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田代由紀男君 ぜひ昭和七十年完成できるように、もっと一年ぐらい早く終えるように
努力をしていただきたいと思います。
それから、私
どもが回ってみて一番感謝を受けることは激特ですね、激特。今おっしゃった菊池川なんてそうですが、菊池川、白川の激特、これが大変喜ばれました。ただ、激特のフォローですね、これをもっとやってもらうと満点になりますので、その点もよろしくお願いいたします。
また、農林省につきましては排特、湛水防除、こういうものが
地域から大変歓迎されておりますので、建設省の激特、農林省の排特、湛水防除、こういうものに力を入れてやっていただくようにお願いします。
次に、六十二年度の環境庁の白書があります。この中に「農地、森林等の管理主体が弱体化している
地域がみられる。」「山村
地域の過疎化、人口の高齢化、林業活動の停滞等に伴い、管理水準が低下している。」。もう一つ、「農地、森林等は、経済的価値を有するだけでなく、環境保全機能の面でも重要な役割を果しているため、今後、その多面的な機能を重視しつつ、適正な保全を図っていくことが望まれる。特に、森林については、
国民の積極的な参加を得つつ保全していくことが重要になっている。」、こう環境庁がちゃんと言っているんですな。
ことし、農林省が白書の内容の相談に来たとき、環境庁さえこう言っておるのですから、もっと農林省は強くこういう点を主張すべきであると言ったわけですが、ことしは間に合いませんでした。
そういうことで、これは
大臣にお願いするんですが、
大臣は非常に
日本の心を大事にして、そして
日本国民の精神の健全なる育成ということをいつも言っていただいておって、大変ありがたく思っておりますが、その背景には健全な麗しい国土があるということが大事であります。それで国土の保全ということが災害復旧の終局の目的なんです。国土が保全されなくて、どうして立派な農業も林業も育つでしょう。また、
国民もできないし、
地域社会も育ってこないと思っております。
そういうときに自由化の問題が起きてきました。果樹の植栽面積が、かつては十七万町歩ありました。現在はだんだん減って十万七千町歩であります。ところが、ミカンというのは
海岸の段々畑に多くつくられる。和歌山県なんかは水田が一万ヘクタール強でミカンの方が多いくらいですが、和歌山県、愛媛県、熊本県、長崎県、佐賀県、全部段々地にミカンがあります。これはミカンのほかにはもう何もつくるものがないわけですね。ミカンしか育たない。それで、自由化によってこのミカン山がなくなったら、十万ヘクタールの耕地が全部崩壊するわけです。それは国土の崩壊につながってくるわけであります。こういうところをよく考えていただきたい。
もう一つは畜産の問題ですが、畜産でも自由化によってだんだん停滞していきますと、堆肥が足りなくなる、堆肥が。肥料の堆肥ができなくなる。堆肥ができなくなると、水田もできないし、野菜もできないし、お茶屋さんの茶園等もできない。そういう関連をよくお考えいただきまして、
大臣が閣僚会議の中心になって、自由化というものがどういうぐあいに国土の崩壊につながるか、そこをよく御
研究をいただいて、農林
大臣はもちろんでございますが、
関係大臣にもお話しいただき、閣内統一の
意見もつくっていただきたい。自由化というものは国土を滅ぼし、民族を滅ぼすのです。
私は、かつて農業新聞に、二週間ぐらい前に書いてありますが、「ミカン、畜産とも農家の生活そのものだ。自由化すれば国土の荒廃、農村の過疎化に通じる」ということを書いてありますが、そういうところ、ぜひ
大臣のお力でそういう意識をかき立てていただきたい。自由化というものがどういう大きな被害を我が国に与えるかということの御認識と御発言をいただきたいと思います。
大臣の所感をお願いいたします。