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志苫裕君 不十分ではあったがそういう入り口の論議は随分やったんですよ。しかし、私はあなたの
主張に全面的に反駁することができますよ。ただ、私が今そのことにさかのぼっても、もうすぐそのまま導入だというのでパニック起こしているのですから。付加価値税なり
消費税を推進しようとした人も含めて今パニック状態になっているのが、仮に付加価値税を是認するにしてもその付加価値税の長所というものは全部消してしまってめちゃくちゃなものをつくった。もう一つは後で触れますが、この
法律読んでだれもわからぬ、難解だと言われて、わかりやすくはなってきましたが、そういうことが原因になっているという
意味では、私はやっぱりこれは欠陥税制だというふうに
主張しておきますし、仮に数を頼んで通ったものであっても、しょせんは公正さが認められない、公平さが認められない限りその社会には通用しない、最終目的は達成できないということだけは
主張をしておきます。
今もいろいろお話がありましたけれ
ども、私は水平的公正を重視をする余り、所得分配機能をないがしろにしていることに非常に危機を感じているというふうにだけ言っておきますが、不公平税制問題はいずれ後日にやりましょう。
そこで、この
消費税法、実はじっくり法案をつくるときに本当に何カ月も何年もかけてやればよかったのでしょう。だけれ
ども、概念的な議論をしただけで数を頼んで押し切られてしまった。案の定でき上がってから我々はただすべきところをただしていなかったということを感ずるのですが、何よりもこの税の持ついわば性格、これに反発があることも確かです。そのことは別にしましても、わかりやすさという点で欠点がありますよね、これ。私は、
消費税の中止をするべきだ、とりあえずは延期をすべきだというのが
主張です。
それはそれとしまして、暇人の計算によりますと、政
省令が百三十六。
法律で特に一番わかりにくい、だれが読んでもわかりにくいのは「当該」という文字ですよね。当該職員、当該
地域、当該何とか、何の当該だかわからない、読んでいるうちにね。この「当該」という文字が四百七十。それで、
法律で一番困難なのは括弧書きなんですよね。一項のうちの八割ぐらいが括弧書きのことがよくありますからね。それを、括弧書きでほかの
法律を三つも四つも探さぬといかぬというのが読みにくさなんですが、この括弧書きが百七十五カ所、長文の条項が多いんだな。これはほかの
法律にちょっとないですよね。税法だって長文ですけれ
どもね。これどうも特徴ですね、一条千字以上の条文が十八条です。全文字数のうち五九%、これだけで。五百字から千字までの間が十七条で二七%、暇なやつもいたものだ、これ。第三十条に至っては、見出しを除いて一条三千二百九十字だ、一条がですよ、あなた。私は長いのが悪い、長文が悪いというわけじゃありませんけれ
ども、三千二百九十字は読んでいるうちに前の方を忘れますよ。また、わかりにくいということを言えば、六十二条の二項を読んで
意味のわかるのもいないんじゃないですかな。これは「当該」の典型的なものですが。まあいかに竹下内閣のものだといっても
意味不明はだめですよ、これはね。私は、
大臣ね、くどいようですが、難解でこのような
法律の体裁自体が、租税
法律主義の
内容であるところの明確主義、わかりやすさというふうなものに反しておる、これが逆進性などと相まってアレルギーを起こしておるということが言えると思います。
少し中身に入りますよ、
法律に。
課税売上割合を計算するときの、時間がないから簡単に一個ずつ答えてくださいね。計算するときの分母に
消費税が
課税されない預金利息とか、土地、株の売却額を含めることになっておりますけれ
ども、政令の四十八条五項によりますと、株の売却額は二十分の一、五%というふうにしていますね。これはあなた、株で財テクしているところは物すごく有利になりますよ。この政令は明らかに
法律を越えています。何の権限があって二十分の一にできますか。これ答えてください。