○水谷
委員 御専門の長官にこんなことを申し上げて恐縮でありますけれ
ども、従来の林道の林道密度、これを決定し路線の配置図が確立をされていく、林間における作業道とかいろいろなものも全部計算のファクターとなさっていろいろおやりいただいているわけでありますけれ
ども、いろいろなことを学者の方々がおっしゃっております。宇宙衛星の航空写真を利用して従来の林道
計画というものをここでもう一度明確に
見直しをすべきではないのか、さらには
林業圏域内の
森林資源の構成状態というものがこの数十年の間大きな変化をしてきている状況もある、そういうことも含めた、本当に将来を見据えたしっかりとした林道
計画というものをここでもう一度確立をすべきだ、こういう
指摘もあるわけであります。
また、
先ほどからのいわゆる
リゾート構想、これが定着をしていくためにも、大体
年間延べ八億人とかという数字まである方は言っておられますが、そんなに
森林に入っておられるのかなと数字を疑いたくなるくらいですけれ
ども、そうなんだろうと思います。そういう方々に本当に快適にまた安全に十分にそういう
森林の資産というものを
活用していただくためにも、さらには
先ほどおっしゃった地域社会の活性化のため、
山村における林道は本当にそこの動脈であり生命線でもある。つい二年前でしたか、私の選挙区の茂木町で大災害がございまして、私もその日のうちに現地へ参ろうと思いまして行ったわけでありますけれ
ども、幹線道路は全部ずたずたでございまして、どうにもならないで裏道裏道、それこそ林道の裏の方まで、山の方からおりて六時間がかりでやっと町の中へ入った体験がございます。そのときに、林道は意外としっかりしておるな、あの集中豪雨の中でも見事
機能を果たしている、大したものだ、ありがたいな、こんなふうに思った経験もございます。
い
ずれにしてもあらゆる面から、
先ほど長官がおっしゃったいわゆる国産材のコストをダウンさせるために、機械の搬入をするにしても、さらには適正な作業をそこに配置するにしても、これもまた林道の整備が肝要であるわけでありますから、
先ほどの御決心どおりひとつ積極的にお進めをいただきたいと思うわけであります。
次に、白書をいただきました。六十二年度の「
林業の動向に関する年次報告」をちょうだいいたしました。昨年の白書も拝読させていただいておりますが、より一層充実した白書の中身であるなというふうに私も読ませていただいております。この中で、特に
我が国の海外
林業協力ということについて何点か私はここで
お尋ねをしておきたいと思うわけであります。
先ほどもいろいろ議論がございましたけれ
ども、
我が国に今外材が大変な量で入ってきているわけでございます。その入ってきている外材も熱帯林からの材が大変に多いわけでありまして、開発途上国の用材
生産量の約一四%は輸出に回っている、こう言われている。その輸出に回っている半数を
我が国が輸入をしているということになりますと、いわゆる熱帯雨林の壊廃というものが地球的な問題としても大変言われている。これは用材だけの問題では決してございませんので、この熱帯雨林の壊廃は、焼き畑またはそこに道路がつくられるとかいろいろな問題でこれが壊廃をされ、それが原因となって、ことしの白書にも明確にそれが書かれております。「熱帯地域における
森林の減少、荒廃は、現地における経済社会の維持、発展を妨げるのみならず、世界的な
環境の変動、貴重な生物遺伝資源の損失につながるものであり、その保全を図るためのグローバルな取組が重要となっている。」このように白書でも述べているわけであります。
我が国が今東南アジアの国々の貴重な財産を、いわゆる円高ということも
一つの拍車になりこの輸入が急増を続けてきているわけでありますが、貴重な資源を安いから幾らでも使っていいという理屈は成り立たないわけでありまして、使えば使ったものに対する代価としてさらにその
育成と保護を果たしていくのも
我が国の
役割であるはずであります。JICAを通じたり、また国際機関に対する協力をなさったり、ITTO、国際熱帯
木材機関の本部が横浜に設置をされ、この海外協力についても
我が国が真剣に取り組んでいる、そういう問題についても伺っております。この海外協力について今後政府として今まで以上に力を入れていかなければならないわけでありますが、どういう
考え方でお進めになっていくか、
お尋ねをしておきたいと思います。