○大原(亨)
委員 時間もだんだん迫ってまいりましたが、
一つ重要な点は、
一つ一つやっていきますが、やはり血液
行政の中で、その他の原因の中には血友病があるのですが、血友病の汚染血液の問題がある。しかも、ほとんど売血を輸入しているという。日本が最大の輸入先ですね。そういう
実態があるわけです。だから、血液については今まで
質問がありましたように、自給と献血を原則として、やはりお互い人生の末期とか最終
段階とか来ます。天皇陛下の今の病状があるけれども、国民はみんな見ておる。ああいうきれいな血液を
自分たちも輸血をしてもらいたいという希望がある。血液製剤にいたしましてもほとんどを外国から輸入している。しかも、それは売血だ。こういうことでカウンセリングとかサーベイランス
委員会とか、そういう問題がありましたが、その前の問題で、血友病対策について血液
行政をきちっとするという今回の対策ですね、自給と献血についての具体的な方針はたしか昭和三十九年かに閣議で決定しておるわけですから、それをぴしっとやる。一大国民運動を起こしてやる。国
会議員もやるし公務員もやるし、みんなやっていく。それで、
自分が将来血液製剤を使う場合にはね返ってくるような制度もとりながら、日赤を中心として公共性を持って官の予算を使ってやれば、これは
エイズだけではなしに日本の
医療にとっても——今のような売血に依存する、薬価差益をやる、在庫を一掃するために決定をおくらせるというような圧力をかけるわけです。そのためにどんどん各方面に宣伝資金や政治資金を出していく。
患者団体にまで出しておるわけです、ミドリ十字その他。それで封じ込めるというような、そういう本末を転倒したような政策ではなしに血液
行政をきちっと立てなければならぬ、計画を立てなければならぬ。そして、厚生大臣が先頭に立って一大国民運動を起こして、自給と献血によって日本は賄う。イギリスがやっておるわけですから。売血をやるというのは、そんなことはだめですよ。それは漸次縮小していくような方針をとらないといけないのではないか、これが第一点。
それから、薬務
行政についても申し上げたとおりですが、私は
委員長にお願いしたいんです。時間が十分ないのですが、ミドリ十字が未承認の薬で不正請求したというのがありますね。不正請求がずっと出ているわけです。公的病院もそれを買ったというのですよ。未承認という薬価
基準に登載されていない医薬品を使って、そして承認をされている薬剤、それの名前で請求したんですから二重の犯罪ですよ。厚生大臣、私は薬務
行政でかなり長い間
議論してきたんですが、例えばビタミン剤とか抗生物質などで有名なメーカー品は、銘柄別の登載になっているから高いんですよ。ゾロゾロメーカーで同じような色のものをつくって、そして高い分で、メーカー品で請求をしたならば差益が倍出ますよ、三倍出ますよ、そういうことで売り込むわけです。これが振りかえ請求なんです。この場合はどっちも許可されているんです。犯罪性ということになれば倍、半分です。しかし、ミドリ十字のこの前処分をされた対象は未承認薬の不正請求。それから今度は、ミドリ十字は輸入売血をもとにして血液製剤をつくっているメーカーとしては五大メーカーの
一つで、一番の四〇%くらいやっているんですね。ですから、汚染血液の輸入についても
一定の役割を果たして、
エイズの問題についてはその原因となっておるわけです。これはまた不正請求の問題とは別の問題ですけれども、
エイズの問題に
関係してはやっぱりそういう問題があるんです。
だから私は
委員長にお願いしたいのですが、ミドリ十字の社長は技術者で、私が最近のいろいろな
対応を見ていましても非常に率直ですよ。非常に率直な
対応をしておる。その前の前は私は非常にいい人だと思ったけれども、あの人の意見については賛成することがあったのですが、松下元薬務
局長ですよ。あなたの先輩だ。あなたの先輩が社長だったわけですね。こういうふうな二つの事件を起こして責任とってやめたわけだ。しかし、ミドリ十字は、日本血液銀行の発祥なんですけれども、やっぱり異常な体質があるんです。
個人としてはどうこうと言うわけにはいかなかったかもしれないけれども、それは私は責める意思はないけれども、今の社長は非常に率直だけれども、この
エイズの汚染血液を日本が輸入をして使ってこういう問題が起きたということと不正請求の問題は、私はやっぱり薬務
行政の問題から言うて看過できないですよ。一万六千の薬価
基準に価格と一緒に登載しているものを使うんですが、差益をめぐりまして血みどろな争いがやっぱりあるわけです、
医療機関とメーカー、卸との間において。外国では薬価
基準の制度をとらないですよ。日本は島国だから日本だけでやっているんです。
実態調査から登載に至るまでは非常な努力ですよ。医薬品を許可いたしましたら卸はオンコストで、
一定のコストで販売するという仕組みになっておって市場をつくっているんですよ、医薬品市場を。日本は医薬品市場ができてない。だからこういうむだと、そして非常に大きな薬害を国民にはね返らせておるわけです。
そういう点で私は、ミドリ十字の社長さんに
国会へ来てもらって、これは技術者ですから非常にリアルな質疑応答をしますから、日本の血液
行政だけではなしに薬務
行政についてぜひ意見を聞いたり
議論をしなきゃならぬ。これは今の薬務
行政に対して頂門の一針というか非常に大きな影響を持つことになると思うので、これは日本の薬務
行政の非常に大きな、これからどうするかという問題の契機になる問題でもありますし、国民的な関心ですから、ぜひ私は参考人として御出席を願って、そして自由にフリートーキングをしてやってもらいたい、お願いしたい、こういうふうに思いますが、
委員長、いかがでしょう。