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水谷委員 委員各位の御同意を得て、最初に陛下の一日も早い御快癒を祈念申し上げる次第でございます。
東北方面を
中心に異常
低温による
冷害の
被害が発生し、当事者の
皆様方の失望、それこそ口には言いあらわせない大変な心中を察しまして、心からお
見舞いを申し上げる次第でございます。我が公明党は、この異常
低温による
被害が大きく広がるというおそれを抱きまして、当初からこの推移を見守ってまいりました。
東北各県においても
対策本部を設置したり、党本部に
対策本部を設置し
現地に
調査に参りました。大変な
被害の
状況に私
ども目の当たりに接しまして、これは万全の
対策を講じて、今後の営農に少しでも意欲を損なわれるようなことのないように
対策を講じなければならない、このような決意を重ねてきたわけでございます。
政府におかれましても、激務の中を
佐藤農林水産大臣を初め
関係の各機関の皆さん方が、十月一日
宮城県に
現地の
実情調査に行かれました。その折
大臣も、万全の
対策を講ずるとのお約束をしてこられたわけでございますが、それらを踏まえて何点かにわたりまして御質疑をいたしたいと存じます。
その前に、今回の
冷害の
被害の重大さ、深さ、
現地でいろいろな
農家の方にお伺いをいたしました。明治三十八年以来の凶作である、大変な
状況だ、五十五年の
冷害とはとても比較にならないような大変厳しい内容である、こういう声が伝えられたわけでございます。先ほど来から、この異常
気象ともいうべき
気象の問題について種々議論がございました。ことしは我が国だけではなく、アメリカにおいても、また東南アジアにおいても、
気象の異常な姿というのが随所に見られてきたわけであります。このような
状況の中で、やはり
農業が自然との闘いの中から生産を営むという宿命を持っている、そういう上から、この
気象に対する徹底した究明というものも必要であり、さらにはその厳しい環境の中で
農産物を生産するという技術
指導のあり方、さらには試験研究の
早期に対
応できるような体制づくり、こういうものが本当に重要だなということを改めて感じたわけであります。先ほどの質疑を通じて
気象庁もそしてまた
農水省も、鋭意真剣に取り組んでおられる答弁がございました。大変困難な問題であろうと思いますけれ
ども、ぜひしっかりしたお
取り組みをいただきたいと思うわけであります。
それともう一つは、
農業の持つ特殊性をやはりこのような
冷害を契機に国民全体が認識をするということも非常に大事であろう。今議論されている
農業全体を取り巻くいろいろな議論の中に、経済合理主義、いわゆる効率を求める
農業という議論が非常に多いわけでありますけれ
ども、そういう
農業の持つ特殊性を国民が広く理解をし、その生産に携わる方々に対する温かい心というものを培っていく大事な一つの契機ではないか、私はそういうふうに
考えるわけであります。
先ほどの質疑を通じて、各種施策について
政府も万全を期すという御答弁が続いておりますが、まずこの
天災融資法の
発動、さらには激甚の
指定、この問題が一番大きな問題になってくると思います。一つの町で何十億という
農作物被害が出ておる。現在、
調査がまだ完壁に進んでおりませんけれ
ども、
岩手県においては
被害総額が百四十三億、その
うち水稲の
被害が百二十三億、
宮城県は
被害総額が五百七億、
うち水稲被害が四百四十四億という、これだけの大変な
被害が出ておるわけでございます。それ以外にも、私の出身であります栃木県においても、現在
調査中でございますが、県北を
中心に大変な
被害が想定されるわけでございます。この
天災融資法の
早期発動、そしてさらには激甚の
指定について、改めて
農水省のお
考えをただしておきたいと存じます。