○柳澤錬造君 無用なトラブルを起こせと言っているんじゃないんでして、その姿勢をきちんとしてやっていただきたいという
意味で言っているんですから、誤解をなさらないように受けとめていただきたいと思うんです。
そして、あれはもう五十六年になりますか、あのスウェーデン、永世中立国といってこれは第一次世界大戦にも第二次世界大戦にも参加しなかった国ですけれども、そのスウェーデンですら、あそこへ
ソ連の潜水艦が領海を侵して入ってきたとき、結局捕まえて艦長を連れていっちゃったんです。それで取り調べて
ソ連に謝罪させたんです。補償金も取ったんです。たった人口八百三十万ぐらいしかないあの小っちゃな、しかもはっきりと永世中立国といって世界の国から認められているスウェーデンですらも、国の安全ということについてはそのくらいの毅然たる態度を持ってやっている。それに比べて
日本の場合には、領空侵犯されようがさっきも言うようにただ抗議文だけ
外務省を通じてやる。領海侵犯されても何の手出しもできない。それではいささかもって情けないことであって、そういう点について今後とも十分
対応の道に誤りないようにしていただきたいと思う。
それで、
官房長官、お時間はよろしいんですか。
官房長官のいらっしゃる間にもう
一つ、自衛隊の使命の問題。
官房長官にお願いしたい点は、午前中同僚議員が
質問しているとき、
防衛庁長官が国の安全保障の云々ということについて見解をお述べになったんですが、ぜひお
考えいただきたいのは、自衛隊というのは国の安全を守る、一億二千万
国民の生命、財産を守る、国家、国土を守る、そういう使命を持ったものです。そうであればこそ、先ほど
長官は、
国民から
信頼されるような自衛隊でなくちゃならないと。おっしゃるとおりで、私もじっと聞いておって本当に
長官いいことを言われると思ったんですが、私なりに言わしていただくならば、それだけの大きな使命を持っている自衛隊であれば
国民からもっと尊敬されるようなことでなくちゃいかぬし、それでまた自衛隊の
人たちも制服のままで胸を張って町の中が歩けるようにしてあげることだと思うんです。今のような肩身の狭い思いをして、それで外出して出てくりゃ大急ぎでうちへ行って制服を脱いで背広に着かえてそれから町の中を歩くというような、こういう扱いをしておる限り、いざといったときに、先ほど
大臣が言われたような形で自衛隊の諸君が動くかといったら動くわけないんだ。だから、
国民から
信頼され尊敬されるような自衛隊になること。そのかわり、自衛隊の諸君は胸を張って堂々と町の中を制服のままで歩けて、そのかわりいざというときは命をささげてもこの国をおれたちは守るんだという、そういうものを持っていただかなきゃならないと思うんですけれども、その辺についてどうお
考えになり、これから
政府としてどういう指導をなさっていかれようとしているか。これは特に
官房長官の方にお聞きしておきたいと思うんです。