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魚住委員 おはようございます。
魚住でございます。
きょうは、
環境庁長官及びそれぞれの部局の
局長に、日ごろ
日本の
環境の
保護に一生懸命
努力をしていただいておりますことを認めました上で、御
質問を申し上げたいと思います。
御
承知のとおり、大変な
内需拡大という名のもとに、全国四十七都道府県あちらこちらに「
ふるさとおこし」ということで、たくさんの
プロジェクトができておるわけであります。その中におきまして、私の選挙区
熊本県も
阿蘇、天草という山と海の
二つの大きな
資源を持っている
地域であることは御
承知のとおりであります。
そういう中におきまして、特に最近目立って賛否両論出ておりますことは、
阿蘇の
地域におきまして大きな
開発の
プロジェクトができ上がってきておるわけでありますが、それに対しまして、
環境庁といたしまして、微に入り細に入り、
自分たちの
立場をもととしていろいろと御
意見を賜っておるようでございます。そういうようなことにかんがみまして、ぜひ基本的な
考え方と、また、時代に相呼応するような形での
環境庁の今後の対応についてお尋ねをしてみたい、こう思うわけでございます。
まず、具体的に申し上げますと、これは
熊本県の
ローカル紙であります
熊本日日新聞の九月十七、十八、三十日ということで
三つの具体的な
事例が出ておるわけであります。
まず、今日の
日本の国の
農業情勢を考えてみた場合に、御
承知のとおりの牛肉・
オレンジ等の
自由化に始まり、また米に対してもごらんのとおりの外圧、こういう中において農村に住む者はどういう将来の
生活設計をつくっていったらいいかということについて、大変思い悩んでおるというのが実情でございます。
そういう中におきまして、御
承知のとおり
阿蘇というのは、
一大農業生産地域でありますとともに、また別の面から見れば
一大観光地域である、こういうようなことで、
農業振興といわゆる
環境の
保全ということの中においては相反する
二つの要素がある、その調和をどういうようにしてとっていくかということにおいて、
皆さん方の役所においては大変な苦悩、苦衷の中にあろうかと思うわけでありますけれ
ども、
一つの
事例といたしまして
農業開発についても、これは
環境庁阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の
所長さんの談話ということで出ておるわけでありますけれ
ども、
農業開発をやった場所については、今後その
地域がほかの目的に利用されることについては絶対にそのようなことにならないようにしてほしい、こういうようなお話があっておる。
草地造成の事柄についてはそういうことでありますが、片一方においては、
レストランをつくることにおいて、これは屋根の色でありますとか塔屋の高さでありますとか、そういうようなことについても同じように
環境庁からいろいろと御
意見を出しておられる。また、
サーキット場等が、これは
熊本県、大分県を合わせてでありますが、三カ所できるように今
計画がなされておるわけでありますが、これらについても
反対の
態度を
所長の
名前で表明されておる、こういうような
新聞報道を拝見させていただいたわけであります。
ぜひひとつ
皆さん方に御
理解をいただきたいことは、私
たちは毎日朝起きて、そして家のドアをあけますと目の前は全部グリーンでありますから、毎日毎日自然の箱庭の中で
生活しておるわけであります。ところが、都会の
人たちからすれば、そういうすばらしい自然が破壊されるということはまことにもって、いわゆるこんなすばらしいところがあるのだから何としてでも残さなければならぬ、こういうような形で一生懸命考えられる。これもまた正論であろうと思う。しかしながら、
地域住民としては、何とかして今の
環境からよりよき
環境へと
自分たち自身が
努力をすることによってその
生活を変えていかなければならぬ、こういう
考え方を持っておること、これもまた事実でございます。
そこで、私の感じから言えば、それらの
計画に対して
当該事務所の
所長さん方がいろいろと
事務所としてのコメントを出されることの中においては、そういう
建設には具体的に
反対であるというお
気持ちをあらわされておるようでございます。私はそのことが正しいかどうかということをここで詰めようとは思いません。しかしながら、
地域住民としては、少なくとも過疎からの脱却、そして
自分たちの
地域の
活性化、こういうような題目に基づいて、
市町村長を
中心にし、また県も
中心になっていろいろな
プロジェクトをつくりながら、そこの中でいわゆるほかからの力を導入することにおいて
地域の
活性化を図っていこう、こういう
考え方で
物事を進めておる最中であります。
環境庁としては、この具体的な
事例に基づいて、
所長が申し上げられたことが従来の
所長の
立場からすれば決して間違ったことではない、けれ
どもやはり余りにもそういうものが先行していってしまうと、
地域住民からの反発も出てきますし、また自然を守るという
立場から、そういう
団体の
人たちからすればなるほど頼りになる非常にすばらしい
所長だと思われるかもしれないけれ
ども、やはり
地域住民の毎日の単調な
生活の中には何とかして変化を求めたい、そして
地域の
活性化を図りたいという願いがあることをどうぞひとつ知っていただいて、
環境庁の今日とられております
態度自体が果たして時宜に適したものであるかどうかということもどうぞひとつお考えをいただきたい、そういうような趣旨で実はきょうは
質問をさせていただいたわけでございます。
局長さんなり何なりから
答弁をいただきました後に、最終的に
環境庁長官の方からぜひ
最後に総括でお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。