○高桑栄松君 何だか目標年次がよくわかりませんでしたけれ
ども、これは
大臣にも聞いていていただきたいことですが、特にディーゼル車の排ガスというのが問題でございまして、もちろん炭化水素の系列のものは発がん性を持つということも考えなきゃいけない。
もう
一つは、私は東京に住むようになりまして、どうしてこんなに急に今までと違って花粉症がふえたんだろうと思っておったところが、東京へ出てきましてから二、三年か三、四年たってから、学会発表でディーゼル車から出てくるカーボンの系統のものがアレルギーを促進させる作用があるという論文が発表されているんです。つまりディーゼル車が最も問題ではないか。ディーゼル車は、今の健康障害からいうと、花粉症そのものの原因は花粉ですけれ
ども、どうして花粉症が東京でふえてきたんだろう、それにはディーゼル車の出す排ガス中のカーボンの系統が、実験的にそれを入れてやると入れてやらない人に比べてアレルギーが強くなるというんですね。
ですから、私はやっぱり何か
理由がなきゃおかしい、東京の人だけが花粉症というのはちょっとおかしいではないかと思っておったんですが、そういうことを考えますと、緊急の問題としては花粉症に対する対策としてもディーゼル車の改良は急がねばならないのです。何か四%とか五%とか言っていますものね。それは大変だと思うんです。
それから、ついででございますから、花粉情報というのが出ますね。花粉情報が出て
皆さんどうするんだろうかということですが、マスクをかけなさいと言っていますが、マスクなんかで済むものじゃないんです。確かに大きな花粉は取れるかもしれませんが、だめですね。というのは、私がアレルギーを持っておりまして、私は杉の花粉などというものではございませんで、北海道で、アカシアの花粉という、ちょっと聞いたところしゃれたような花にやられているわけでございまして、非常に若いときであります。ある日突然そうなったんです。それで、それから本当に年間二カ月ぐらい鼻水は出る、目はかゆい、若干微熱が出ましてどうにも仕事にならぬ。
ところがあるとき、エアクリーナーなんですけれ
ども、会社の名前は宣伝になるといけませんからやめますけれ
ども、電気集じんでやるのを実験をしてくれと来たんです。花粉と
関係ないです、これ。クリーンルームをつくる。細菌の培養をするところは、みんなそれまでは紫外線燈かなんかつけまして空気を殺菌していたんです。しかしそれではだめなんですね、紫外線燈というのは裏側はだめなんですから。光線が当たらないところはだめですから。空気そのものの中から細菌やウイルスを除く必要があるわけです。それで、電気集じん装置のものを実験してくれと来たんですね。これは八千ボルトぐらいでございまして、静電気になるわけです。だから、エレクトロンが飛び出て微細粒子を全部たたきつけてしまうんですね。間違いなくゼロに近くなりますから。それで、ああっと思ったときにまた実験しました。これは大したいいなあといって気がついたのが花粉症なんです。ははあ花粉症、これで多分大丈夫じゃないか。それまでは、今もそうですが、抗ヒスタミン剤を使いましてアレルギーを要するに抑えようとするんですが、これ眠くなるんです。仕事にならないことは変わりありません。ですからこれはだめなんですね、言うなれば。
それで私は、よしきたというので、私の教授室を目張りしまして、そこの中へ入れて五分ぐらいつけて、こっちの部屋にいるとくしゃみが出てもう教室にいると話もしにくかったんですけど、今度は実験ですから、それでぱっと入りますと、五分もしますと目のかゆみがとれてくしゃみがなくなってもう大したいいんですね。もう理論どおりなんだから、あれはウイルスなんかよりははるかに大きなものですから、それは電気集じん機でたたいたらわけない。しかし普通のフィルターならだめなんです、通りますから。グラスフィルターぐらいでは多分通ります。そして、ウイルスのことは僕はできなかったので細菌学の教授に頼んだら、
