○柳澤錬造君 官房長官、名前は申し上げない方がいいから申し上げませんけれ
ども、私が予算
委員をやっているときに、ある大臣は、これは大変重要な問題ですから
政府委員に答弁させます、こう答えた。途端に予算
委員のみんなが笑い出して、とうとう怒る気にもなれなくて大笑いしたことがある。それは何でもかんでも全部細かいことを覚えておるなんといったってこれだけの大きな国の政治ですから無理なことで、それはある
程度の専門的なことは
政府委員にやってもらわなきゃとてもじゃないけれ
どもなんですけれ
ども、余りにも
政府委員に頼り過ぎているがゆえに今のような、これは重要な問題ですから
政府委員をして答弁させますなんという大臣が出てきちゃうわけです。だから、これは時間がかかるだろうけれ
ども、減らす方向でぜひ御努力をいただきたいと思うんです。
同時に、官房長官、これも簡単に結論が出る問題ではないしむしろ総理にでも言わなくちゃいけないことですけれ
ども、国際化時代だとか、竹下総理は世界に貢献する日本だとかと言って世界の中の舞台で我が日本はというふうなことがいつも言われているわけなんですけれ
ども、政治も、そういう意味では国際化というか、世界の先進国レベルのような政治をやるように少しずつでも前進さしていただきたいと思う。毎年毎年内閣改造をやってそうして大臣の交代をさしていく国なんて、これも世界じゅうどこにもない。私は、過去二度ぐらい総理がかわるたびに予算
委員会で、少なくともあなたが
内閣総理大臣になって大臣に任命したんだから自分が総理をやっている任期中ぐらいその人にきちんと大臣をやっていただいたらどうですかと言ったら、総理自体が、いろいろ党内事情があってと、こういうように言うんです。一国の総理が、党内事情があってなんというのは情けない。だから、大臣は大臣でもって適任な人にやっていただく。
それからもう一つ、この国会の中もそうなんです。毎年、常任
委員長が交代でしょう。あれもやめて、適材適所で常任
委員長を配置をしたら何年かはその仕事についてやっていって、そしてその常任
委員長を中心にして議員立法で法律をつくって、それで逆にこっちから
政府に向かってこれはもう立法化したからやれよと。それが私はこの国会の権威を高めることにも通じると思う。
即刻ここは改正しますなんてできることではないんだけれ
ども、そういうことについても官房長官は耳を傾けていただいて、折があったら総理にもそういう方向に進むように言っていただきたいと思うんですけれ
ども、その点いかがですか。