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馬場富君 これからはそういうことを考えるということですが、非常に急を要することですから、だから先般も私何遍も、くたびれるくらい言った。それで
土地国会の最後で竹下総理がそれは確約された。それはいろんな意を尽くして私
説明したが、民活という
言葉は非常にいい
言葉かもわからぬが、
土地の上がらないところについては民活の
適用によって持ち家だって何だつてできちゃう。そこに住めるような家賃でできるところも名古屋
周辺でもあります。
東京でも遠くに行けばあると思う。
だが、そういう一時間なら一時間の通勤圏内で、
東京では到底考えられないような
状況になってきておる中で、ここで真剣にやはりそういう
人たちのことを考えてやるとしたら、やはり公のものがまず先行する以外にないんじゃないか。私が中曽根民活のこともお聞きしたのは、民間にお任せすれば、
土地代が高ければそれに比例した家賃のものしか出てこない。持ち家
住宅にしても結局何億円もするマンションしか買えない。それでは、庶民の手に届くような
住宅を
供給したいという
大臣の思いやりが
一つも生きてこないわけですよ。
そうだとしたら、私は早急にそれをやれというんじゃなくて、まず
東京都内やそういう家賃に苦しんでおる、それで遠くから通って困っておるこういう
地域に対しては、私は公が責任を持ってどれだけでもいいからこれだけはやりましたというものをやるべきじゃないかと竹下さんに言ったら、それは本当にそうだということで、都営
住宅はそういうようなことを非常に確約されました。
先般私はその例を引いて大川端の話をしましたが、同じ三DKでも、
土地が高いもんですから、都営
住宅で六万八千円、これは国の補助が三分の二か二分の一入ってますよ。そこへもってきて、
東京都の庶民に対する家賃
政策というものの協力がなされて六万八千円が成り立っておるわけです。その
土地で民活で建てたら二十八万円の家賃になるわけです、民活で建てたのが同じ大川端にあるわけです。公団が十八万円の家賃です。これら三つを例に私は話しておるのですが、あなた方
政府の
取り組みの中でこの三点を
一つの基準にしたらどうか。
緊急措置としてはそういう都営
住宅のようなお金は要りますよ。だけど、災害が起こったら緊急発動で予算を出すんじゃありませんか。それと同じように、あの狂乱物価のときにはそれ相応の緊急措置をとったじゃありませんか。この
東京の
土地の狂乱
状況というのは私は狂乱物価と一緒だと思うんですよ。家賃が高度に上がってしまって、住む
人たちが遠くへ行かなきゃならぬ、とても入れないという
状況になってしまったということは、狂乱物価にも似た
状況じゃないんですか。国民生活を圧迫しておる問題じゃないですか。そこに予算を投入したって国民が怒る人がありますか。みんなそれこそ
政府が本当に立派な
政策をやってくれると喜ぶんじゃないですか。
私は今
政府に欠けておるものはそこらあたりの態度だと思うんです。ほかのいろんな疑問、疑惑もありますよ。あるが、それ以上に大事なのは、国民生活が今当面しておる問題についてなぜ思い切って勇気を出した
政策と予算がとれないのか。大川端のようなあんないいところで六万八千円の家賃で入れるところができるじゃないですか、都営で。それは国の補助金と
東京都のそれだけの家賃
政策の配慮があればできるわけです。
もう
一つは、公団に対してはそういうものがないから、公団に対しての
取り組みをもう一遍
政府が考え直したらどうか、臨時的でもいいから考え直したらどうか。民活の
住宅については
住宅金融公庫の措置やそういうことで補うしか方法はないと思うが、少なくとも私は、公営と公団
住宅については公共が前へ出て、これだけはやりましたというものを今出さなかったならば、この
東京の
土地問題の不信というものを解決せずに終わってしまうんじゃないかと思うし、一段と
政府や政治に対して不信を増すばかりじゃないか。大きい
政策上の
一つの柱として、現実の予算の実行の配慮として取り組むべき問題は、
大臣がおっしゃっておる庶民の手の届くような
住宅を与えることに勇気を出すべきじゃないかと私は思うんです。
今
局長に聞いても、これは将来的な話だし、また小此木さんが三百七十万戸と言ったけれ
ども、それはどこにどうやってつくらせるかわからぬというような
構想じゃなくて、あなたにこれ以上聞いておってもむだですから、
大臣がこの問題について取り組む姿勢、公営
住宅なら公営
住宅をもう少しふやすように考えるとか、公団についてはもう少し配慮してやらなきゃ、公団もやはり公ですから、ここでやっていけば
土地問題の解決は、それは二十一世紀にわたって時間がかかるかもわからぬ。私有権の強い日本においてそれを公でさせるということはなかなか難しい問題があり、時間がかかるかもわからぬ。だが、公営
住宅や公団
住宅をつくれば
土地も上物も一緒に解決できる問題ではないか。上がった
土地の問題よりも、いわゆる予算の措置によってできることじゃないか。これを
大臣として一歩でも前進させてもらう。私は大量にすぐやってくれ、国がつぶれてもやってくれと言っておるわけじゃありませんよ。
大臣として精いっぱいの答弁をお願いしたいと思います。