○林(保)
委員 総理のおっしゃるとおりでございます。
しかし、私は、私、岡山なんです、
総理よりもちょっと後輩でございますけれ
ども。それで、松くい虫が神戸から入ってきて、花崗岩の風化土のあの辺で緑を保つのは松以外にないのは
総理も御存じでしょう。それで村じゅう総出で、他人のうちの山の松まで、枯れかけたら全部切って焼いていた、この記憶を中学校時代に持っておるわけですね。それが戦後蔓延いたしまして、恥ずかしながら
我が国山県が全国トップを、ここにデータを農林省からとってみても出ています。私、十年前にもとりましたけれ
ども、たしか四十年前後からだったと思うのですが、全国トップなんですね。ありがたいことにその後茨城県がトップにいきまして、
総理、今どこが一番トップだと思いますか。(
竹下内閣総理大臣「残念ながら存じません」と呼ぶ)
総理、それはいけませんね。
ちょっと読みましょうか。昭和六十二年百十四万立方メートル。全国第一が
総理、島根県ですよ、八万四千七百立方メートルですね。それから二番目が広島にきていますね。中国地方多いのです。三番目が福島へいっていますね。それから、青森から北はちょっとないので息をついておりますけれ
ども。外国の人が来て皆さんそれを言われるのですよ。
日本はこれだけの豊かさでありながらなぜあんな赤い松をいっぱい植えておるのだと言う。これは
日本人としては恥でございます。
総理のところは、私もよく行きますけれ
ども、あれだけすばらしい道路を岡山以上につくってあると思いますね。それで、松くい虫があれだけ出ているというので――私は
総理のところがトップだとは思わなかったのです。それで資料を要求して、おととい来て、これを見たら、
総理のところがトップです。皆さんもこの資料を見て、やっていただきたいと思うのです。
それで、農林省にどういう方法があるかと言うたら、先ほど
総理にお聞きしましたように、絶滅を期すことはできない、被害石数を減らすかどうかということだ。それならふるさと創生と言われる
総理にひとつお願いしたらと、私も言っておきますということで、きょう申し上げているわけでございますので、御理解いただきたいと思います。
それからもう
一つは、きょうも時間がないので先に申し上げますが、これも農林省でとりましたところによりますと、こういう表現なんです。農業センサスの中で出ておりますが、耕作放棄地面積、こう言うのですね。ふるさとで耕作放棄地面積がいっぱい広がっていたのでは、
総理、創生どころではなくて、ふるさと滅亡の政策だと言わざるを得ないと思います。
総理、これはどういうことかというと、個人や一法人でできるものじゃありませんね、この松くい虫のなににいたしましても。これこそ
行政が、
政治が腰を入れてやらなければならぬ問題だ。
そこで、内政問題として、これから二十一世紀にわたる間にどうしても
政治課題としてやっていただきたいということで申し上げるのですが、昭和六十年の耕作放棄地面積は全国で二・九五%、
我が国山で六・一九%。これは
総理の県の方が成績がよくて五・四三%、こういうことになっておりおりますが、ヘクタールにいたしまして十三万四千八百七十ヘクタール。
日本のこれだけの力があれば、私は郵政大臣に、本当にNTTの株を売ったらその半分くらいつぎ込んで、これをやってもらいたいですよ。
皆さん外遊されますでしょう。
総理、きょうは理論よりも感情論で私は申し上げますけれ
ども、飛行機でおりるときに見れば、もうどこの国がすごいかということがよくわかると思います。それをやはりよそから来た人はみんな言いますし、我我もそういう心の痛む思いでございますので、この点について、
総理、一分でよろしいからどういう処方でやっていただけるかということを、
内閣としての関心ということで結構でございますから、一言ちょうだいしたいと思います。