○
三野委員 今
局長の方からお話ありましたが、私は、これは単に外から
指摘されるだけではなしに、これを機会に
建設省あるいは業界内部自身としてみずから改革していかなければならぬと思うのです。そうでないと、これはもう政治不信を募らせるだけであって、国際的にというだけでなしに国内問題として重要な問題だと思いますから、この点は
大臣もぜひこれを機会に本格的に取り組まなければ、過去何回やってみても同じことを繰り返しているわけですから、ひとつ体質改善について具体的に取り組んでもらいたいということを要望しておきたいと思います。
続いて、実はこれは
建設省の全体のことなのですが、四国のことを例に挙げて申しわけありませんけれ
ども、皆さんの
努力で公共
工事が非常に年々歳々拡大していくわけです。先ほ
ども建設大臣の所信の中に、来年度はことしを上回る予算を求して保したい、こう言っているのですが、予算確保はしていただいているのですけれ
ども、実はそれを執行するに当たって職員の配置について少し問題な点があると思うのです。
これは全国的なことなのですけれ
ども、例えば私のところの四国の香川県などを見てみますと、過去十年間に
事業費は一・九倍、約二倍になっているのです。私のところは、御承知の本四架橋の方に関係する問題がありますので集中的に今までやっていただいているのですが、要員は反比例して〇・九四ということで逆に減っていく、香川
工事事務所はそういうことになっているわけですね。
そこで、よく見ているとどういうことが起きているかというと、どうももう
建設省の職員だけで対応し切れない。長時間労働というか、一方で時間短縮などと言いながら、残業というのはすごいわけです。ちょっと調べてみますと、例えばこれは四国でも徳島の
工事事務所らしいですが、契約官の人が六十三年三月に一カ月に三百二十六時間超勤したというのです。これはもう考えられないようなことがあるのですね。月に五十時間以上ぐらい超勤しているのはいっぱいあるわけです。そこで実は次々病人が出てきてしまって、香川
工事事務所などを見ると、
課長、係長、重要な部分が二人一遍に病院に入ってしまうとか、常に三人、五人入っているわけです。こういうことが起きて業務に支障が出てくる。かといって予算を消化しなければならぬものですから、今度は業務委託という形をとる。職場によりますと、職員数に対して委託しているのが四八%ぐらいに上っている、半分近くまでが業務委託している人だ、こういう事態が起きているわけですね。もちろん、これは委託を受けて派遣している人が能力がないとかそういうのではなしに、やはり
建設省の職員であることとないこととの責任なりあるいは仕事に対する取り組みなり、責任度合いが違うと思うのです。
実は、これは私の地元で申しわけないのですが、今もずっと国道十一号線のバイパスをやっていただいているのですけれ
ども、用地買収をしてもらった、その用地買収について現場へ来ている人に、こういう約束が入っておったのですけれ
ども、ここの入り口はこうなっている、隧道はこうなっているのですが、どうでしょうかと聞いたら、いや、それは私はわかりません、よその者ですから、こういうことになってしまうのですね。いわば業務委託が地権者なり周辺に対するサービス低下にもつながっている、同時に不信感ももたらしている。買収のときにはいろいろと約束してくれたけれ
ども、今度現場へ行ったら、私は違いますとか、それはまた帰って言っておきますといって返事がないとか、こういうことが頻繁に起きて、単に職場の中で問題が起きるだけではなしに外に問題を起こしているという
状況があるのですね。
私、前にこれを取り上げたことがあるのですが、そのときには、いや、
事業がふえているからふやすよ、こう言っていただいたのが、ふえてない、減るばかりで、もしふえたとしても四国なら四国地建で何人か事務屋さんがふえてしまって、現場の方は減っていく、こういうことなのですが、もちろん全体の行革の計画はあるのでしょうけれ
ども、それを一般化してはいかぬと私は思うのです。外務省はふやしているわけでしょう。これはやはり必要なのでしょうね。
建設省もこれだけ
公共事業をふやすとするならば、やはり外務省並みにその
事業量に応じて人員を配置する、こういうことについてはどういう
話し合いが省庁内部でできているのでしょうか。そこらひとつ聞かせてもらいたいと思うし、一体これからのこの
事業の円滑な執行のために、現場における人の配置についてどういうことを考えているのか。このままどんどん減っていくのでしょうか、ふやしてくれるのでしょうか。ここらあたりを聞いておきたいと思います。