねない、このように思っておりますので、この点について私は、そういう観点からのひとつ施策というものを
郵政省あるいはまた労使の
関係、あるいはまたひょっとしたら運輸省も
関係するのかもしれませんけれども、
お願いをしておきたい、このように考えるわけでございます。
さて、その上に立ちまして、私時間も余りございませんが、ちょっとこれはお聞きをしておきたいと思いますのは、今後のGMDSSの導入によりまして、従来の
システムより安全のレベルが低下することが絶対にあってはならない、このように私は実は思っているわけでございますけれども、この点につきまして
郵政省側の考え方をお聞きしておきたい、このように思います。