○永井
委員 その際に、
血友病患者の
皆さんの
団体なりいろんな
関係の方から
救済策の具体的な内容が要求されていますね。これについて、
一つ一つそれが是か非かということじゃなくて、
患者の
皆さんが安心して医療を受けられるようにする、そして経済的にもそのことが全く負担になっていかないようにする、こういう絶対的な前提に立って、
患者の
皆さんや
関係団体の
皆さんが御要望されていることについては一〇〇%そのことが満たされるような、そういう
立場での
救済策の
努力をお願いしておきたいと私は思うわけであります。
もう
一つは、総理府の、これは昨年の五月でありますが、「
エイズに関する世論調査」がありました。いわゆる
血友病イコール
エイズ患者だというようなことがどんどん広がっていった当時でありますが、そのときに、正しい知識の普及をすべきだという人が七二%ありました。その次に、これは複数の回答でありますから
数字はダブっていくわけでありますが、
感染予防薬、
治療薬等の研究開発を急げというのが七一・一%ありました。私は、これは
国民の正常な感覚だと思うのですね。ですから、片方で救済をする、そういうこととあわせて、正しい知識が間違った
社会認識というものを一日も早く排除をして、
人権問題に発展しないような
対策を全力を挙げて取り組むべきだし、この薬剤の開発研究などについては、言い過ぎかもしれませんけれ
ども極端なことを言えば、予算に糸目をつけないくらいの決意を持って早急にこの問題に取り組むべきだということを私は御要望申し上げておきたいと思うわけであります。
そこで、最後になりましたけれ
ども、私はこれだけの質問をごく短い時間に走ってきたものですから、個々の問題について七人の
参考人の方々の
意見を聞いでいろいろなことを勉強させてもらったり、たくさんの資料をもらいました。これについてもっと掘り下げた議論というものは到底一時間などでは細かくできないわけですね。ですから私は、
委員長にも要望しておきますが、この問題の
救済策などを中心に、さらにこれからも時間をかけてこの
委員会で審議ができるように御
配慮いただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。
そして、この
血友病だけじゃなくて、もう
一つこの際に私は提起しておきたい問題がありますが、それは白血病であります。閣議決定の趣旨がらいたしましても——この白血病
患者が現在四万三千人いらっしゃる、こう言われているわけでありますが、この
患者を救うためには、骨髄液についても現在血液が足りないから外国から買ってくるというようなことになっていくのではないか、私はこのことを
心配いたします。正常な骨髄液の提供者を確保するためには、最近、初めてのことだそうでありますが、名古屋の方で
関係する医師たちの
皆さんが、この八月から骨髄液の提供者の公募に踏み切られたということがありました。
厚生省はそこまで御存じかどうか私は知りませんけれ
ども。あるいはその前に、東海大学で学内でキャンペーンを張って、もう具体的に骨髄の提供者を何人か確保しているという具体的な事実があります。したがって、血液の問題に関連をして、この骨髄液の提供者の増大を図る
努力もこの際要望しておきたいと思うわけであります。そして、骨髄の提供を求めなくて済む方法というのは、例えば
患者自身に残っている正常な細胞を増殖したり培養したりして注入する方法などの研究がもし成功すれば、画期的なことだと思うのですね。
つい最近も、私の友人の十六歳の高校生が
急性骨髄白血病にかかりまして、つい一週間ほど前でありますが神戸の医大病院に入院いたしました。本人は全く知らないのでありますが、医師からは三カ月の生命だというふうに家族に宣告がありました。もうどうにもならぬわけですね。そういうことを考えますと、こういう四万三千人と言われ
ている白血病
患者についても、
血友病患者の問題を
一つの大きな教訓にして、国内でそういう
対策がとれるようなことを考えてもらいたいと思うのでありますが、どうでございましょう。これも含めて
大臣のお考えを聞きたいと思います。