○国務
大臣(村山達雄君) 言うまでもないことでございますけれ
ども、
財政というものはやはり行政全体あるいは政治全体をあらわしているものでございます。毎
年度の
財政、
一般会計あるいは地方の普通会計というのは、そのときその
年度における政策の基本を網羅しているものでございます。また全体のストックの関係、こういったものはその
状況をあらわしていることは御案内のとおりでございます。そして、これらの問題をやるときに、やはり資源配分をどうするのか、この問題。そして
国民のニーズがあるわけでございます。それに的確にこたえながら資源配分をどうしていくのか、あるいは所得再分配機能をどうするのか、それから景気の
状況によりまして、景気調整についてはどうやっていくのか。ことしであれば例えば中立型がいいとか、あるいは
財政の側から景気を促進する必要があるとか、むしろ抑制ぎみにやるべきであるとか、こういう
財政の持っておる非常に大きな使命に照らしまして、もちろんそういう整合性のもとに編成されるわけでございます。そして、現在国の
財政がまだ非常に脆弱であるということは、いろんな指標から見て明らかでございますし、当
委員会におきましても、それぞれの
先生方からみんな
財政の再建あるいは
財政改革の必要性はこもごも伺ったところでございます。
問題は、
平成三
年度から始まる、いよいよ脱却後の
財政再建というものの目標をどういうふうに考えるか、こういうところに絞られているわけでございます。
そして、私の率直な感じを申しますと、この
委員会における各
委員のお話を聞きまして随分参考になりました。これは率直に申し上げておきます。こういうことを踏まえながら我々がこれから考えていく問題であろう。もう御案内のように
残高の問題、百六十二兆の中に六十六兆のまだ赤字公債があります。利払いが多いということは、平均
残高とそれから全体の加重平均した金利によって決まるわけでございますし、それが二割も占めているということは大変なことでございます。しかしもし仮に、一例でございますけれ
ども、これを借りかえのときにできるだけ
現金償還部分を余計にしようということに、もし
余裕があったとして、そういうことをやりますれば、今度はその分だけ依存度が上がってくることは当然な話でございます。問題は、形の問題と、それから全体の、実質的に今私が申し上げたような
財政の健全化をどうするか、こういう問題の、言ってみますとかみ合わせの問題でございます。だから、このうち何から優先してやるべきかというようなことも、
一つ大きな問題であろうと思います。
それから、いわゆる
借金の繰り延べといいますか、
定率繰り入れば別にしまして十兆幾らあるわけでございます。これは実は各
法律におきましてそれぞれみんな出しているわけでございまして、既にその返済方針につきましては
法律で定めているものもございます。それからまた、物によりましては
法律ではありませんが、こういう方針でやりますと。いずれにしても、それぞれの特別会計なりの
運営に
支障ないようにしてやっていくことは当然なことでございます。
そういう問題を総合勘案いたしまして、そして
国民的な
一つの目標として何が適当であるか、どういう標語がいいか。
平成二
年度までは新規
特例公債脱却と言えば非常によくわかりやすいのでございます。それと同じように、わかるようなもし標語でもできれば非常に結構なことである、こういう問題意識でやっております。
重ねて申し上げますが、当
委員会における
委員の皆様のいろいろな
議論、私は非常に参考になった、このことだけは申し上げておきます。