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国務大臣(西岡武夫君) お答え申し上げます。
ただいま
委員御質問の
就職協定の問題の経緯についてまず申し上げますが、大学等の卒業予定者の就職活動は、学生の最終学年の学習に支障を与えずに秩序ある形で行われ、かつ学生が適切な職業を選択する公平な機会が得られるようにすることが望ましいわけでございます。このような観点から
昭和二十八年度以降
就職協定が申し合わされてまいっております。この申し合わせば、当初
昭和四十七年度まで大学側のみで申し合わせという形で行われていたところでございます。
昭和四十八年度から六十二年度までの間は、
就職協定は大学側の機関である就職問題懇談会と企業側の機関である中央雇用対策協議会とでそれぞれ別個に決定をされていたわけでございます。
文部省といたしましては、大学側の就職問題懇談会の世話役として大学側の意思の取りまとめを行うとともに、企業側の検討機関との意見の橋渡しを行い、両者の意思疎通が円滑に図られるための調整役を努めるという形で
就職協定に協力をしてきたところでございます。
なお、お尋ねの
昭和六十一年度
協定に対する
リクルート社の関与が問題とされているわけでございますが、私自身、当時の
文部省の
関係者に話を聞いたわけでございますが、
協定の決定に関して問題とされるような事実はなかったと承知をいたしております。
なお、
委員御質問の今回の一連の問題、不祥事に関しまして
文部省としてとった
対応でございますが、私も、この問題が
文部省の文教行政に対する国民の皆様方の信頼を著しく損なうという結果になったということを深く反省をいたしまして、この信頼回復を図らなければいけないと努力をしてきたところでございます。私自身、省内これまでのいろいろな経緯を十分
調査をいたしまして幾つかの
対応をしてまいりました。
一つは、四月の二十日付で
リクルート社関連の接待の不祥事にかかわる
関係者につきまして懲戒処分を一名行いました。二名の戒告処分を行っております。なお、そのほか、社会通念上社交儀礼的範囲内ではございましたけれども、
リクルート社との
関係のつき合いのあった職員に対して、これは九名でございますが、厳重注意の処分を行ったところでございます。
なお、このこととの関連の中で、文部行政の信頼を回復するために、この際人心の一新を図るという観点から、大幅な幹部の人事異動を行ったところでございます。
なお、前中島文部大臣の時代に服務に関しての
委員会が昨年の十二月に設置をされていたところでございますが、これをことしになりまして四月の二十日付で改正をいたしまして、服務規律
委員会を設置いたしまして、これに職員の分限及び懲戒に関する
調査を行うという任務も持たせて、この
委員会を機能させているところでございます。
もう一つお尋ねのございました、
各種審議会に
江副氏ほか
リクルート社の役職員が
委員として
選任された経緯と理由、
選任に関与した者の氏名、役職という御質問でございますが、
江副氏につきましては、専修学校生徒に対する修学援助に関する
調査研究会、これは大学
局長の委嘱でございますけれども、これに就任を、これは
昭和五十四年のことでございますけれども、一年間にわたって
委員を委嘱いたしております。それと、大学入学者選抜方法の改善に関する
会議につきまして、これも大学
局長、後に
文部省の組織が御承知のとおり改組されまして高等
教育局長になったわけでございますけれども、この
委員をお願いいたしております。それと学校法人運営
調査委員、これは文部大臣の任命でございまして、高等教育局の所管でございますけれども、この
調査委員もお願いをいたしております。教育課程審議会でございますが、これは文部大臣の任命でございまして、初中局の所管でございますが、この
委員をお願いいたしました。それともう一つ、第二国立劇場の設立の準備協議会の
委員をお願いいたしておりまして、これは文化庁の
長官の委嘱でございます。最後に、大学審議会の
委員もお願いをいたしておりまして、これは文部大臣の任命でございまして、高等教育局の所管でございます。
そのほか、リクルートの社員の方々にも、これかなり詳細にわたりますけれども、かなりの部門につきまして、リクルートの
関係の社員の皆さん方にそれぞれの
調査会等に所属をしていただいていることは事実でございます。
以上でございます。