○丸谷
金保君 その点は附則の三条とか、あるいは通達の九の一の一とか九の一の二、九の一の二十七、そういうのを私は全部調べてあるのですよ。しかし、そのことをきょうはやっている段階でないので、とりあえず頼まれたことだけ聞けばいいので、あとはゆっくりやりましょう、いずれ機会ありますから。
次に入ります。
次に、今問題になっておりますFSXのことに関連してなんですが、
国務大臣としての
大蔵大臣及び
関係各省にお伺いいたします。
本日提案されております世銀に対する追加出資、各国の資金供与は大体同じような比率で行われ、特にアメリカが拒否権を発動できるように一八・何%というふうな比率で、やはりこの資金の拠出は行われることになっていますね。ところが、今西廣防衛事務次官がアメリカに飛んで、毎日のように新聞をにぎわしているFSXの資金は全額日本が出資するのです、全額。それが日本の議会では、
政府からその
内容が説明もされず
議論もされておらない。アメリカ議会では、アメリカから日本に供与する技術、日本からアメリカが供与を受けた技術、さらに量産段階のシェア等が
議論されております。ところが、全額研究開発費を負担し、さらに私はこの間意見書を出したのですが、その答弁書によれば「共同開発計画の成果として得られる技術情報は、日本
政府に帰属する」ことになっているにもかかわらず、日本の議会において提案もされず、再三の我々の要求に対し、資料
提供もまことに不親切でなかなか応じてくれない。特に、今アメリカ議会で問題化している共同開発に対する了解覚書が、日本では秘密にされておるというのは議会軽視も甚だしいと思います。アメリカの議会では十分に
議論されて結論が出されるものを、日本では要求した資料さえも出し渋る。まことに遺憾です。しかも、金も技術も開発成果も日本に帰属する、そしてそれをアメリカに供与するというのに、なぜこれが日本ではできないのか。
実は、私は昨年の春から
決算や商工の
委員会等で秘密特許の問題に関連して、この種のことが必ず起きてくるということを再三発言してきましたが、今回はそういう機会がございません。それで
質問主意書を出しまして、昨日答弁書が返ってきましたが、これは
質問に全くすれ煙いの答弁しかないのであります。
質問にすれ違いの答弁が非常に多い。これを何らかの機会にさらにやりたいと思いますが、とりあえず答弁書は極めて不服だったということをこの機会に言っておかないと、このまま発育の機会がないと、受け取って、ああ了解したというふうに思われますので、
国務大臣としてのひとつ
大蔵大臣よく、これは閣議で了解して答弁書をちょうだいしているので、覚えておいていただきたいと思います。
特に、そのうちのきょうは
一つだけお伺いします。
答弁書の一の(四)の7、この原稿でやっておりますから御存じと思いますが、「米側が日本側に供与する技術を我が国が使用する態様は様々であり、一概には論じられない。」というのがあります。ところが、既に日経産業新聞は、今重要な問題になっているのは、コンピューターシステムのうち、火器管制装置と一体となった格闘戦用コンーピューターであり、これだけが日本の技術陣にとって手が出ないところで、他のFSXはほとんど日本で開発可能なものだ、こういうふうに具体的に指示しております。これは私も、日本の名前を言えば皆様御存じの有名な科学者の方にも聞いてみましたら、そうだと、大体日本でできるんだと、ここのところが問題だと言っております。さらにまた、飛行状況に応じて機体を制御するフライトコンピューター、これについても日本の民間飛行機が、将来使用を禁止されるようなことになれば、日本の国内航空機産業に及ぼす影響も非常に大きくなる、こういう懸念も出ております。
実は、きょうはこういう重要問題なので
局長クラスの
政府委員に出席を要求したのです。ところが、今アメリカに西廣次官が行っていて、もう常時電話で向こうとの交渉の打ち合わせをやっておるので席をあけられない。ちょうどこちらの二時というとアメリカの零時です。夜中です。夜中でさえもまだ向こうでやっているのですね、席を今あけられないのですから。向こうは夜中もやっているのだと思います。それくらい重要な問題であり、アメリカでは緊迫した議会との間の問題になっております。
現に、本日の新聞によりましても、西廣次官との交渉の中で「ベーカー国務長官が議会を説得する際の「武器」となる文書を望んでおり、」、こう言っているのですね。そのことは何か。竹下幹筒を現在持っていっておりますね。それに対して、向こうは具体的でないと言っていろいろ問題を提起をして、それで西廣次官が泡食って今度飛んだわけです。そして日本側では、三月三十一日までの同にこの話の大筋をつけないと研究開発費の百七億、これが基本設計に係る研究委託契約というのが三菱重工とできないから、何とか三十一日までに、たった百七億です。この非常に大事な問題を、そのために必要だからということで飛んでいって、向こうのいろいろとつける注文、例えばシェアの具体的な数字まで出せと、将来においてこれができた場合に。日本が全額開発研究費を出す、こういうものについてさえもそんなことをしなきゃならない。とにかく時間がないからということで、国会の
議論のないままにどんどんどんどん進めていって既成事実にしてしまうということは、私は日本国のために国益の上からも大変残念だと思います。
第一、こんなFSXなどというふうなものをそんなに急いでやらなきゃならない
理由はどこにもないのですから。百七億の予算の執行ができないというふうなことくらい考えないで、ひとつそういう点については十分な検討をしていただきたい。
きょうは防衛、外交、皆来ておりますので、それぞれ
大臣によく
理解を願って、竹下さんに、とにかく一国の総理が持っていった文吉が、竹下書簡がちゃんつけられているのですから、こんなばかなことありませんので、しっかりひとつそこら辺はお伝え願いたい。
以上申し上げまして、世銀に対する何%かの出資でさえもこうやって
議論するのですから、全額出すことはもう少し日本の国会で十分自由に、討議がアメリカと同じくされるようにひとつお願いいたしたいと思いますがいかがでしょうか。