○多田政府
委員 六十三年度の厚生省所管一般会計予算の概要について御説明を申し上げます。
まず、全体の規模でございますが、表紙に書いてございますように、十兆三千二百十一億二千三百万円、対前年度の伸び率二・九%ということになっております。
ページをめくっていただきまして、次の紙はこれを主要経費別に整理したものでございます。
以下、主要
事項につきまして御説明を申し上げたいと思います。
二枚目次をめくっていただきまして、一ページでございますが、健康
対策という大きなくくりでございます。
この中の(1)、
健康づくり対策。従来の
健康づくり対策に加えまして、
運動を重視した健康
対策を進めるというための経費を計上しているところでございます。
二ページ目へ参りまして、老人
保健対策でございます。従来進めてまいりました
保健事業をさらに
充実させていくという経費、それから三ページ目へ参りましての
老人保健施設の
整備のための経費、こういったものを計上しております。
それから三番目に、母子
保健対策、四番目に救急
医療対策、五番目に僻地
保健医療対策、四ページ目まで参りましたが、引き続き必要な
施策の
充実を図っていくことといたしております。
六番目の
地域医療推進等
対策でございますが、在宅老人等とその
家族を支援するため、
訪問看護等
在宅ケア総合推進モデル事業を実施することといたしております。
五ページへ参りまして、看護婦等の養成等
確保対策につきましても必要な予算を計上しているところでございます。六ページを過ぎまして七ページへ参ります。七ページ、疾病
対策でございます。
最初に精神
保健対策でございますが、法
改正を踏まえまして、精神
障害回復者
社会復帰
対策を初め
各種の施設、事業の
充実を図る経費を計上をいたしております。
八ページへ参りまして、エイズ等
対策でございますが、発症
予防等の
研究開発のほか啓発、相談事業等の
予防対策を
推進するとともに、エイズセンターということでエイズ
医療情報センター、エイズ
研究センターの
整備を図るための経費を計上いたしております。
同じく八ページでございますが、
痴呆性老人対策でございます。
痴呆疾患に関する
調査研究の
推進、それから
在宅サービスの
推進というようなことを通じまして、
保健医療、
福祉を通じた総合的な
推進を図ることといたしております。
次に、九ページでございますが、がん
対策でございます。
御承知の対がん十カ年総合戦略
研究事業を中心にいたしまして、各般の
施策につき、引き続き総合的かつ
重点的な
対策を
推進いたしております。
十ページでございますが、難病
対策、循環器疾患
対策等、腎不全
対策、それぞれ
施策を
拡充強化いたしているところでございます。
十一ページに参りまして、
福祉対策でございます。
まず、在宅老人
福祉対策でございますが、在宅
福祉サービスの
拡充に努めますとともに、新たに良質な
シルバーサービスを
育成するための
社会福祉・
医療事業団の貸付
制度として優良な
福祉サービスを提供するための
民間事業者に対する
融資制度を創設することといたしております。
十二ページの下の方でございますが、在宅身体
障害者対策、それから十五ページにあります
障害児
対策をあわせまして、
障害者対策に関する長期
計画の後期
重点施策を踏まえまして、
障害者ができる限り家庭や
地域で生活していける条件を
整備していくというための予算を計上しているところでございます。
ずっと飛ばしていただきまして、十五ページでございますが、一番下の保育
対策、それから次のページ、母子・寡婦等
福祉対策、
児童健全育成対策、これらにつきましても、必要な経費について予算計上を行っているところでございます。
十七ページを飛ばしまして、十八ページでございますが、
社会福祉施設の
整備運営でございますが、今年度は特に防災
対策に配慮しまして、スプリンクラーの
整備等の経費を計上をいたしております。
二十ページへ参りまして、備考の欄の3の生活
保護でございますが、標準三人世帯の生活扶助基準一・四%の引き上げを行っております。
次に、二十一ページでございますが、
民間福祉活動
対策、所要の経費を計上しております。
二十二ページ、
医療保険制度でございますが、政府管掌健康保険、備考の3に書いてございますように、特例措置として国庫補助を六百五十億円の減額を行っております。また、保険料率につきましては、1のところに書いてございますように、六十二年度と同様単年度に限り千分の一引き下げて千分の八十三といたしているところでございます。
それから、健康保険組合助成費は額の増額を図っております。
国民健康保険助成費につきましては、
制度の改革を前提として所要予算を計上しております。
次に、
年金制度でございます。
厚生年金、拠出制
国民年金につきまして、〇・一%の特例物価スライドを実施することといたしております。なお、これに準じまして、
児童扶養手当等
各種手当につきましても所要の引き上げを行っております。また、備考の4のところにございますように、旧法
国民年金の
障害年金等の年六回支払いということを行っております。それから、5に書いてございますように、厚生年金国庫
負担の繰り延べ、前年度と同額三千六百億円を繰り延べております。(2)の年金積立金の自主運用でございますが、枠を拡大いたしまして二兆二百億円といたしております。
二十四ページへ参りまして、医薬品、食品等の安全
対策でございますが、これは(2)のところの医薬品、
医療機器等の
研究開発に対する出
融資制度、これを十億円から二十六億円に増額をいたしております。
あと説明を省略させていただきまして二十六ページへ参ります。生活
環境の
整備でございますが、
環境衛生施設の
整備につきまして、
産業投資特別会計の貸付金の計上を含めまして一九・三%の増額を図っているところでございます。
次に、説明を省略いたしまして二十八ページへ参ります。その他の重要
施策でございますが、この中では(2)中国残留孤児等の援護
対策、ここで備考にマル新と書いてございますように、中国帰国者自立研修センターの設置、十カ所を計上いたしております。
なお、項目の(3)の戦傷病者戦没者遺族等の援護
対策につきましては、ページをめくっていただきまして、二十九ページの備考の4というところでございますが、戦没者父母特別
給付金の継続・増額ということを行っております。その他の重要
施策につきましても、所要の予算を計上いたしているところでございます。
あとずっと説明を省略させていただきまして、三十二ページでございますが、国際
保健医療協力につきましても、ある程度増額を図っているところでございます。
以上、一般会計予算の御説明でございますが、次に、各特別会計及び公庫、事業団の予算等につきまして、その歳入歳出等資料に掲げておりますので、ごらんいただきたいと思います。説明は省略させていただきます。
以上、厚生省所管の予算につきまして御説明申し上げました。よろしくお願いを申し上げます。
ありがとうございました。