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柴田(弘)
委員 実施するということで、前へ進みます。
それで、今日笠
委員からも
大型間接税に対する竹下総理の六つの懸念ということについて
お話があったわけでありますが、私も同様に思います。中小零細
企業に与える打撃、本当に転嫁するだろうかどうか、私はそう思いますし、あるいは
売上税のように輸出は無税、輸入は有税、こうなりますとこれは内需拡大に逆行する、あるいは行政コストの点というものが
考えられていない、この三点が欠落している、私は個人的にこう思います。その答弁は要りませんが、いずれにいたしましても、
国民が今大きな心配をしておりますのはこの六項目以外にあると私は思っております。
それはやはり、竹下内閣の
税制改革というのは初めに
大型間接税ありき、そして、
政府は増税というものを主目的にしているのではないかという疑いが
国民の中にあると私は思います。高齢化社会の福祉政策のための安定
財源というものの、本音は大きな
政府へ安易な増税ということではないかという不信感であります。
そうじゃない、このようにもし大蔵
大臣がおっしゃるならば、例えば
政府税調が部会で確認をしております、引き続き行財政改革を推進をしていく、税負担率を上げぬということ、前面にこれを出してまず議論の出発にすべきであると私は思います。すなわち、それは、まず執行面、制度面における
不公平税制の
是正、ここから議論を始めていかなければならないと思います。
大型間接税ありきの竹下内閣の抜本改革は私
どもとしてはどうしても許すことができないと思います。
それから、もう一点
指摘したいのは、竹下内閣における税制の改革はまず
大型間接税ありきということであります。
先ほど申しました。これは、
国民や
自民党員の反対するような
大型間接税は導入しないとの選挙公約に反し、国会に提出された
売上税法案が
国民の怒りを買って廃案になってから一年もたってないのになぜ今再び
大型間接税かという疑問、これは
国民の疑問です。余りにも拙速過ぎる点というものを次に御
指摘を申し上げたいわけであります。
今
上田先生からるる御質問がありましたように、
税収は増加傾向にあるわけであります。そして、六十五年度
赤字公債脱却のめ
ども可能性として立っているときに、なぜ今
大型間接税なのか。税制というのは一度導入されたならばこれは十年、二十年制度として定着していくわけだから、まず
不公平税制の
是正をしっかりやる、数年じっくりと議論をすべきである、私はこのように
考えております。
そこで、私は国税庁にお尋ねしていきますけれ
ども、毎日のように脱税の
新聞ばかりであります。調査をされた首都圏の自営業者、自由業者、九六・二%が所得隠しや
申告漏れがあった。
確定申告もようやく終わったわけでありますが、徴税上の不公平
是正の必要性というものを私は訴えるわけであります。執行面。要するに、給料から税金を天引きされるサラリーマンや正直に
申告している中小
企業の皆さん、これは全く腹立たしいことであると私は思うわけであります。
もちろん税金逃れをなくすためには納税者の納税意識やモラルを戒めていかなければならないのも当然でありますが、背景として脱税しやすい税の構造が存在しているのも事実であると思います。これは、私、いろいろあなたの方からいただいた資料があるから、時間がありませんから申しますけれ
ども、それはよく御存じだと思います。サラリーマンなどの給与所得に比較して他の所得の捕捉率が著しく低いという税の不公平の構造というのは一向に改善をされておりません。でありますから、徴税上の所得捕捉を徹底する納税環境の整備というものをまずしっかりとやっていただきたいと思います。例えば、私
どもが主張しております記録及び記帳義務に基づく総収入
申告制度の確立や税務執行の充実、徴税事務の効率化、これをしっかりと図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。簡単にひとつお願いいたします。