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高井和伸君 私は、連合参議院の議員といたしまして
決算委員会に代表して参っているわけでございます。そして、現在税制問題等特別
委員会の
委員といたしまして税制問題についても関与いたしまして、わからない世界で頑張っておるところでございます。今度の
決算に当たって、こういった
決算委員会でどういうことをすればいいのかというようなことで、いろいろいただいた資料をあちらこちらひっくり返し、そして読み、わからぬところを聞きながら有限の時間で今日までやってきました。
そこで感ずることは、六十一年度の
決算によれば歳入
決算は五十六兆円余りというような数字が出ております。そういった
決算の
審査をするときに、我々がそういった資料を読み込んで御質問申し上げたい、こう思っていろいろ孤軍奮闘、格闘したわけでございますけれ
ども、なかなか見えてこない。だれかに聞かないと見えてこない。国の財政というか、一番大事な政治の場面における、
国民に対するサービスの提供、財貨の提供といったものを
審議し、その
決算がよかったのか悪かったのか、そして次年度の予算にフィードバックさせていくというような側面から、もっと真剣にわかるように書類をつくってもらいたい、そういうような
一般的な感想の点から御質問申し上げるわけでございます。
ある
意味では国の予算というものは
大蔵省の専門官以外にわからない。
国会議員でこのいただいた資料をぱっと見てぱっと読み切れる人は私の見解ではだれもおられないだろう。だれかの手助けで一セクションについて細かいことを聞けばわかるかもしれないけれ
ども、国の財政全体を云々かんぬんできる力は到底私のような新人議員にはないというような感想を持つわけです。
今日までいろんな場面で議論されてきて、また新人議員が同じことを言っておるんじゃないかというようなことも御感想としておありかもしれませんけれ
ども、私、法律家なものですから財政法というのを見ます。財政法を見ますと、なるほど文字どおりこういった書類を出せばよろしいというふうになっているわけでございまして、そういった数字の、まあ羅列という言葉は、事実を申し上げるわけで悪い
意味ではありませんけれ
ども、並んでいる数字を見て何を判断したらいいかというときに、やはりそれに対する
説明書類、そういったものを見ていかなきゃいけない。そうすると、
一般会計がある上に
特別会計がある。いろんな根拠法があるわけでございますが、その根処法が単なる条文で示してある。もうそのものだけ見たところで到底だれも理解できない現状がこういった予算、
決算において続いているというふうに考えるわけです。
こういった予算書、
決算書について私が細かく見るというのは、私も選挙を通じて出てきた立場から、いろいろな議員の方々あるいは候補者の方々が申されるには、あの国道のトンネルは実はおれの業績だというようなPRがいろんなところでなされております。まあ私に言わせますと、
国民の金を使って、
国会の議決で決まっていったんだろうということを、ある議員さんがあれはおれの業績であるというようなことをおっしゃる。そうすると、いろいろめくってみるとそんなことは予算書にはどこにも書いてない。これはどういうシステムでそういうことが出てくるのかというようなことを私感じていろいろ調べるんですが、到底わからない。予算書自身に明細が、例えば国道○○号線の何々トンネルの工事費というようなことが出ているかといえば、それは出てない。
そういうわけで、私の言いたいのは、もう少し
国民サイドから見て予算、
決算というものがぱっとわかるようにならないものかということが私の基本的な観点なのでございます。
それで、特に大きいことで、今度の税制問題などで感ずるのは、歳入の部、予算でもそうですし
決算でもそうでございますけれ
ども、非常に根拠が淡白に書いてあります。過去の積算に基づいて出すとこんな数字であるという丸い数字がだだっと並ぶわけですね。それが一兆円、何兆円単位で出るわけです。そういったところで当局の積算根拠などがなぜあのように簡単になっているのかというところからお尋ねしたいと思います。