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梶原敬義君 両大臣、
国土の均衡ある
発展あるいは多
極分散型国土の
形成、こういうことでございますが、今まで、第四全総ができるまでに、第三全総までいろいろ努力をしてきたけれども結局効を奏せず、こういうような状況になったのだ、これは共通認識に立てると思います。
それから、時間の関係がございますから私から少し状況に関する経済指数を、過疎過密に関するこの問題を申し上げますと、雇用の一つの指標であります有効求人倍率を見ますと、九州、
北海道、関東、東海、これを比較してみますと、
昭和六十
年度における九州の有効求人倍率は〇・三五、六十一年が同じく〇・三五、
昭和六十二年は少し上がりまして〇・四〇。これは経済対策が効を奏したのだと思うんです。
北海道は、
昭和六十年が〇・三九、六十一年が〇・四〇、六十二年が〇・四四。関東は、六十年が〇・九〇、六十一年が〇・七九、六十二年が〇・九二。東海が一番いいわけですが、
昭和六十年が一・二七、六十一年が一・〇九、六十二年が一・一二。こういうように九州、
北海道を中心にして非常に雇用状況も厳しい。職がない。学校は出たけれども就職するところがないというのが、この茂木さんの指摘じゃないが、そうなっておるんです。
それから毎勤統計によりますと、都道府県
産業大分類別常用労働者一人平均月間給与額、これの若干比較をしてみますと、東京が
昭和五十七年三十四万九千八百十九円、これが
昭和六十一年に四十万五百七十一円。
北海道はこれに対応して二十六万九千四百七十二円が三十万七千四百四円。少し上がっております。私の大分県で見ますと、
昭和五十七年が二十四万三千九百六十七円、六十一年が二十五万八千八百七十五円。非常に厳しい鹿児島は、
昭和五十七年が二十一万六千二百二十六円、六十一年が二十四万七千四百八十一円。東京の四十万五百七十一円に比べまして二十四万七千四百八十一円、こういう大変厳しい状況になっております。
また、
昭和六十三
年度の都道府県の
予算に占める法人二税、
事業税、住民税の伸びから見ますと、東京が三九・二%、千葉が三六・六%、茨城三二・一%、その他神奈川、秋田、埼玉が三〇%を超えております。逆に一けた台の伸びを示したのが五県ありまして、福井が最低で三・九%、愛媛が五・八%、大臣のところです。それから鹿児島が八・九%、あと大分、奈良、こうつながっておるんです。こういう大きな格差がやっぱり見えております。
それから文部統計によりますと、時間がありませんから首都圏を申しますと、短大と大学に圧倒的に地方から学生が上って、親の金をもらってこちらでお金を消費しているわけです。だから地方はますます財政が厳しくなるわけですが、短大では東京が七万六千三百八十六名、大学が五十七万七百十九名、これは
昭和六十一年だったと思います。一方、神奈川、埼玉、千葉の方にもやはり集中をしております。
こういうような状況を見ますと、中央と地方の
地域間格差が特に問題になるのは、三大
都市といいますか、東京を中心とした首都圏、名古屋、大阪、ここから遠い地方、便利の悪いところに限って過疎がどんどん進み、あるいは経済の格差も非常に広がっております。企業の進出といいましても、そういう便利の悪いところに、工場再
配置ということをうたわれておりますが、なかなかそう簡単には行かないんですよ。テクノポリスの問題もありますが、非常に現実にはテクノポリスの問題が出ておる。多くを申し上げませんが、そういう状況になっております。
そこで私は、九州の特に東海岸、どの数字にも出てきます大分、宮崎、鹿児島それから北九州にかけて、このどうしようもない状況についてひとつ
説明をしまして、具体的に積極的な両大臣の答弁を要求したいと思います。
私はちょっと今地図を持ってまいりましたけれども、これは九州の地図でございます。こっちが北九州、国東半島、それから大分市を中心にしまして西鹿児島まで鉄道沿線の道路を書いてあります。国鉄を分割・民営化してJR九州を独立した会社にした場合には、永久に新幹線はもう東九州には無理ではないか。それから複線化が今小倉から大分までほとんど複線化されておりますが、まだ一部山香町と杵築の間十数キロが複線化しておりません。この複線化が、大分から県南を通りまして宮崎、鹿児島に抜ける間の複線化の可能性というのはもうほとんど皆無になるんじゃないか、JR九州、独立採算、個別な会社になりますから。その指摘をいたしましたが、その状況について運輸省の方に状況を後から聞きます。
それから、先に
説明だけしますと、道路でございますが、御承知のように高速自動車道はもう一つもないんですね。それで九州横断道、今かかっておりますが、これも延び延びになっていつできるかなかなか見当がつかない。それから、四全総と同時に東九州高速自動車道、
計画はあるけれども、これは一体紀元二〇〇〇年までにできるかどうか、これもまだなかなかはっきりしない。それから、後で大臣にお尋ねしますが、豊予海峡、愛媛県と大分の間の海峡にトンネルをつくるという
計画がかつてあったが、これは一体どうなっているのか。かけ声はいいけれども、これはなかなか実現の可能性がない。この点についてただいまから質問をしてまいりたい。
第一点、運輸省にお聞きしますが、JRのこの複線化の状況、この点については一体どのようになっておりますか。