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臼井委員 私がどうしてこうした
質問をさせていただいたかと申しますと、こうした生涯
学習意欲というものに対応するためには、地方自治体においても
地域においてもいろいろな
活動が実際に行われているわけですね。ですから、その
意欲に対する
要望にこたえる、こういうことであるならばそれは個々ばらばら適当にやっておいていただいてもいいわけですが、それではいけないのではないか。やはりこういう
学習意欲というものを
社会のために反映をしていただくような
目的を持った
学習、またこれからはだんだんと休みもふえてくるわけでございますので、そういう余暇を活用した
社会奉仕、こういうところにも発展をさせる
一つの大きな
目標を持ったことが必要ではないだろうか。そういう
意味の
目標性というものを
文部省でしっかり掲げていただきたい、こういう
お願いがあったからでございます。
それぞれの
省庁の
施策の
目的というものがあることは
十分理解をいたしておりますが、
文部省におかれましては、この
経過報告を踏まえて
国民の多様な
要求にしっかりこたえられるように
答申を待ってそういうことをぜひとも
実現をしていただきたいというふうに
お願いを申し上げる次第でございます。
実は、最近
学校の五日制というものが
大変具体性を帯びてきております。この五日制につきましては、既に一昨年暮れに、
文部省の
教育課程審議会が臨教審の
提言等を踏まえて
答申を出しております。さらに本年八月には、
社会の
変化に対応した新しい
学校運営等に関する
調査研究協力者会議、大変長いわけですが、これが発足をいたしました。それと並行いたしまして
小中高六十四校で
実験校として実際に
実験が始まっているやに伺っておるわけでございます。最終的には
平成四年春ごろまでには何らかの結論を出したいというふうに伺っております。
実はこのいわゆる土曜
休学と申しますか、いずれにしてもこれはいずれの時期かには
実施をされるということにはなると思うわけでございますが、この土曜
休学というものは
生徒を
中心とした
施策の中で行われるものではないわけでございます。いわゆる
国家公務員の四週六
休制、こういうものの
普及等に合わせて、あるいは官庁の土曜閉庁というものも実際に行われるようになってきておりまして、そういう
意味から同じ
公務員である
学校の
先生にも、こういういわば
教職員側の事由によって起きてくることだと私は思っているわけでございます。そういう
意味において
児童不在という
感じもあるような
感じも私はいたしております。
そこで、これらの土曜
休学というものがいずれは来るわけですが、それに向けて今から
子供たちに対しての
配慮というものをしっかりとしていく必要があるんじゃないだろうか、これは言うまでもございません。いろいろな問題がございます。
学力低下をどうやって防ぐかというような問題もございましょう。それらのことすべてのものを
考えて、私自身としては、この中で一番大切なことは土曜日に
一体子供たちをどうやって過ごさせるか、こういうことであると思うのです。
御
承知のとおり、今はもう塾が盛んでございます。土曜日を
休学にして
子供たちを真っすぐうちに帰すようにしたら、
一体どういうことになるだろうか。これは、だれもがそんなに深く
考えなくても見当はつくわけでございまして、
子供たちは
自分のうちにいないで
お母さんの命令ですぐ塾に行ってしまう、こういう形になってくるのは目に見えております。こういうことは、
子供たちがせっかく土曜日という日が有効に使えるのにまたまた
知的教育偏重の結果による
塾通い、
お母さん方も余分な出費が当然ふえてくる、こんなことをしていていいわけはないのであります。
そこで、私はこれから私の
考えを述べさせていただいて、
文部大臣にお
考えをお聞きしたいと思っております。ぜひともこの日は
学校の
教科外の、
教科外といいましても
選択等、音楽とか絵画とか書道とかそういうものであれば別でございますが、
知的教育の分野以外のものとか
スポーツとか趣味とか、あるいは
地域に対する
公徳心といいますか、そういったものを養う、何かそういう
学校の
施設を
中心として、
学校の
施設ばかりではありませんが、
学校の
施設を
中心として
自分が
個性を生かす、伸ばすための半日にしていただけないだろうか。そういうことになりますと、
子供たちのために土曜
休学というものができるわけではありませんが、災い転じて福となすと言った方がいいかもしれませんが、まさに
子供たちのために新しい
個性教育をする場ができるのではないだろうか、実はこう
考えているわけでございまして、ぜひともこうした
研究も精力的にやっていただきたいと思うわけでございます。こうした将来に備えての
文部大臣の
所信等をお
伺いさせていただければありがたいと思います。