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谷川寛三君 物価調整
減税はやっているという答弁です。詳しく申し上げればなにですけれ
ども、これは
峯山先生の
お話、どうも物価調整
減税をやっていないからつまみ食いだけはいいということのようですが、今でもやっていて、むしろ物価調整よりもオーバーにやってきていると。さっき申しましたように、物価調整
減税だったら
控除を上げるだけでいいんですけれ
ども、
税率をぼこんといじりまして抜本的にやっておりますから、物価調整以上に今度はやったんだということだけ申し上げて、先へ進みたいと思います。
また、去年の夏に四野党書記長の合宿というのがございましたが、そこへ大阪大学の八田
先生が参りまして、
消費税を廃止するなら
所得減税ももとにすべしと。これは、僕らは中身は
意見が違いますが、この点だけはやっぱりこの方は堂々としているなと。何もかも御破算にして、
消費税が御破算になるなら向こうも御破算だと。一昨日の日経でも八田
先生は同じようなことを言っておられます、やっぱり全部チャラにして議論せいということをですね。僕はそれが理屈だと思いますよ。それだけ申し上げておきます。
とにかく、この間の
税制改正は
消費税だけをやったんじゃないんですから。もう
税制全般につきまして、これは
大蔵大臣から
お話がたしか
前回ありましたから申し上げませんですが、シャウプ以来の本当に抜本的な歴史的な大
改正をやったんです。だから、その全体をごらんになっていただいて批判をしていただかなきゃならぬので、片一方はつぶして、いいとこだけつまみ食いというのは、これはやっぱり責任ある政党としておやりになることではなかろう、こう思う次第でございます。これはもう申しません。時間がありません。まだたくさんあるんですよ。先へ参ります。
間接税につきまして詳しくお伺いしたいと思います。
国民の
皆さんの価値観なり消費の仕方が極めて多様化した、さまざまになった今日では、何がぜいたく品かということがなかなか難しくなりました。人によってさまざまでありますし、このように無数にある商品、サービスのうちから個別にぜいたく品を選び出して
課税する今までの個別
間接税制度はもう時代に合わなくなってきた。
皆さんとは
考えが違いますが、僕はそう思うんですよ。ぜいたく品といいますと、後で聞きます、ぜいたく品とは何でしょうかと。わからぬのです、僕も。昔は、昭和三十年代ですか、テレビ、洗濯機、冷蔵庫ですか、これが三種の神器。それから四十年代ですと、カラーテレビ、カー、クーラー、いわゆる三C。だれでも簡単にこれはぜいたく品だと言えたんですけれ
ども、それが今はもうテレビにしても洗濯機にしても冷蔵庫にしても、ほぼ全世帯に行き渡っておりますね。御案内のとおりでございます。
そうなりますと、これはもうぜいたく品どころか必需品になってしまったでしょう。それから乗用車、これは約七割の世帯に普及しております。特に、私のところを言っちゃ恐縮でございますが、高知県、交通網が整備されておりませんので、足になっています。げたになっています。一戸に二、三台、車がありますね。こうなりますと、これは民社の方々は特に御関心が深かろうと思うのでありますが、これはぜいたく品だと言って
課税することはちょっと御無理がございませんか、この間うちの
皆さんの御議論を聞いていても。これがなかったら生活ができないんですよ、自動車が。というふうに、世の中が豊かになってきますと、乏しい時代はいいんですけれ
ども、ぜいたくというあれがなかなか難しくなってきたんです。
それから宝石類、
皆さん方は高い
税率をかけることになっていますが、今も音もぜいたく品だと言うんですけれ
ども、これも最近の若い人は結婚指輪に二十万円ぐらいのダイヤモンドを贈るのが普通と聞いております。安月給をためてそうしてあれする、これをぜいたくと言えるか。それから一方、お金持ちの庭園に何十万も、五十万もそれ以上もする庭石が置いてある。これは
税金がかかっていないというのはおかしいじゃないかと、こう言うんです。(発言する者あり)だからやめたの。おかしいからやめたのよ。おかしいでしょう。それから消費全体に占めますサービスの割合、これも経済のサービス化が進んで消費の半分以上がサービスだと言われておりますね。これには
課税されていない。
それで、この間も田舎で話をしていますと言う
んですよ、僕の田舎でもこういうのがあるんですから。口紅、
笹野先生がおつけになるのは高いのかもしれませんが、三千円の口紅も五%の
物品税がかかっている。ところが、全身美容、僕の田舎高知でもあるんです、何十万もするエステティックサロンというんですか。東京でカタログをもらって見ていましたら六十万もするんですね、これ。
久保先生、御存じですか、これ、エステティック。これには
課税されてない。おかしいじゃありませんかと御婦人から文句が出ました。そうなっているんです、サービスには
課税されていませんから。
それからスコッチウイスキー、これは
物品税じゃありませんけれ
ども、イギリスでは別に高級品でも何でもありません。我が国だけの基準でスコッチウイスキーは金持ちのもの、しょうちゅうは庶民ということで
税率を決めたりしていたら、国際的には通用しなくなる。エゴだ、国際的に差別をしていると言って、今構造改善のいろんな議論が日米間で行われておりますが、世界から批判を受けることになりますね。
こういうふうに個別の商品、サービスを選んで
課税するやり方は、もう世界各国で時代おくれになってしまった。こういう問題を解決いたしますために、先般私
どもは
物品に個別に課しますところの
物品税をやめまして、広く薄くという
消費税をとったわけでございます。
皆様方、二年後にまた何か
考えるということを言っておられますが、とりあえずその間は
消費税を廃止して、私
どもが今申しましたようなことでおかしいからというのでやめた
物品税を復活しようとしておるわけですね。
そこでお伺いしたいのは、
皆様方は二年後に
税制再
改革を行う、それまでの二年間は暫定
税制だと。これまた個人的な
意見だと言われたらどうしようもないのでありますけれ
ども、これは日も申しましょう、九月二十九日、NHKのあのテレビで、社会党の伊藤政審会長はおっしゃったのであります。当
委員会でも去る十四日、
伊江先生の質問に対してでございますか、
佐藤発議者がそのように答えておりますが、間違いありませんね。