○三本木
説明員 ただいま
先生四点ほどの御
質問があっだわけでございますが、まず最初に、
廃棄物処理法という
法律におきまして、既に御案内のことと思いますが、家庭から出てくるものは
一般廃棄物としてその市町村が主体となって
処理をするという体系になっております。それから、
工場から出てくるものは産業
廃棄物として十九種類のものが現在
特定されているわけでありますが、それは
排出者責任のもとで
処理をするというようなことで、
廃棄物処理法の現在の
法律では、だれが
処理をするかというところ、
処理の責任をだれに与えるかというところでまず分けております。それからあわせまして、
処理の上では大変大切なことでありますいかなる
処理基準に従って適切に環境上問題なく
処理させるかということで、そういった
処理基準もつくっておるところでございます。そういう面で現在、この
アスベストを含むもの、それ以外のものも実はたくさんあるわけでございますが、
廃棄物処理というのは衛生上問題なく
処理をするということとあわせて、その中に入っております微量なものもどう
処理するか、そういうことも全体をあわせながら
処理をするということで現在の
基準をつくっているわけであります。
そういう
意味で、現在の処分
基準あるいは
処理の責任体制の持たせ方に特段問題があるというようなことよりは、むしろ現在の責任体制のもとでより徹底させていく、確実にやらせるということ、それから現在の
処理基準に沿って厳格にそれを守らせるということで
対応すべき事柄ではないかなと
考えているわけであります。
それからなお、この現在の処分
基準は、
廃棄物の種類が大変多様でございますのでかなり包括的
一般的な
基準になっている部分はございます。私
ども、そういう部分を埋めていくために、いろいろな形でガイドラインを出したりあるいはいろいろな機会をとらえて知識の普及、そういったことをやってきておりまして、そういう面でこの
アスベストなど、その他もろもろありますが、いろいろなものを含む
廃棄物対策は実施していきたい、このように
考えておるわけでございます。
それから二点目の遮断型処分場というものにつきましては、現在物の
考え方といたしまして、重金属を中心とした産業
廃棄物については特別のプールのようなものの中に処分をするという形をとらせているわけであります。これは、実は重金属の場合は水に溶けて溶出しやすいとかそういった問題がございますので、かなり特別の配慮を要するということでやっております。
この
アスベスト廃棄物の特徴といたしますと、やはりこれは飛散しやすい、水に溶けるというよりむしろ飛散しやすいという点に注意をしなければならないわけでございまして、そういう面で飛散を避けるために、方法といたしましては具体的に
廃棄物処分場に入れる場合にはきちんとした容器に入れてその上で入れるとか、あるいは速やかに覆土をするとか、そういった
基準をきちんと守らせるということで現在いろいろと指導しているところであります。
それから、でき上がった処分場の跡地管理の問題でありますが、確かに
先生御
指摘のように、その土地が次から次と手に渡って、その結果何か不祥事が生じてしまうのではないかというような問題提起というものはいろいろな場面からなされているところであります。現在私
ども、この
アスベスト廃棄物につきましては、昨年の七月に示しましたガイドラインにおきまして、できるだけ飛散をさせない形で処分場の中で一カ所に集めて処分をさせるという
考え方で
基準をといいましょうかガイドラインを示しております。さらには、それが次から次と手に渡りまして、問題が起きないような形で次から次へと情報が伝わるということで、帳簿を備えておくとかあるいは都道府県は問い合わせに対してきちんと
対応できるように情報を把握しておく、そういうようなことで跡地の問題については
対応をとっていきたいと
考えております。
それから広域的な行政。
先生御
指摘のようなケース、
神奈川県から東京都、千葉県、こういうふうに流れていく、現在の産業
廃棄物の流れは、地域におきましては広域的な流れというのは
一般化する
傾向にございます。私
ども広域行政という
意味におきましては各都道府県に対しまして、地域ごとにブロック
会議を設定いたしまして各行政機関同士の情報交換、情報連絡あるいは行政の水準を画一化していく、そういうようなものを提供する場をいわばセットするように指導しておりますし、さらに個々のケースにおきましては
発生源に対するいわば指導監督等強化といいましょうか、そういう観点からマニフェストのシステム、これは
廃棄物の流れに沿っていわば伝票をつけていくという欧米でよくやられている方法でございますが、こういったものの導入を通じて
排出事業者に対する指導の強化、こういったことを今後
検討してまいりたい、このように思っております。