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薮仲委員 時間がありませんから、はしょって、まとめて
大臣と局長の御
答弁をいただいてこの問題を処理したいと思うのでございますが、今
大臣お聞き及びのとおり、首都圏、もちろん首都圏に限らず人口の多いところは、ここに書かれておるとおり、非常にごみ処理に厳しい情勢が出ているわけでございます。ここに出ているのは、今申し上げたうちの
一般廃棄物、いわゆる生活関連のごみです。それがあれだけ捨て場に困っておるという問題であります。当然これは
東京湾フェニックス
計画等が出てくると思いますが、それはおいておきまして、ここに書かれていないもう
一つの問題は産廃、産業廃棄物なんです。これも新聞に書いてございますが、こっちの方はもっとひどい書き方でございまして、列島が廃棄物に埋まる日というような書き方で産廃のことを書いておるわけでございます。
これはなぜ大変かといいますと、今
一般廃棄物は年間四千万トン台のことでございます、こうおっしゃっております。ところが、産廃の方は何と年間三億トン出るのです。もちろんこれは再資源化、再利用、いろいろなことをやりますから、トータルで三億トンでございますけれども、今おっしゃられたように
一般ごみは四千万トンでございますから、その約八倍ぐらい出ているわけでございます。この産廃というのは、
大臣先刻御承知のように、零細な産廃業者が山間地へ持っていって埋めてくるとか、いろいろなことで問題が起きておりますが、これは大変なわけでございます。人口集中地、特に
東京都がこれからウオーターフロントで都心の開発をしますと、その残土処理をどうするか。
東京都の中にはまず捨てるところがないわけでございます。現在でも
東京都は一日十万トンの産廃が出るわけでございますが、そのほとんどを
東京都で処理できませんで、大方は今お話しの千葉、茨城、福島まで持っていって処理しているわけです。中にはその問題が大きな
社会問題になっていることもございますけれども、もう首都圏では山間部で産廃を処理すること自体非常に困難である。
一般のごみもさることながら、産廃の方も目を開いてみますと大変だ。内需拡大、そしてより豊かな国民生活といって経済の
活性化を図ってきますと、出てくるごみの量もどんどん増高してくるわけでございます。
私はここで何を
大臣に
考えていただきたいかというと、
先ほど大臣は地球環境の保全というお話をしてくださいました。この産廃も捨て方によっては大変な事態が起きてくるのです。魚が死に稲が枯れるということはもう近所によくある話題でございます。これを単に、ごみ処理の方は
厚生省だ、こういう
考え方では、日本の国はもちろんの
ことグローバルな地球環境の産廃はもう処理できないのではないか。そこで私は通産
大臣に、これは国、
政府の課題として取り組んでいただく必要があるのではないか。とかく我々野党は低レベルの原子力発電所の処理の問題を言いますけれども、むしろ生活の周りに出ている
一般の廃棄物あるいは産廃の処理の地球環境に与える影響、破壊する影響というものは大変なものがあるわけでございますから、私たちがここでどうするかということは非常に重要なことである。
先日も、ある人が、こういう話をしておりました。我々の地球というのは親からあるいは先祖から譲り受けたものではないぞ、むしろ後世代のかわいい赤ちゃんや子供さんから地球を借りているんだ。そういうつもりで地球環境というものを大事にする姿勢が現在生きる者にないといけない、こういう指摘も対談の中でされたわけでございますが、私は非常に大事だと思うのです。
そこで、何が言いたいかといいますと、再資源化であるとか再利用ということもございますし、最後は埋めるという処理はやむを得ませんけれども、やはりここで
考えておかなければならないのは、リサイクルということはもう一度私たちの
社会の中で必要なことかな、リサイクル
社会というのはどうしても我々の
人間社会の中では必要なことだ。ということは、地球環境が出たものを優しく受け入れてくれる、こういうことが必要なんじゃないか。
これはきょうは問題だけ言っておきますけれども、水産庁の海洋汚染の調査があるわけです。これは海に浮遊している物質を調べたのですね。大半がプラスチックの製品です。一番多いのは発泡スチロールあるいはナイロン、ビニール類、これで大体六一・三%ございますけれども、六割方が海洋をふらふら消滅しないで浮遊しているわけです。生き物が食べて死んでしまうという悲惨な記事も出ているわけでございますから、特にプラスチックのようなもの、石油からつくった自然界になかったものが出てきて、今度は自然界に入っていかない。これがだんだん蓄積してまいりますと大変なことかなと私は思うわけでございます。ですから、便利さ、使いやすい、値段が安い、これだけではもうこれからの
社会は成り立たないのじゃないか。それプラス地球環境を苦しめないような製品をつくっていこう、そういう優しさが物をつくる側に求められるのじゃないか。ですから、これからは、最終製品が自然界の中に返っていってくれる、地球が優しく受け入れてくれるようなものをつくりましょうというような姿勢でつくっていきませんと、今
厚生省は短いスパンのごみが大変だと言いましたけれども、五十年、百年の間自然環境へ戻っていかないものをためるほどのゆとりは、日本の国にはもちろん地球上にはないと私は思うのです。今、輸入量でいいますと三億トン近く入ってくる。輸出は八千トン。だから、その差の二億数千トンは日本の国にたまります、こういうことも言われておるわけであります。
きょうは、はしょった話で大変御理解いただけない面があるかもしれませんけれども、要は物をつくるときから最終処理をする、地球が優しく受け入れてくれる、こういうような製造の姿勢というものが、二十一世紀の地球全体なかんずく小さな島国の日本にとっては、単に
厚生省の問題だけではなくして、通産
大臣に、物をつくる側から処理する側までのサイクルの中で住みやすい日本の国をつくっていただきたい。そうしていただかないと非常に困るかな、こう思っておるわけでございまして、その辺御
答弁をいただきたいと思っております。