○堀
委員 そこで、これから具体的な案件を御紹介するわけでありますけれども、実はお手元にちょっと資料をお渡ししてございます。今申し上げたのが資料の一でありますけれども、資料の二であります。
実は、
田中龍夫先生が会長で柿澤弘治さんが
事務局長をしておられます日仏議員連盟というのがございまして、この議連の総会が昨年の十二月十四日に開かれるということで私も出席をいたしました。たまたま私の隣に後
藤田先生もおいでになりまして、その後御一緒にいろいろお話をしておりますが、この日仏議連で、当時帰任いたしました本野大使それから新たに赴任いたします木内大使、これがおのおのあいさつをいたしました後で、駐日フランス大使のドランさんからお話がございました。
そのドランさんからのお話というのは、実はここに二番目ということで
皆さんに資料を差し上げておりますけれども、
一つ、フランス人学校が非常に手狭で困っている。リセというフランス人学校が今九段の富士見町にありますが、一九六七年にこれをつくりまして、当時二百五十人しかフランス人の学童はいなかった。それが今日六百人になって、とてもこの施設では十分に教育ができないというので、現在市谷にあります日仏学院の方で二部授業のように、上級生は向こうへ行っておる。そうして運動場も十分にない。フランスは御承知のように上に行きます試験のためにバカラという資格試験がございますけれども、この中には実は体育もあるのですけれども、この手狭なところではそれも用意ができない。こういうことなので、リセという新しいフランス人学校もここの場所ではどうにもならない。しかし、あわせてこのミッテラン大統領のお話しになっております日本における新しい文化会館というものがどうしても必要だ、こういうことなので、上のフランス人学校の方が六千平米、フランスの文化会館が千七百平米、合わせて七千七百平米ぐらいの土地が欲しい、こう
考えていたところが、たまたま東京の目黒の駅の近くに東京営林局の跡地があるということがわかったということで、日本の
外務省と折衝してきましたけれども、今日まで成果を得ておりません。実は、私
たちはこの市谷と九段の土地を売って、そうして三百億円は準備をいたしております、何とかひとつ、この三百億円でこの土地が買えるような御配慮がいただけないだろうかという話が、この議連の総会でございました。
そこで、私も実はこの前、十二月五日から十日までパリで社会主義インターナショナルがありまして、パリに行っておりまして、たまたまセーヌ川の川沿いで、エッフェル塔それからニッコー・ド・パリ、その先にセーヌに沿った大変いい場所でありますけれども、ここに今千七百五十平米フランス側が提供して、ここに日仏会館ができますということを大使館員から説明を受けて帰ったところでありましたものですから、そこで私は、フランス側は千七百五十平米という公的な土地を、向こうの
言葉によりますと一フランの賃貸料で四十九年間お貸しをいたします、シンボリックな賃貸料と言っておりますけれども、これは差し上げるのではありません、賃貸料はいただきます、ただしそれは四十九年一フラン、こういう話のようでありますが、少なくともフランス側は土地を千七百五十平米無償で提供してくれるという。こちらの土地は、これは国有財産でございまして、林野庁の特会が持っております普通財産でございます。そこで、いろいろと柿澤さんや保利耕輔さんや、そうして
田中会長とも御相談をしていろいろやってまいりましたけれども、なかなかちょっとこれが話がうまく進みません。しかし、実は七月十四日にサミットがパリであるわけでありますから、どうしてもそれまでにはこのような
鈴木善幸元
総理とミッテランさんとの話を私どもは処理をきちっとしておかなければ、国際的に我々の
立場というものは正しく評価されないだろう、こう
考えているわけでございます。
そこで、私はいろいろとそれなりに調べてみまして、今の持っております農林省林野庁の特会の土地を、国有財産法を私は詳しく衆議院法制局の方の御協力をいただいて調べてみましたら、所管がえができるということが大体わかりました。今ちょっとお話をそこでしたのでありますけれども、後
藤田さんも、いや堀さん、それは所管がえできるよと今おっしゃっていますが、そういうことで所管がえができるというふうに私は国有財産法を解釈をしておりますし、後
藤田さんは私に並んでその話を聞いていただいておりますから、非常に後
藤田さんも御関心があるわけであります。
さらに、十五日の日に福田元
総理からお電話がございまして、
田中さんから話を聞いたけれども、詳しい話をひとつしてほしいとおっしゃって、私、福田赴夫元
総理のところへ伺いまして詳しくお話をいたしましたら、福田元
総理も、これは堀さん大変重要なことだ、今あなたがやろうとしておることは全面的に協力をしてあげます、こういうお話でございましたし、さらに
鈴木元
総理とも、これらの経緯がありますので、電話ではございますけれども、お話をいたしましたら、
鈴木元
総理も、これは大変私も
関係をしておることなので重大な関心を持っておる、何としてもこれはやらなければならぬ、私はそれなりに具体的な問題を含めて
考えておる、こういうお話なのでございます。
そこで私は、これは
関係大臣として一番直接の
関係は宇野外務大臣が窓口だと思います。宇野さんは、しかし既に、今度デュマ外相といろいろ会談をなさる予定だろうと思いますが、このお話は必ずそこへ出ると思うのです。
というのは、ちょっと
総理、お尋ねしますが、昨年
総理がフランスヘおいでになってロカール
首相とお会いになったときに、ほかのものは別として、個別案件はこの日仏の文化会館の問題だけだったようにちょっと聞いておりますが、その点、
総理いかがだったのでございましょうか、ロカール
首相との会談の際に。