○嶋崎
委員 金沢工大は黒田さんで
理事長が入っているんですよ。教授じゃないんだよ。だから
専門委員の中にも金沢
大学の教授はいますけれ
ども、金沢工大の教授はいないのですよ。金沢工大というのはかなりいろいろな観点で
相当努力をしている
大学だなと日ごろから私は見ておりますから、あそこのスタッフなどとの関連はないなというのが私の判断なんです。つまり、
理事長が入っているのですから、これは
教育職ではないですから。だから、そういう
意味ではどうかな、今の問題はそうきちんとしていないんじゃないかなという印象は残ります。
いずれにしても、私が申し上げたいのは、新しい独立の
大学院の
大学を金沢につくる、近辺につくる。金沢というのはもともと
相当大学町として
教育、
研究の深い都市ですよ。私は総合
大学移転には反対でして、永井文部
大臣と私がここで話したのは、金沢市をハーバードやオックスフォードにしなさい、安上がりに全部移転するんじゃありません、町そのものに各学部を置いて、そしてハーバードやオックスフォードのような国際的な
学術都市にすることを
考えなさいというので永井さんと私は意見が一致した。それが、その後大蔵省の予算やら何かで妙な総合移転とかばかげたことになってしまっているのですが、数日前も行ってみて、場所やその他すべてを
検討してみて、これが今からいい
大学になるのかな……。まあ動いていますから今のところを充実させる以外に道はありませんけれ
ども、私の構想はそういうハーバードやオックスフォードみたいな町を、
大学をあそこにつくるべきだという判断だったのです。
ですけれ
ども、片一方で全部
大学を移してしまうんだな。そして、片一方でまたぽっと科学技術
大学院大学という新しい構想がぽんと出てくるんだな。それで、その
大学と既存の
大学の
大学院を新たな学際なものをつくろうとしている動きも並行して
文部省が予算措置その他で誘導しなければならぬわけだ。そうなのにこの全体の関連が、日本的なものを独立
大学院としてつくるのかもしれないけれ
ども、それはそれなりに
意味があるかもしれないが、その
大学院が日本的だと同時に、地域の北陸三県にまたがっている
大学、例えば農業でいいますと、富山にも福井にも石川にも農業
短大というのはありますね、こんなものは連合
大学をどういうふうに
考えるか構想して、そこでバイオならバイオの新たな
研究みたいなものをやっていくような方向性をできるのかできないのかというような模索も必要だと思うのですよ。
こういう時代ですから、農業関係の
学校というのは寂れつつある。そうしますと、そういう中で新たな変化に対応してどういうふうに
大学を
改革して新しい時代に変わっていかなきゃならぬかという
課題が片一方にある。片一方は、先端技術などを
中心にして既存の
大学そのものが新しい
大学院をつくろうという動きがある。そういう中で新たにまた独立
大学院というものが出てくる。これがあたかもリカレソトで、これでなければならないような新構想のように見えるわけだ、まだ何も出てないのだから。大体大枠がわかっているだけで、今から
具体的な詰めが出てここにかかるのでしょう。ですけれ
ども、今の話では、三年間たってもまだいつごろどんなものができるか
説明ができないような話だ。そうすると、
高等教育というものを
考えていくときに、そういう既存の
大学を充実させながら変化に対応していくという
大学改革の問題と、新たな構想
大学をつくることとそれとの関係はという問題は、筑波以来今日までの我が国の一貫した
課題なわけです。
それで、
大学審議会で
大学院の問題についての
答申をお願いをし、昨年の十二月に一定のものが出ていますね。そこでは何と言っておるかというと、御
承知のように、
大学院の
設置基準は
大学の
設置基準に準ずることになっておるわけですね。
大学設置基準があって
大学院の
設置基準は
大学に準じていろいろなことが行われるから、
大学と
大学院というものをオーバーラップした形で既存の
大学院の
設置基準が現にあるわけです。だから、
大学審議会の
大学院の
委員会も、
大学設置基準や
大学院の
設置基準そのものも見直さなければ、今から新しい独立
大学院その他を言ってみても今までの
設置基準の延長線とはちょっと違うよ、こう言っているわけだ。
つまり、今
大学審議会をおつくりになって
大学院について新たな動き、構想が始まり、
大学の
制度や
あり方について
検討を開始しておるところですが、開始しておるということの中には、既存の
大学をどう
改革しなければいかぬかという問題と、それに対応できない新たな変化へ対応しなければならないという問題を含めてもちろん
検討しなければならぬでしょう。ところが、まだ一定の判断や一定の方向が出ていないまま、片一方では独立
大学院大学というふうに動いてしまっているわけです。それで構想を立ててみたり
創設準備費で動いているわけです。そうすると、
西岡さんが
大学院問題について、先ほどの答弁を聞いていても
大学院問題について新たな
課題と方向に向けて一定の判断を下そうとなさっているときに、それじゃ今までの
大学院の
設置基準や
大学の
設置基準をどうなさるつもりですか。
そして、既存の新しい独立
大学院はその新たな
設置基準の物差しをどういうふうに置くことによって、それは単位の取り方から予算のっけ方から教官の配置の仕方からみんな決まってくるのですから、そうすると、そっちの方向性が定まらないままに
事態だけは何か進行しておるように見えるが、それとの関連いかんという、どうも私のように
大学に長い聞いて、最近は長い間離れておりますから最近の変化はわからないところがいっぱいありますが、どうも
高等教育全体の
計画というものはどこでどんなふうに収れんされて方向づけが行われておるのだろうか。ただ時代の変化に対して必要なものだということばかりがぼんぽこ出てくるかもしれないが、全体としてまだ過去の変化に対応していくような物差しそのものもきちんとされないままになっていやしませんか。したがって、
大臣に
質問いたしますけれ
ども、
大学院の
設置基準、
大学設置基準を前提にした今までの基準と、独立
大学院という新しいこういうものを構想した場合にこれを
検討すべきだという
大学審議会の
大学院問題に対する
答申をどう受けとめておられるのですか。