○安倍(基)
委員 きょうは、非常にデリケートな
質問をしたいと思っております。
実は、私は一度聞いてみたいなと思っていた
質問なんですが、聞くのにはなかなか勇気を要する
質問でございまして、と申しますのは、御承知のようについ最近、国
会議員のタクシー汚職の問題で、国
会議員がどの程度権限を持っているか、権限の範囲の問題が問われたわけでございますが、私の前任者の横手君というのは、御承知と思いますが、撚糸工連事件で
政治的生命を絶たれた。私は彼を非常によく知っておりまして、もともと私は浜松が今選挙区ですけれ
ども、彼はその静岡西部地区で繊維
関係の組合の責任者をしていまして、その後請われて福井に行って、福井県全体の責任者をした。私がたまたま法務
委員会に来たときに、恐らく彼が引っ張ったのだろうと思いますけれ
ども、自分は余り法律がよくわからぬからというわけで、私が連れてこられたような形になってきているわけでございます。
私は
個人的に、彼は非常にまじめな男だったし、彼の家などの写真を見ると、まるでトタンぶきか何かの屋根の、普通の代議士が住むような家ではないような家に住んでおった人間、しかも奥さんは「週刊民社」というか、そういう新聞を配って、それは一つは選挙運動もありましょうけれ
ども、一つはアルバイトみたいな形で、いわばそういう夫婦だったわけですね。それが撚糸工連事件で、百万円でしたかで
政治生命を絶った。
もちろん、それは庶民の感覚から言えば、請託を受けて、百万円受けて
質問をしたというのは非常にけしからぬことには違いないのですけれ
ども、この辺が一体、私が今疑問に思っているのは、余りこれは自民党を目の前にして言ったら悪いけれ
ども、自民党税調で去年の売上税のときにどの業種がいわば免税になるとか非課税になるとか、そういうことが大分論議されまして、結局幾つかの業種が要するに非課税になった。今回も恐らくこれからの売上税の問題のときに方々の業界から、私のところを非課税にしてくれ、私のところをどうにか見てくれというような陳情が必ずあるに違いない。
〔
委員長退席、逢沢
委員長代理着席〕
それが自民党税調の中で論議されているときには十分わからないわけですね。こういったものも筋からいえば、もし自民党税調の
委員が何らかの請託を受けて金品をもらって自民党税調内で発言して、その結果自民党税調の原案の中にそういった業界のいわば免税
措置が生じてきた、そういう原案ができたとするならば、当然同じように涜職の罪になるのではないかなと思われますが、法的に考えていかがでございましょうか。