○山中郁子君
大臣はそうおっしゃるけれ
ども、あなた方、だって、自民党で大綱を出した。それで議員立法したとか各党、各会派で協議していただくとおっしゃるけれ
ども、今までの経過を考えてみてくださいよ。そういうことで、結局いざやるとなるとわっとやるわけでしょう。もうそこら辺にいらっしゃる皆さん方もよく御存じだと思いますけれ
ども。そして、地道な議論はなかなかやらないという状況が生まれ出した。結果としては、私が先ほど
一つの例として宇野総理のを申し上げました。ほかにもたくさん例ありますよ。選
挙部長ですか、あなた一人一人については何とも言えないというふうにおっしゃるなら、一人一人について何とも言えないなら全体としてどうなのか、何とか言えるのかと。それも言えないというんでしょう。言えないでおいてどうして、こういうものが大きなお金の出になるからと何でわかるのかと言うのよね。余りいいかげんなこと言わないでくれ。
問題は、結果として金の抑制にはつながらないのよ。さっきの宇野総理のこれを見てもそうですし、そのほかこの前、自民党の一年生議員の方たちとおっしゃいましたっけ、何人かの方が全部こうやって発表なすっていましたね、金がこのぐらいかかるんだって。その中だって、ポスターの
経費なんというのは本当に項目としてだって出てこないぐらいですよね、
一つ一つ私今申し上げませんけれ
ども。そういう状態のものなんだから結果として金の抑制にはつながらないで、名前が入っていれば候補者がポスターで政策を訴えることもつまり政治活動、そういうものも禁止していこうというのが、それはこれから皆さんに御協議いただくものですと
大臣はおっしゃるけれ
ども、だけれ
ども、あなた方はそういう考えを持ってこういうものを改革大綱だなどといってお出しになっている事実は変わらないんだから、そこのところを、私は根本のところを問題にしているんだとい
うことをぜひそれは受けとめていただきたい。
結局政治活動、言論の自由だけが
規制されることになるということは明白で、これは今までの経過から見たってそうなんですよ。歴史的に見て
政府・自民党はポスターを含む政治活動、言論活動の自由を次々と私は
規制してきたと思う。私が
国会へ出していただいてから、この
選挙制度委員会に所属をさせていただいた期間の中でも、もう本当に次から次へとそういうことが出てきて、結局政治活動のべからずはどんどんどんどん狭まってくるという、こういう公選法の改悪が次々と行われてきたんですよ。裏打ちされたポスターはだめ、参議院の比例代表の
選挙でもポスターはだめ、それから
選挙という国民の政治への参加を保障するという重要なこういう期間だからこそ政治活動の自由や言論の自由が最も保障されなければならないのに、そういうものが次から次へと
規制されてきている。そういうところの問題がすりかえであるし、根本的な、いわゆる金を使わないとかなんとかというのを、そんな何か何の根拠もなしに、実際にどのくらいの金がそこでは使われているのか、どのくらいの
有権者との接触の上で大きな役割を持っているのか何の分析もなさらないで、ああいういいかげんなことでもってこういうことを提起するというのが
自治省の御見解であるならば、私は全くいただけないということを申し上げざるを得ないわけであります。
しかも、今回の自民党の大綱や何かを通じての主張では、これまでそういう意味では公職
選挙法でも手をつけてこなかった
選挙以外の機会を、今私が問題にしているポスターの掲示そのものも禁止しようとしているわけでありますし、それから
政治資金規正法の
関係でも、パーティー献金の合法化や事実上の枠拡大などについて既に多くの批判を浴びています。これでは政治の改革なんというものじゃなくて、政治改革に名をかりた事実上の献金、
企業献金や何かさまざまな悪の根源であるものの合法化であると同時に、言論の自由の剥奪、まして小
選挙区制だとか政党法だとかそういうものまで出てきて、これは論外だと言わざるを得ないわけであります。
私
ども日本共産党は、さきの六月十四日に、こうした諸悪の根源とも言うべき
企業、団体献金の全面的な禁止やさまざまな脱法行為、先ほどから問題になっておりますが、そういう脱法を直ちに禁止すること、それから衆議院の抜本的な定数是正、あるいは参議院の
選挙区の、全くひどいアンバランスになっていますけれ
ども、合理的な定数配分、こういうものを柱といたしまして、金権腐敗政治一掃のための八つの緊急
提案ということと、議会制民主主義擁護のための三つの緊急
提案というものを発表いたしました。私
どもは、政治改革と言うならばまさにこういうことをめぐってこそ議論もし、実現をしていかなければならないというふうに確信をしております。同時にまた、
選挙制度特別委員会というのはまさにそういう議論を真剣にまじめにやる、そういうことが国民に対する責務であるということを重ねて強く主張もし、また
委員会のあり方として私の意見も申し上げて
質問を終わります。