○大渕絹子君 私は有権者の青年からの一通の手紙をいただきました。本日の質問に大変大きな関係がありますので、大変申しわけありませんが原文のまま読ませていただきます。
はじめまして
私は、日ごろ県職労新潟支部一組合員として、大渕さんを強く支持するものであります。さて、おくれましたが、当選おめでとうございます。消費税はぜったいつぶして下さい。
お願いします。
さて、本日のお話の内容ですが、実は、私は視力が大変悪く、小さい時から盲学校で勉強しました。今は両方共にそれぞれに〇・〇一位で、大変不自由をしております。この手紙も虫メガネを使って書いています。私は大渕さんと同じく川口町で生まれました。
このあとは私的なところですからちょっと飛ばさせていただきます。
ところで、私は
障害者手帳一種の二級を交付してもらっていますが、その内容はあまり現在のスピード化された多くの事情から
障害者にとってきめ細かく考えられておりません。例えば、
障害者手帳交付者一、二級の人で一種の人にはつきそいも割引になる
制度がJR・バス会社の規定にありますが、この
制度が発足したのは戦後まもなくだそうです。そのころは旧国鉄は急行というものが花ざかりで、特急はほんの一部だったようです。そして、
障害者手帳保持者は普通列車(片道百一キロをこえた時にのみ)割引を受けられ、同時に当時の長きょり旅行に欠かす事の出来ない急行列車についても割引が受けられておりました。しかし戦後四十四年がたち、その中で旧国鉄もJRとなり、世の中の進歩と共に交通事情もどんどん変わって来ました。今や長いきょりを行くには新幹線又は特急があたり前の世の中になって来ました。しかし
障害者に対する割引は四十年前と全く変更されず、新幹線・特急料金については割引がみとめられておりません。この四十年の間に、高速道の
発展により車を運転できる
障害者は役所で手続きを取り証明をもらって高速料金は半分になっております。しかし、私のような視覚
障害者が遠い所に行こうとすると、どうしても特急か新幹線を利用しないと不可能です。どうか割引
制度をこれらの列車にも広げてもらえるよう
社会党として細かく調べて取り組んでいただけないでしょうか。旧国鉄時代からの度重なるダイヤ改正で、この四十年でほとんど急行はなくなり、
障害者にとってはかえって割引を受けにくくなっております。全国にいる百万人以上といわれる視覚
障害者は、本当にこまっています。よろしく
お願いします。
政府に対してこの事の交渉を
社会党で行ってもらえたら、全国の
障害者団体・個人は本当に助かり喜ぶものと思います。どうかよろしく
お願いします。
視力が悪いので読みにくく下手な字ですみません。どうかよろしく
お願いします。
今まで運ゆ省は、なかなか腰を上げてくれなかったそうです。参議院も保守・野党が力関係が逆転した今、是非
社会党にこのお話を聞いていただきたく下手なペンを取りました。私は何もぜいたくをしたいと言う事でなく、一九七九年に始まった国さい
障害者年(十年続くので、今日も続いています)のテーマである
障害者の自立と完全な
社会参加を進めて行くには、どうしてもJR利用はぬきにしては考えられないのです。よろしく
お願いします。
政府及び地方行政当局は、一九七九年その年だけで国さい
障害者年が終わってしまって、十年間続いているなどと全く考えていない人も多いようです。海外に行って政府高官がODAをふんだんにばらまき、又一せき三千億もするイージス軍かんを作る政府です。
障害者のこれら弱い声にも耳をかたむけて欲しいと思います。どうかよろしく
お願いします。
というようなお手紙をいただきました。大変目の不自由な方ですので大きな字で書いてあるんです。
この方が言っておりますように、大変今は高速化された列車の利用が、私たちじゃなくて
障害者の人たちは利用しにくくなっているんです。
例えば、新潟の例で大変恐縮なんですけれ
ども、新潟から東京へ上京する場合に新幹線を利用する場合、今までの割引
制度ですと、乗車券は五〇%引きですので二千六百八十円、ところが新幹線の自由席特急券は割引対象外ですのでそのまま四千二十円かかります。そうすると六千七百円かかるんです。でも、お金はかかりましても所要時間は一時間四十分。これは一日に三十往復も列車があるのです。
ところが、普通列車だけを利用いたしますと、今残念ながら新潟から東京まで直通で行く電車は一本もございません。四回ほど乗り継ぎをしないと東京まで来ることができないんです。料金は乗車券のみでよろしいわけですから二千六百八十円で済みますけれ
ども、所要時間は実に七時間もかかってしまいます。そして、特急と急行を利用した場合ですけれ
ども、特急は乗車券二千六百八十円と自由席の特急券二千四百七十円で五千百五十円、急行を利用いたしますと、乗車券二千六百八十円と急行券半額で六百二十円で三千三百円となりますけれ
ども、新潟―上野間につきましては、特急、急行両方とも一つも運転をされておりません。どうしても新幹線を利用せざるを得ない
状況であることを踏まえていただきたいんです。このような
地域が非常に多くなっているのではないかと思うんです。
このことに関しまして、先ほど
厚生大臣が最初の答弁のときにおっしゃって、今は考えておらないというふうに御返答いただきましたけれ
ども、もう一度考え直していただくわけにはいきませんでしょうか。