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細谷委員 私が両
大臣のお答えを聞いて感じたことは、
大蔵省というのは、入ってからずっと
一つの財布の
議論をしているのですね。
自治大臣の方は、
財政は
一つではありませんよ、三千三百あるのですよ、三千三百は三千三百いろいろあるのです。こういうことで、マクロの理屈とミクロの理屈という、
言葉は適切じゃありませんけれ
ども、私は問題があると思うのです。
ですから、
大蔵大臣たるもの、
大蔵大臣としてはそうですけれ
ども、国の
財政そのものを見ている以上は、
地方には三千三百のあれがある、そうして、竹下総理
大臣は島根でありますけれ
ども、島根の県の
財政を見てごらんなさい。総理
大臣がおったから、おらぬからでなくて、カウントしたものについては、それはもう
交付税は大変なことだ。かつて文芸春秋で、最近よく本を書いておる人が、島根県は
交付税をもらい過ぎているじゃないか、東京都は一文も来てないじゃないかというような
議論を展開しましたけれ
ども、何か素人受けするのですよ。
そういうことでありますから、
自治大臣の立場から出てくるミクロの問題も大切だ、個々の問題も大切、そしてその場合に全体を忘れないようにするということ。そういうことでありますから、その辺ひとつ両
大臣今後十分に意を尽くして話し合って、二度と再び、こういうことが来た場合でも
対応できるような、六条の三の二項をどう生かしていくのか、こういうことについて万遺漏のない
対応をお願いいたしたい、こう思っております。
時間がありませんから、その次に進みたいと思います。
先ほ
どもちょっと話が出ましたけれ
ども、長い間一兆五千億とか一兆八千億という、
法律によって国が負担すべき
負担金、私は
補助金と
負担金を峻別して申し上げておきますけれ
ども、
補助金というのは出さなければならぬ、その割合は
法律でちゃんと決まっております。そういう点で、私も六十一年に予算
委員会で
補助金、
負担金の問題について、
地方財政計画に書いてあるそういうものをもとにしまして、
地方財政法十条あるいは三十四条等をもとにしてやった結果、問題があるじゃないか、こう言いましたら、経常経費については、
大蔵省は非常な努力をして、六十二
年度からきちんと経常経費の中において
法律を直すべきものは直す、そしてきちんと負担すべきものは暫定
措置のいわゆる
補助金、
負担金の削減というものに基づいて計算をしてきました。そして三年間過ぎて、本
年度から
補助金、
負担金の問題はもとに戻すという約束でありました。見事にこの約束を破ったのですよ、これは
大蔵省が破ったのでしょう。その破った
大蔵省のあれについて
自治省が追随したということもおかしい。しかし、
財政がないんだからしようがないじゃないか、これはわかります。
そこで残ったものは何かといいますと、公共事業です。そして物の本に、
大蔵大臣は、その残った公共事業、言ってみますと
補助金、
負担金の問題で
金額が大きいのは公共事業
関係です。今度は、経常経費については整理されました。残りの公共事業については二年間の暫定
措置として、あと今度本格化するんだ。私の見るところでは、現状における
法律の中においては負担をするあるいは補助すると書いてありますが、
現実には負担をすると書き直さなければいかぬ
部分が幾つかありますけれ
ども、
金額は大きいですよ。それを直すというわけですか。直すのに、何か専門的な
委員会等を設けて二年間営々と努力するというのが
自治大臣と
大蔵大臣の約束ですよ。覚書があって、「公共事業に係る
補助負担率については、
関係省庁間の検討会を設置して総合的に検討を行う。この場合、
昭和六十二
年度引下げ分については」云云と書いてあります。
そこで、これから二年間やるわけですけれ
ども、今申し上げた六十一年の点で経常経費を全部整理しました、私はこの
大蔵省の努力に対して評価します。そのときの
大蔵省の担当官が、今だから申し上げますけれ
ども、投資的経費についてはなかなか手間がかかりますから、ここ一両年待ってくださいと公式にありました。公式といっても、私の部屋に来てそう言ったのですが、それはわかりますが、一生懸命やってくれよと言ったら、まだできてないし、あと二年間やると言うのです。私はばかですね。大蔵の官僚の人が来て、一生懸命やりますから待ってくれと言ったから、待ちましょうと、そうしたらいまだに実現しておりません。これは私の告白ですよ。したがって、この覚書に基づいて検討会を設置してやっていただきたい。
と申しますのは、今度の予算をするときにも、
大蔵原案が出るその前に、一月十何日かに一遍やって、その次に一遍やって、十八日に三度目の会合で両
大臣で決まったでしょう。何の準備もしない。平素から勉強しているのだから会合しなくてもわかっていると言うかもしれませんけれ
ども、何も準備なしに検討会が進んでおった。そして決着した。それで暫定
措置だ。これではどうにもならないと思うのですよ。きちんと納得いくような、合理的な、そしてバランスを失しないようなそういうものをやっていただきたい。
私が心配するのは、経常経費というのは議員もあるいは
地方の方も余り心配しない。どういう事業が公共事業としてやられるかという、公共族というのが大きい圧力になっているのですよ。東京に集まるのも予算をとるのも、わいわい来ているのは全部公共事業が欲しくて来るのです。それだけに簡単じゃないわけですよ。この公共事業の
負担金等について、この暫定期間に必ず準備をして全力でやり遂げる決意があるかないか。しかも、さっき言ったように、今度は経常経費等については
たばこ消費税の二四%というのが、私から言わせますと、従来の大蔵の
姿勢からいうと、ひょうたんからこまが出たように
交付税の対象になってきましたけれ
ども、公共事業で
負担金の切り下げを是正いたしますと、負担が起こってきますよ。そういう
財源措置も含めてどういうふうにするのか、
大蔵大臣にお聞きしたいと思います。