○安永英雄君 多様な科目を開設してよろしい。これはあくまでもあなたの説明によると、現在の
高等学校の中における
定時制高等学校、通信
制高等学校という性格を根っこに持ちながら、多少違ったという
形態の
単位の中で、ここだけは多様な科目を開設して「複数の時間帯又は特定の時期における
授業の実施その他の
措置を講ずるよう努めるものとする。」、校時もへったくれもあるものじゃない。学年の枠を取っ払い、学期、これを取っ払ってしまって、入学するときのあれも取っ払う、そして教えることは何か。
学校には校時というものがありますよ、一時間目何時何分。その校時も取っ払ってよろしい。
私はもう時間がありませんから申し上げますけれども、説明は要りません。とにかく八条、十条、次々にいきますというと、先ほど
局長がおっしゃったように、取れるように取れるようにというふうにやって、この
学校はいわゆる
学校教育法における
学校じゃない。何にもないですよ、これは。とにかくこれは、仮にも専修
学校見てごらんなさい、各種
学校見てごらんなさい。ちゃんとやっぱり現在の
学校体系の中できちんとやっていますよ。一時間目は何する、二時間目は何する。一年制で三月に
卒業して四月に入学する。何でもきちんと全部
学校という名のつくところは決まっているけれども、余りに、だれが要求しておるのか知らぬけれども、
臨教審がこういうことを私は望んで出しているんじゃないと思う。生涯
教育の中に取り入れるなんというような
学校じゃないですよ、これ。
学校はとにかく大事な
単位さえ集めればそれでよろしい、
卒業させる。こういったことで、取りいいように取りいいようにと。親切はわかるけれども、そのことによって与える他の方にはね返る影響というのは大きいですよ、これ。将来この
学校が
一つのまともな、あなた方が言うように現在の
定時制、いわゆるこれは
高等学校だというふうにこれがいつの間にか、国会にもかけないで
法律もかけないで、いつの間にか政令で何とは知れずに認知されぬまま
一つの立派な
高等学校の資格を待ってくる。しかしやっていることはとてもじゃないがそういうものじゃない。
単位さえ取ればよろしい。学年のことも考えずに入学はいつでもいい。教えることはとにかく多様な科目をどんどんつくってよろしい。教え方によっては、何といいますか、ある時間ぶっ続けにやったり、重複を兼ねてもいい。校時も自由。これは私は
学校じゃない。
文部省が各部道府県に推奨するほどのものじゃない。やるのなら各都道府県に任せなさい、そういった対策は都道府県がやるよ。そしてあなた方の方はそれについての
援助を資金的に予算的にやっていくという方がいい。
文部省の恥ですよ、こんなの指導して、今三校できているというけれども。そして何か聞くと各県に推奨しておると言うけれども、
文部省が推奨するほどの
高等学校じゃないですよ、これ。推奨して受ける方は何かといったら、
粕谷さんが午前中に説明しよったように、各県に行ってごらんなさい、
定時制もてあましておる。入る者も
定時制少なくなっておる。もう
定時制をやめようと思うけれどもやめられない。金だけはかかる、県費が。そこに三年制のやつが来た。予算上もこれは非常に金要らぬのじゃないか。
先生の数も四年制から三年制になるのだから要らぬのじゃないか。
文部省も腰入れているから多少は補助金くれるだろう。
高等学校だけれども、県のこれは設置の責任だけれども、
文部省が推奨するならそれだけの
文部省の見返りというものはちゃんと来るだろう。だからもう少し見ておってみよう。これが
単位高校についての各地域の見方なんですよ。だからといって余りこういうものを推奨していったら、
高等学校の品位にかかわりますよ。
今言ったような生涯
教育の
一環にしようとか、あるいは、もうはっきり言えば落ちこぼれ、こういったものを救済するところが要るじゃないですかと言うんだったら、別の
法律でもって、きちんと、私はその
趣旨に沿った
高等学校というものをつくるべきだ。無理にとにかく現在の定数に関係させない、こういう
考え方でいかないと、今度提案されておりますこの一部
改正というのも、こういうにおいがぷんぷんするんですよ。ただ単に四年を三年にというだけですと言うんだけれども、その
単位の取り方その他については、これが波及していったら学年もいつでも外す体制はできている、今は外さないが。そして、多様な
単位の科目をつくってもよろしい。場合によっては落とさぬように、先ほどは、午前中質問したように、落とさぬようにすると、学年、ちょっと枠を外しておって、留年はさせないで、次の
単位足らぬときその次に頑張らせるとか、こういう方法もできるということで、これは
文部省が考えておるこの
単位制の
高等学校というのは私はとんだ
方向に行く。それが波及していって
定時制高校、そして現在きょう提案されておるこれにも私は影響してくる。そういう
考え方が、あなた方先取ってどんどんやるとすれば、私は肝心なところを、まだ法案に入っていませんけれども、どうですか。
現在楽々と八十
単位をこの三年間で取っている。だから四年を三年に圧縮して三年でも
卒業できるようにする。こういった場合に私は、現在でも、四年でも、先ほど報告がありましたように、中退がどんどんおる。三年でやるとすれば、それは取りたい者は取りなさいとこう言っておるけれども、四年制が三年制になったとすれば、今四年で
卒業してやろうと思って一生懸命勉強しておる人も、その門戸が開かれたら、だれだってやはり三年で
卒業したいわけですよ。一生懸命やる。そこには無理があるですよ、四年でやるものを三年でするんですから。これは確かに無理がある。無理がない、現在取っていますとあなた方言っても、それは私は取った人のもう少し追跡調査やってみたいと思うけれども。それは何も働かないで、昼は
通信制、夜は
定時制、いろいろなこと、あっちやらこっちやら走り回れる人が八十
単位取れるんであって、本当に働いておる人はやはり四年要るですよ。しかし、三年で
卒業できるとなれば、それは焦りますわな、四年制の人も。そうすると無理が来るんです。そうすると、今言ったような、これは
単位制の
高等学校のような取り方で取っていったらいいがなというふうに思いつつ、それが大勢になり、実際は、
単位高等学校みたいな形になるんじゃないですか、今
改正する
方向は。
長くなりましたけれども、その点について、いわゆる
単位高等学校だけを、性格をもう少しはっきりして、独立した
高等学校、あるいは
高等学校の名がつかぬでもよろしい、
高等学校卒業程度の資格が取れるという
学校、こういうものを構想して、提案すべきじゃないか。あくまでも
定時制と切り離して、この
単位高等学校というのは別のコースをつくってあげるのが親切じゃないか。生涯
教育の人も、年がいった人も、年寄りでも若い人でも、いつでもどこでもだれでも
学習できるとすれば、そういう性格のものを特定すれば非常に利用しやすい。そっちの方にも益がある、
高等学校の方にも害がある。そうなれば独立したものをもう
一つ、私は今度の国会で提案されるものと思っておったけれども、提案されないで、そのままほおかぶりでいこうということですから、あえて私は聞いたわけです。
大臣、私の
考え方は、別にやっぱり切り離して、すっきりしたものをつくった方がいいんじゃないかという
考え方についてはどうですか。