先生、ウイルスの方も大丈夫だというわけですよ。それで、しかし私は電車で通うのにその途中感作されますから、仕方がないから家庭用のやつを買いまして家に置いている。それから書斎に置いておいて勉強するときはそれをつけている。そのかわり全部目張りじゃないが、きちっとクローズドにいたします。それから寝るときに寝室へ来るとまたくしゃみが出るわけですよ。で、また寝室へそいつを今度持っていって、倹約をしまして一台を両方に使っている。そうしますと大丈夫なんですね。
それから、感作をされるまでの時間というのがあります。
最初花粉に触れたらすぐくしゃみが出るんじゃないですね。やっぱり数十分かかりますよ、一時間以上かかると思うんです。ですから、私のところから大学へ通うのに四十分、電車で四十分の間はもつわけです。行ったらすぐ教授室へ行って、そのスイッチを秘書に入れさせておきますと、そこの部屋に入れば明快なんです。講義をする二時間はちょっときつかったように思いますが、一時間ぐらいはもつんですね。また戻るわけです。だから、講演に出たりするのは一時間ぐらいで片づければ間に合うんですよ。それで私はかなり自分の仕事の障害にならないでやれましたね。
それで、私は
公害研究所に行ったときも副所長の部屋に実験に使うということで入れて私の実験にやりました。議員会館の事務所にもこれを入れました。ほかの人が何だったら来てごらんなさい、ここへ来たら快適だよと言って勧めているんですが、私が今まで見ているのは、薬でやるのはそれなりに危険もあるんですね。脱感作というのはちょっと危険がありましてね、まあ
皆さんひょっとしたら御親戚にそういう方がおられるかもしれませんので、四%、五%といったらこの中で何人かおられますよね。
これは私の経験と実験的結果でございますが、高電圧の電気集じん機を使って、部屋は空気が入らぬようにぴしっといたしますと花粉はゼロになる、ばい菌もゼロになる、まことにクリーンな部屋になるわけです。ですから、そういうのが私は電車に乗ってこうやってくしゃみしている人なんか見ますと教えてやりたくなるぐらいなんです、これがあるといいですと。
大臣にこんな
お話初めてかと思います。そのときの花粉はこれどうしようもないですものね、花粉をとめることできませんから。その日多いとか少ないとかというのは本来問題にならないです。もう何キロ離れておっても花粉がわずかに飛んできただけでくしゃみ出ますから、これは本当にだめですね。ですから、花粉情報があっても我々の日常行動、戸外活動はやっぱり難しい。そうすると、今のように感作される時間が少ないようにな
るべくその期間は家にいるということになるんじゃないかと思うんです。転地療養というのが昔からありますが、海なんかへ行くと海の空気には花粉がありませんから。だから昼間はいいんですね。海から陸に向かって吹きます。夜になるとその反対になります。そのときはもうだめです。少しくどい話になりましたが、日常生活の衛生というのが
一つの私の分野でございますので、今ちょっと
お話をいたしました。だから、花粉情報というのは家にいなさいと言っているみたいに聞こえるんですが、今言ったようなそういう特殊な部屋を
一つつくれば、この機械は消耗品じゃありませんので、それはずっと使えるわけです、洗えばいいんですね。
話が飛びました。しかし申し上げたかったのは、やっぱり東京の人が、花粉症が四%も五%もどうしてそんなにふえたのかというものの原因の
一つに多分ディーゼル車の排ガスがありますから、だからこれは急いでもらいたい。その分だけ減りますから、急いでもらいたいということをちょっと申し上げて、少し長い、どうもレクチャーの癖がございまして申しわけありません。大変参考になると思うんです。
それで、こういうもののいろんな対策充実に向けて必要な
費用をどうするかということで、広中
委員がこの前のとき、目的税を考えてはどうだろうかということを言われたときに、
環境庁側は
検討いたしますという御返事だったと思っておりますが、これについてどのような
検討を加えられているかちょっと伺いたいと思います。