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阿部(昭)
委員 今の
局長さんの御
答弁にもございましたが、
保険プラス
年金、統一的な大胆なものを出せというのが今度の報告。しかし
考えてみると、民業の方は相当以前からそこへ突っ込んでどんどん進んでおる。民業と
郵政省事業をどのあたりで調和をさせていくのか、これは長い長い
一つのテーマであったと思う。さっき木内
委員の御質問にも、周りのいろいろなことがあってそれとの
関係で介護
保険等の問題についてもいろいろある、こうおっしゃいましたが、この問題は将来とも、民業と
郵政省の
事業をどのあたりで調和をさせていくのかというテーマはずっと続いていくんだろうと私は思うのです。
しかし、
考えてみると、私は数年前にJR改革に深くかかわりました。しかし、当時の国鉄というのは随分手足をみんな縛られておって民営の鉄道
事業のようなわけにはいかない。民営の鉄道
事業の方は、もうかるものには全部手を出せということが可能であった。しかし、国鉄は全部手足を縛られて身動きがつかぬというような状態の中で、結局先般のような分割・民営という極めてラジカルなことをやらざるを得なかった、こういうことがあったと思うのであります。幸い
郵政の方は、数年前に二千数百億もあった赤字というものをみんな一体となって努力をされて解消された。その現場における姿を私
どもも見ておりますが、
郵政、変わったなという感じがするのであります。
そういう
意味で、民と
郵政省との
関係の調和というものはいろいろあると思いますけれ
ども、この
関係には
一つの理念、新しい哲学のようなものを持たなければいかぬ時期に来ておるのではないか、中間報告はこのように相当大胆なことを言っておりますけれ
ども、これを具体化するとなれば大蔵省はいろいろなことを言う、ほかの業界もいろいろなことを言うというようなわけでなかなか、今も
局長ほどの大胆な人が、ことしの概算要求ででも手始めにいろいろなことをやろうとおっしゃるのかと思ったら、もっとも六月にこれが出てきたのでありますから、ことしは無理にして、来年の予算要求あたりからみたいなニュアンスに今伺いましたけれ
ども、もう
一つは、何といってもこの民と官の
関係をどのようにしていくのか。官といっても実際上は
民間的手法というものを相当程度やっていかなければ成り立たぬ
時代に来ているのではないかと私は思っておるわけであります。そういう面で、今
お話にございました
保険と
年金を統一した、一体化した商品を出していくとなれば、当然
法律改正を必要とする大問題だろうと思うのであります。そういう
意味では、周りをいろいろ気にしながらいかなきゃならぬ事情もあるわけです。それはわかりますけれ
ども、やはり
郵政の進路というものをこの際明確にして、その中で民と官との調和とかいろいろなところとの調和というものはこの理念でいくんだということを鮮明にしていく必要があるんじゃないか。
例えば民の方でも、ある
意味で言えば
老人ホームつきの、介護なんというものをもっと領域を超えて、この
保険に入ると将来決定的に健康的に参った方々は
老人ホームのようなところにも行けますよというような商品も始まりつつある。こういう段階でありますから、特にさっき
お話にもございました身障者の
関係とか、あるいは特に介護の
関係とか、民の場合はどうしたってやはり
営利というものを念頭に置かなければ成り立っていかない。幸い
郵政省の場合は
全国二万四千余の
郵便局というネットワークを持っておる。そういう
意味では体の不自由な方々等に対する
関係など、民とは相当違った角度で、
厚生省との縄張りや何かの
関係もいろいろ出てくるのだろうと思いますけれ
ども、
一つの理念、方針を持って大胆に前へ進んでいいんじゃないか、こういう認識ですが、いかがでしょうか。